オーブンレンジを購入する際、あなたはどのような基準で選ぶのでしょうか？
オーブンレンジとは、一般的な電子レンジに加えてオーブンやグリル機能を備えた調理器具のことを指します。
多くのメーカーから様々な機能を搭載した製品が販売されており、実際に家電量販店に行って実物を確認しても、どれを選ぶべきか迷ってしまうことが多いですよね。
せっかく購入するのなら、高性能なものを選びたいと考えるのが普通ですが、本当にその全ての機能が必要でしょうか？
普段の料理スタイルや、オーブンレンジで作りたい料理をしっかりと理解していないと、選択を誤ってしまう可能性があります。
オーブンレンジにはどのような機能があるのか、どんな料理を作ることができるのか、さらにオーブンレンジを使うことのメリットやデメリットについても詳しくご紹介していきます。
電子レンジとオーブンレンジの違い
電子レンジとオーブンレンジの主な違いは、「温める」ことと「加熱して焼く」ことにあります。
電子レンジは、食材を温めたり解凍したりするための調理器具です。
アメリカで発明され、1952年には家庭用として販売されるようになりました。
日本でも、1970年代から1980年代にかけて冷凍冷蔵庫や冷凍食品の普及が進む中で、一般家庭にも広く普及しました。
対して、家庭用オーブンレンジが登場したのは1977年のことです。
これにより、従来別々だった電子レンジと電子オーブンが一体化し、便利さが一層向上しました。
電子レンジの加熱方式
電子レンジは、マイクロ波が食材に含まれる水分に作用し、微細な振動を引き起こすことで熱を発生させる仕組みです。
そのため、水分を含んでいないものは温めることができないという特性があります。
オーブンレンジの加熱方式
オーブンレンジは、電子レンジにオーブン機能とグリル機能を付加したもので、熱源としてヒーターを使用します。
ヒーターによって熱せられた空気が循環し、食品を均等に加熱調理します。
熱風循環方式
この方式では、ヒーターの熱をファンで庫内全体に循環させることで、効率よく加熱します。
上下ヒーター式
庫内の上下に配置されたヒーターによって、輻射熱で食品を過熱します。
グリル機能では、上下または上からの高温の直火で短時間で焼き上げることが可能です。
オーブンレンジと電子レンジに出来ることは？
オーブンレンジと電子レンジは、一見似ているように見えますが、それぞれに得意とする分野があります。
オーブンレンジ
オーブンでの調理方法は、対流熱を利用し、じっくり時間をかけて蒸し焼きにすることが特徴です。
高い熱量を持つため、表面に適度な焦げ目をつけることもできます。
低温（140〜160度）、中温（170〜190度）、高温（200〜250度）と幅広い温度設定が可能で、多様な調理が実現できます。
余熱と予熱
一度温めた食品を放置し、余熱を利用してさらに熱を加えて調理します。
特に厚みのある肉類などは、表面が焦げないように予熱を使ってじっくりと焼き上げることが重要です。
同じ「予熱」という言葉ですが、あらかじめ庫内を温めておくことによって、食材への加熱を均等に行うことができます。
これは特にケーキやお菓子作りにおいて、重要な機能となります。
グリル調理では、食品に直接熱を加えて短時間で一気に焼き上げることが可能です。
電子レンジ
温める機能のみの電子レンジですが、実際には野菜をボイルしたり、肉や魚の調理も簡単に行えます。
蒸し料理だけでなく、肉じゃがや唐揚げなども作ることができるのです。
専用の容器を使えば、お米を炊くこともできますし、パスタを茹でることも可能です。
電子レンジ・オーブンで使える容器は？
電子レンジで熱を加えたり、高温で調理を行うため、使用できる食器や容器には制限があります。
電子レンジ・オーブンレンジ両方で使用できるもの
- 耐熱性ガラス容器
- 陶器・磁器（ヒビや傷があるものは使用不可。金銀の模様や内側に色絵のあるものは傷めたり火花が出る可能性があるため、使用しない方が良いです）
電子レンジで使えてオーブンで使えないもの
- 耐熱温度が140度以上の耐熱性プラスチック容器
- 耐熱温度が140度以上のラップ
オーブンで使えて電子レンジで使えないもの
- 金属製の容器
- 金串・金網
- アルミホイル
取っ手など一部にプラスチックが使用されている容器は使用を避けるべきです。
電子レンジ・オーブンレンジ両方で使用できないもの
- 耐熱性のないガラス容器
- クリスタルガラス・カットガラス・強化ガラス
- 電波で変形する素材
漆器や竹、木製、籐製、紙製の容器も注意が必要で、特に紙や竹串、楊枝などは状況によってレンジで使用することがあるかもしれませんが、発火の危険性があるため注意が必要です。
オーブンレンジにはどんな機能が付いているの？
食材を温めたり解凍したりする電子レンジの基本的な機能に加えて、多くの便利な機能が搭載されています。
オートメニュー
メニューを選択することで、自動的に温度や時間を調整し、料理が完了するまで調理してくれる機能です。
2段オーブン
天板を2段に使うことができ、上下で異なる料理を同時に調理したり、一度に多くの料理を仕上げることができます。
スチーム機能
100度以上のスチームを利用して焼き上げるため、余分な油や塩分を除去し、ヘルシーな仕上がりを実現します。
発酵機能
庫内を発酵に適した温度に保つことができ、パン作りには非常に便利な機能です。
ノンフライ
油を用いずに熱風やスチームで調理を行うため、表面をパリッと仕上げつつ、余分な油をカットすることができるので、健康やダイエットに気を使う人には嬉しい機能です。
オーブンレンジのメリットとデメリット
オーブンレンジを使用することによるメリットとデメリットについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
オーブンレンジのメリット
- 料理のレパートリーが増える
- 時短調理が可能になる
- 余分な油や塩分をカットでき、健康的な食事が実現できる
オーブンレンジのデメリット
- コストパフォーマンスが悪い場合がある
- 多機能であるがゆえに操作が複雑になることがある
- オーブン調理後は庫内温度が下がるまでレンジ機能が使用できない
まとめ
多彩な機能を備えたオーブンレンジは、料理の幅を広げてくれる非常に便利な調理器具です。
電化製品を選ぶ際には、どうせなら多機能なものを選びたいと高性能な商品を選びがちですが、実際には温め機能しか使わない人にはオーブンやグリル機能はあまり必要ないかもしれません。
お菓子やパン作りが趣味の方にとっては、オーブンレンジは必須のアイテムとなるほど便利な機能が充実しています。
購入を検討する際には、自分のライフスタイルに合わせて、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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