主婦の方や一人暮らしをしている方にとって、日常生活の中で欠かせない作業の一つである「食器洗い」。
料理を終えた後や食事を終えた際には、汚れた食器や調理器具をきちんと洗うことが求められますよね。
油汚れが残るのは気持ちの良いものではないため、食器用洗剤をスポンジにたっぷりとつけて、泡をたくさん作りながら食器を洗う方も多いでしょう。
食器をきれいに洗浄するために欠かせない存在である食器用洗剤ですが、
もし、その洗剤が健康に悪影響を及ぼす可能性があるとしたら、とても不安になることでしょう。
今回は、そんな食器用洗剤について詳しくお話ししたいと考えています。
洗っても落ちない食器用洗剤
食器を洗う時、しっかりとすすいでいると思っていても、実際には洗剤の成分が食器に残ってしまうことがよくあります。
多くの食器用洗剤の注意書きには、「調理器具は流水で5秒間すすいでください」と記載されているのをご存じでしょうか?
油汚れを取り去ることに集中しているあまり、すすぐ時間まで意識している方は少ないのではないでしょうか。
丁寧に洗い流したつもりでも、実際には食器用洗剤が残留している可能性が高いのです。
食器用洗剤の危険性
スーパーやドラッグストアで簡単に手に入る食器用洗剤ですが、
その多くは合成界面活性剤を使用しています。
合成界面活性剤とは、主に石油を原料として人工的に製造された界面活性剤のことを指します。
この合成界面活性剤は、本来混ざり合わない物質を混ぜる働きを持ち、汚れを落とすための洗剤やシャンプーに広く利用されています。
テレビのCMでは、食器用洗剤の優れた洗浄力を大々的にアピールするものが多いですが、
強力な洗浄力があるということは、それだけ刺激の強い成分が含まれているということでもあります。
刺激が強いということは、人体に対しても悪影響を及ぼす可能性があると考えられます。
食器用洗剤に使われている合成界面活性剤には、さまざまな種類が存在しています。
その中でも、特に注意が必要な成分が三つ存在します。
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES)
AESは皮膚の角質を溶かし、皮下に浸透することで皮膚障害を引き起こす可能性があるとされています。
さらに、触媒として使用されるジオキサンは発がん性が疑われる物質であり、AESに混入している可能性があります。
そのため、皮膚から体内に侵入したジオキサンが胎児に先天異常を引き起こすこともあるとされています。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(POER)
POERの毒性はAESと同程度ですが、微生物によって分解されることがなく、
これが原因で河川や湖沼の環境汚染を引き起こしています。
アルキルスルホン酸ナトリウム(SAS)
SASは泡立ちを良くする成分として、食器用洗剤に添加されています。
この成分は手肌のたんぱく質を破壊し、手荒れの原因となることがあります。
乾燥肌や敏感肌の方にとっては、SASが含まれた製品は避けるべきかもしれません。
このように、危険な物質を含む食器用洗剤で毎日直接口に入る食器を洗うことは、大変危険な行為と言えるでしょう。

おススメの食器の洗い方
食器用洗剤の危険性について理解できたところで、
しかし、汚れた食器をそのまま放置することはできませんよね。
ここでは、毎日安心して食器を洗う方法をいくつかご紹介します。
重曹
重曹は化学名で炭酸水素ナトリウムと呼ばれる物質です。
食器洗いの用途だけでなく、入浴剤やベーキングパウダーとしても利用されることがあります。
食用の重曹を選ぶと、さらに安心して使用できると思います。
重曹は弱アルカリ性であり、油汚れが酸性であるため、重曹を使うことで油が中和され、汚れが落ちやすくなるのです。
使い方は非常に簡単で、スポンジに重曹を振りかけて食器をこするだけで効果が得られます。
ただし、重曹には研磨性があるため、食器に傷がつく可能性があるため、注意して使用する必要があります。
また、重曹を大さじ1〜2杯入れた水にグラスなどを浸けて、約1時間つけおき洗いをすると、とても効果的だと言われています。
さらに、重曹は食器洗いだけでなく、コンロの油汚れを落とすのにも有効です。
重曹は食器だけでなく、台所のコンロなどをきれいに保つためにも役立ちます。
固形石鹸
固形石鹸には多様な種類があります。
食器洗いには香料や着色料などの添加物が含まれていないものを選ぶことが推奨されます。
固形石鹸は食器用せっけんより洗浄力が劣るため、スポンジにたっぷりと泡をつけ、しっかりと泡立てることが重要です。
汚れを包み込むように洗うことで、汚れが落ちやすくなります。
アクリルたわし
アクリルたわしは、アクリル100%の毛糸で編まれたたわしのことを指します。
アクリル毛糸の繊維は一つ一つに微細な凹凸があり、これが汚れをしっかりと絡め取るのです。
そのため、水だけで油汚れをきれいに落とすことが可能です。
ひどい油汚れの場合は、少し重曹を振りかけてアクリルたわしでこすると、簡単に汚れを落とすことができます。
まとめ
食器の汚れを取り除く方法として、食器用洗剤以外の選択肢があることが明らかになりました。
代用品を使用することで、安全に汚れをしっかりと取り除くことが可能です。
油汚れの程度に応じて、使い分けをしても良いかもしれません。
家族や自分自身の健康を守るためにも、少しずつでも安全性の高い選択をし、健康的な生活を送っていけるように心掛けましょう。
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