SNSで知り合った異性からデートに誘われ、心が躍る思いで会ってみたら、イケメンやイケジョだった！これは新たな恋の予感が漂っています。そんなワクワクした気持ちの中、相手が勤務しているアクセサリー販売会社へ連れて行かれ、「自分がデザインした宝石をぜひ購入してほしい」とお願いされる展開に…
その宝石、果たして購入しても良いのか、それとも購入を控えるべきなのか、迷ってしまいます。
恋愛感情を利用するデート商法
このようなケースは、SNSやマッチングアプリで出会った人と意気投合したように見せかけてデートに誘い、実際に会った際には高額な商品を購入させようとする手法を指して「デート商法」と呼びます。
初めてのデートで、いきなり相手の職場に連れて行かれた場合は、非常に警戒が必要です。普通、初対面のデートでそんな場所に案内する人はいないでしょうから。
案内された先では、「私がプロデュースした商品だから、ぜひあなたに身に着けてほしい」や「特別に恋人割引を用意しているから、安く提供できる」といった甘い言葉が飛び交い、さらにはその場に突然現れた社長や店長などと名乗る人物までが一緒になって、購入を強く勧めてきます。
デート商法で狙われる商品の代表的なものには、宝石などの装飾品や絵画が含まれます。これらは高級品と偽り、クレジット契約を結ばせて、数十万円という高額で売りつけようとするのです。
デート商法では、被害者が根負けするまで何時間も説得を続けられます。そして、無理やりクレジット契約を結ばされ、高額なインチキ商品を購入する羽目になり、その後はデートの相手と連絡が一切取れなくなることがほとんどです。
この手法は、被害者の恋愛感情や恋愛に対する期待を利用して強引に商品を販売する、非常に悪質な手口であると言えるでしょう。
デート商法はナンパと同じ
先ほどの例はデート商法の典型的なパターンですが、他にもさまざまな事例が存在します。
・SNSで知り合った相手に、初デートで宝石展示会に誘われ、「私たちの未来のために、この品を買ってほしい」と迫られた。
・街頭でアンケートを装って声をかけられた異性から、「連絡先を教えてもらえますか？」と聞かれ、後日「私の働いているジュエリーショップに遊びに来ないか」と連絡があり、交際の期待を抱いて訪れたところ、高額な貴金属を購入するように強要された。
このような手法にはまってしまう人は、特に10代や20代で恋愛経験が少ないことが多いようです。
異性との会話に慣れていないため冷静さを欠くことが多く、勧められた商品を購入すれば本格的な交際が始まるかもしれないという期待感が働くためでしょう。また、「断ったら嫌われるかも」という不安も影響していると考えられます。
デート商法を行う販売員は、見た目が魅力的で、明るい印象を与える話し方をすることが多いです。ナンパに慣れていて、言葉巧みに相手をその気にさせることは朝飯前です。
要するに、いわゆる「色仕掛け」と言えます。
容姿が優れた異性に言い寄られたら、誰でも悪い気はしないものですが、実際にはデート商法かもしれないと注意を払う必要があります。初デートでいきなり高級品を勧められた場合、決して購入するべきではありません。
デート商法の販売場所へ連れ込まれてはいけない
たとえ罠だとわかっていても、魅力的な異性とのデートを楽しむことができるなら、それも悪くない、暇つぶしにはちょうどいいと考える人もいるかもしれません。
しかし、多くのデート商法では、販売員が被害者を取り囲んで洗脳しようとする手法が用いられます。
「今、こちらの商品を購入すれば大変お得です」「買わなければ絶対に後悔しますよ」「将来の財産になりますので、皆さんも購入しているのです」といった具合に、次から次へと営業トークを繰り出してきます。中途半端な断り文句は、あらかじめ用意された反論の言葉で論破されてしまうのです。
そのような状況が30分、1時間と続いていくうちに、被害者も徐々に疲弊し、「本当に買わなければいけないのか」「買えば解放されるのか」といった考えに囚われ、いわゆる洗脳状態になってしまうのです。
「自分は絶対にそんなことにはならない」と思っている人が多いでしょうが、デート商法に関する体験談を調べてみると、この洗脳の手法は非常に厳しいもののようです。中には、調査目的でデート商法に敢えて引っかかってしまい、「ミイラ取りがミイラになりかけた」というケースも見受けられます。
デートの初期段階で「デート商法かもしれない」と気づいた際には、相手が案内しようとしている事務所や販売店に連れ込まれないよう、早めにデートを切り上げることが重要です。
デート商法と同じパターンで宗教に勧誘されるケースも
これらの手法は、応用が利くのか、あるいはどちらかがどちらかを参考にしているのか、デート商法とまったく同じような手法で新興宗教に勧誘されるケースも存在します。
SNSで知り合う→意気投合する→初デートに臨む→突然宗教施設に連れて行かれる→信者たちに囲まれて入信を迫られる…という流れが典型的です。
いずれにしても、初デートの際に相手が遊園地やコンサートといった無難な場所を選ばない場合は、十分に注意したほうが良いでしょう。
まとめ
以上で本記事は終了です。魅力的な異性から声をかけられた場合でも、初デートで無理やり高級品を購入させられそうになった場合は、それがデート商法である可能性が高いため、決して購入するべきではありません。
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