バスタイムは、心身ともにリラックスできる至福のひとときを提供してくれますね。
その際、あなたは入浴剤を利用していますか?
また、入浴剤を選ぶ際に、どのような点を重視して購入していますか?
今回は、避けるべき入浴剤の特徴や成分について詳しくご紹介していきます。

入浴剤に含まれる注意が必要な成分
①香りの強いもの
香りや入浴剤自体の色合いや形状など、自分の好みに合った商品を選ぶことは非常に重要ですが、香りを作り出すために使用される人工香料には、アレルギー反応を引き起こす可能性や、頭痛、さらには気分を悪くすることがあることを念頭に置いておくべきです。
もちろん、無害なものも存在しますが、特に海外で安価に生産される人工香料が入浴剤に含まれている場合、その安全性が不明瞭であることが多いため、注意が必要です。
②雑貨に分類されるもの
入浴剤は、使用目的や成分によって、化粧品、医薬部外品、医薬品、雑貨の4つのカテゴリーに分けられます。
化粧品は人体に対する効能効果を示すことが可能ですが、雑貨にはそのような表現ができません。
雑貨は安全性に関する保証がないため、お湯の色や香りを楽しむことはできても、具体的な効能や効果は期待できないと考えるべきです。
③浴槽を傷める可能性があるもの
硫黄成分やソルト系、炭酸ガスが発生するもの、さらにはお風呂が濁る乳白色のものなど、浴槽の材質に合わない入浴剤を使用すると、浴槽が劣化する恐れがあります。
特に避けるべき成分は硫黄成分を含む入浴剤です。
浴槽の光沢が失われ、材質が変化してしまったり、金属部分が腐食してしまうリスクがあります。
入浴剤に含まれる可能性のある有害成分
①プロピレングリコール
成分表示ではPGと略されることが多いです。
プロピレングリコールは、入浴剤のほかにも化粧品、医薬品、歯磨き粉、ウェットティッシュなど多岐にわたって使用されています。
乳化剤、保湿剤、殺菌剤、溶剤としての役割がありますが、溶血作用や接触性皮膚炎、発がん、染色体異常、アレルギー反応を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
吸入した場合には、喉の乾燥や咳、目の乾燥、痛み、皮膚の発疹が現れる可能性があり、万が一飲んでしまった場合には、脳などの内臓に障害が生じることもあります。
②サリチル酸
肌の角質を柔らかくするためや、殺菌、抗菌作用を目的として使用されます。
しかし、サリチル酸は染色体異常を引き起こす可能性があることが知られています。
高い殺菌力と抗炎症作用を持つ一方で、局所的な刺激が強いため、配合量によっては肌への影響が異なることがあります。
肌や頭皮が敏感な方は、かゆみや赤み、乾燥といった肌トラブルを引き起こす可能性があり、場合によっては炎症を引き起こすこともあります。
成分表にサリチル酸が含まれている製品を使用していて、刺激を感じたり肌トラブルが発生した場合には、使用を中止するか、使用頻度を減らすことが望ましいでしょう。
③タール系色素
これは合成着色料で、赤色◯(数字)号や、黄色◯(数字)号といった形で表示されています。
食用として用いると発がん性があることが知られており、入浴剤などの外用で使用した場合にはアレルギーの原因となることがあるとされています。
過去には、赤1号や101号、さらに黄色3号に発がん性が確認されており、発がん性を持つタール系色素は増加傾向にあります。今後、発がん性のリスクがないとされている種類でも、新たに発がん性が見つかる可能性があるため、タール系色素が含まれる製品は避けることが賢明です。
④硫黄
特に危険なのが、硫黄と酸性洗剤が組み合わさった入浴剤で、これらの成分が反応すると硫化水素が発生します。この硫化水素ガスは、嗅覚を麻痺させる特性があり、高濃度になると匂いを感じなくなります。
高濃度の硫化水素を吸入すると、痙攣、昏睡、呼吸停止などの深刻な症状が現れることがあります。特に、浴室や脱衣所といった密閉された空間では、濃度が上がりやすく、短時間でも最悪のケースでは命に関わることもあり得ます。
また、たとえ深刻な事態に至らなくても、脳細胞が損傷すると、多発神経炎や言語運動機能障害、記憶喪失、視野狭窄などの後遺症が残ることがあります。
まとめ
これらの成分が、身体が温まって毛穴が開いている状態で皮膚を通じて吸収されると、経皮毒を体内に取り込む危険性があります。
成分の皮膚からの吸収率は、身体の部位によって異なり、例えば二の腕からの吸収率を1とした場合、以下のようになります。
・頭皮…3.5倍
・おでこ…6倍
・頬…13倍
・脇の下…3.6倍
・手のひら…0.83倍
・背中…17倍
・性器…42倍
・かかと…0.14倍
このように、部位によって成分の吸収率が異なることが分かります。
お風呂で毛穴が開いている状態では、成分の吸収率が特に高まります。
そのため、入浴剤を選ぶ際には、これらの有害成分や添加物が含まれていない商品を選ぶことが重要です。どのような成分が含まれているのかを確認し、発がん物質など人体に悪影響を及ぼす危険な成分が含まれていないかを特に注意深く確認することが、選択の際には大切です。

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入浴剤って全部食べたら死んじゃいますか