健康に良いとの理由から亜麻仁油を購入しようと考えている方は、一度立ち止まってください。
実は、あなたにとっては購入を避けるべき油かもしれません。
この記事では、亜麻仁油の効果とデメリットについて詳しく解説します。
亜麻仁油を購入する前の参考として、ぜひご覧ください。
亜麻仁油の効果
亜麻仁油は、エゴマ油などと同様のオメガ3脂肪酸に分類される油です。
オメガ3脂肪酸は、食事から摂取しない限り体内では合成されないため、非常に重要な栄養素です。
このため、必須脂肪酸」として、積極的に摂取したいと考えられている栄養素です。
亜麻仁油を意識的に摂取することで、以下のような健康リスクの予防が期待できます。
生活習慣病の予防
亜麻仁油に含まれているα-リノレン酸は、体内でDHAやEPAに変換されます。
これにより血液がサラサラになり、脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病の予防効果が期待できます。
認知症予防
DHAやEPAは脳の活性化を促進し、情報伝達能力を高める栄養素として知られています。
このため、学習能力や記憶力の向上に効果があることは広く認知されていますが、最近の研究では認知症の予防にも効果的だとされています。
特に、アルツハイマー型認知症の患者と他の疾患による死亡者を比較した研究では、海馬に含まれるDHAの量が半分だったという結果が報告されています。
今後も、認知症とDHAやEPAとの関連についての研究が進むことで、さらに注目されることでしょう。
便秘予防
亜麻仁油には豊富な食物繊維が含まれています。
不溶性と水溶性の食物繊維の両方が含まれているため、便秘の予防が期待できるのです。
ダイエットの一環として取り入れている方も多いですよ。
しみやシワなどの肌トラブルの予防
人間の体には約60兆個の細胞が存在し、それらの細胞を保護するのが細胞膜です。
細胞膜は特定の物質から細胞を守る役割を果たしており、亜麻仁油に含まれる脂質は細胞膜の維持をサポートします。
さらに、抗酸化作用を持つセコイソラリシレジノールも含まれており、しみやシワなどの肌トラブルやアンチエイジングに効果が期待されます。
更年期障害の予防
亜麻仁油にはリグナンという成分が含まれており、女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをします。
そのため、閉経後に減少するエストロゲンのサポートを行うことができ、更年期の不快な症状への効果が期待できるのです。
亜麻仁油のデメリット
亜麻仁油は健康に良い油ではありますが、使用に際していくつかのデメリットも存在します。
加熱調理に不向き
亜麻仁油は加熱すると生臭い匂いが発生することがあります。
従って、サラダ油のように炒める用途には向いていません。
また、亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸は熱に対して非常に弱いため、加熱することで健康効果も損なわれてしまいます。
そのため、サラダにかけたり味噌汁などに加えたりするなど、生で摂取することが推奨されます。
ジュースやヨーグルトに加えて摂取する方も多くいます。
生であれば独特のクセがなく、様々な料理に取り入れやすいです。
カップ麺に入れて食べないほうが良い
カップ麺に使用されることが多い発泡ポリスチレン製の容器に亜麻仁油を加えると、熱湯によって容器が変形したり破損したりしやすくなります。
その結果、火傷のリスクが生じるため、カップ麺に亜麻仁油を加えることは控えるべきです。
酸化しやすい
亜麻仁油は非常に酸化しやすく、そのため遮光瓶や箱入りで販売されています。
購入後の保管についても、日光が当たらない冷暗所や冷蔵庫で保管することが強く推奨されます。
また、亜麻仁油は空気に触れることでさらに酸化が進むため注意が必要です。
生で摂取する必要があるため、酸化した亜麻仁油を摂取することで体調を崩す方もいます。
保管時にはキャップをしっかり閉め、できるだけ早めに使い切ることが求められます。
消費期限はメーカーや商品によって異なりますが、多くの場合、約1ヶ月以内となっています。
食べ過ぎはかえって肥満の原因
亜麻仁油は、飲み物や料理に加えたり、かけたりして手軽に摂取できるため、つい多く摂取してしまうことがあります。
しかし、健康効果を高めようとたくさん食べるのは間違いです。
1日に摂取する目安は小さじ1杯程度です。
体に良いからといって多く摂取すると、油分を含むため肥満になるリスクが高まります。
まとめ
亜麻仁油は健康に良い油ではありますが、1日小さじ1杯という少量での摂取が求められます。
その上生で摂取しなければならないという条件もあります。
なるべく小さな瓶を選ばないと、消費しきれない可能性が高いことを念頭に置いて購入する必要があります。
家族構成が多く、それぞれが毎日摂取する場合には消費しきれる可能性が高まるでしょうが、毎日の摂取は意外と難しいものです。
特に、亜麻仁油を健康維持のために継続的に取り入れたいという強い意識がなければ、続けるのが難しいかもしれません。
ちなみに、DHAやEPAは鯖缶など様々な食材にも豊富に含まれていますし、サプリメントを利用することで手軽に補うことも可能です。
これらは長期間保存が可能です。
どんな食材でも毎日摂取するのは難しいことが多く、さらに価格の問題もあるため、何を選ぶかはご自身の判断となります。
ただし、消費しきれなかった場合の無駄を避けたいと考えるのであれば、亜麻仁油を購入する必要はないかもしれません。
亜麻仁油に興味がある方は、購入前に本当に必要かどうかをじっくり考えてみることをお勧めします。
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