「最近体重が増えてきたと感じているから、少し注意を払わなければ…」と心配になること、ありますよね。そうしたときに最も気になるのは、やはり運動不足や食生活のことです。
運動不足を解消しようと心がけても、仕事やその他の用事で多忙な日々を送っていると、なかなか運動する時間を確保するのが難しいのが実情です。それゆえに、多くの人は毎日必ず行う食事の方に目を向け、見直しを考えるのではないでしょうか。
では、食生活をどのように見直していけば良いのでしょうか?食事の量を減らすのは大変ですし、きちんと食べないと体に悪影響が出るのではないかと不安になることもあります。
このような状況から、一度は興味を持つのが「ロカボ食品」と言えるでしょう。
ロカボ食品とは?
「ロカボ」という名称は、「ローカーボ」=Low Carbohydrate、つまり「低炭水化物」を意味するダイエットスタイルから派生しています。しかし、パンや小麦製品を完全に排除するという極端な炭水化物制限は、続けるのが非常に厳しいため、「緩やかなローカーボ」という概念が生まれ、「ロカボ」として知られるようになりました。
ロカボでは、適正な糖質制限(一食あたり20~40g)を実施することを基本とし、それ以外の食事制限は行わないスタイルで、健康的にダイエットを実現しようとする考え方です。
そのための糖質を抑えた食品が多く考案されており、これらが「ロカボ食品」と呼ばれています。要するに、「ロカボ食品」は糖質が少ない食品のことを指します。
ロカボ食品には、どんなものがあるの?
インターネットの通販サイトで「ロカボ食品」というキーワードを使って検索すると、1,000件以上のさまざまな商品が見つかります。低糖質のお米や麺類、クッキー、ジュース、弁当、パスタ、カレー、パンなど、多種多様な選択肢が揃っており、どれを選んだら良いか迷ってしまうこともあるでしょう。
これほど多くの選択肢が存在するからこそ、これらの中から気に入ったものを選び、中心に据えた食生活に移行すれば、思った以上に苦労せずに体重を落とせるのではないかと感じる人も多いかもしれません。しかし、ロカボだからといって何を選んでも良いわけではなく、注意が必要です。
美味しくないものもある
残念ながら、ロカボ食品の中には、正直言って美味しくない、あるいはむしろ不味いと感じるものも少なくありません。「蒟蒻ラーメンというが、本当にただの蒟蒻だった」「ロカボパンを食べたら、パサパサしていて途中で残してしまった」というような口コミを目にすることも多いです。
味覚は個人の好みによるため、一概に「蒟蒻ラーメンは美味しくない」「ロカボパンは不味い」と断言することはできませんが、自分が美味しいと思えないものを無理に食べ続けるのは、やはり難しいものです。せっかくのダイエットが三日坊主で終わってしまう可能性もあります。
やはり食事を楽しむ上で、美味しいものを食べたいと望むのは自然なことです。まずは気になるロカボ食品をできるだけ少量購入し、実際に味見をしてみて「これなら続けられる」というものを見つけることが大切です。また、一種類だけでは味に飽きてしまう可能性もあるため、気に入ったものが見つかった場合でも、他の良い商品がないかどうか、定期的にチェックすることをお勧めします。
かなり割高なものもある
ロカボ食品は、糖質をカットするための特別な工程が施されているため、一般的な食品と比較すると、価格が高めに設定されているものが多いです。一食あたりの価格は多少の違いに見えるかもしれませんが、毎日の食事を考えると、総合的に見るとかなりの出費になってしまうことがあります。
通販サイトでは、パッケージの価格が高く見えるのを「一食当たりいくら」と表示することによって、割高感を軽減しようとしているケースもよく見かけます。外食と比較すれば、一食分の価格は許容範囲かもしれません。しかし、毎食外食をしている人は別として、長期間の食事を考えた場合、本当に許容できる範囲なのか、冷静に見極める必要があります。
一食分の量が少な目に作られている場合がある
ロカボ食品には、一食分、たとえば蕎麦の一玉やパスタの一把、パン一枚などが小さめに作られていることがあるのです。もちろんこれはロカボ食品に限ったことではなく、小食な人向けに少量パックとして包装されている商品は、通常の食品でもよく見られます。
ダイエットを目的とするのであれば、むしろ少量で済むのではないかと思うかもしれません。しかし、少量の食事で満足できるのであれば、わざわざロカボ食品を選ぶ必要はないのです。通常の食材を使って、単に量を減らせば良いだけです。食事の楽しみを維持しながらダイエットを行うためにロカボ食品を利用するのに、それが物足りないと感じるほどの少ない分量だと、結局辛いダイエットになってしまいます。
さらに悪いことに、分量が少ないことに対する物足りなさを補うために、通常以上の量のロカボ食品を食べてしまうこともあります。たとえば、通常100gの麺を食べる人が、ロカボ麺70gを倍の量食べた場合、単に食事量が140gで通常よりも40g多くなるだけではありません。仮にこのロカボ麺の糖質カット率が50%だとすると、倍の量を食べることで、合計の糖質摂取量は元の数値に近づいてしまいます。
例:通常の麺:100gあたり糖質50g
ロカボ麺:70gあたり糖質17.5g(通常の半分) → 2玉食べた場合の糖質35g
このように、少量に作られている場合だけでなく、「ロカボ食品だからたくさん食べても問題ない」と勘違いしてしまうこともよくあるため、注意が必要です。
まとめ
以上が本記事の内容です。
「緩やかな糖質制限」を実践するために便利な「ロカボ食品」ですが、美味しくないものや非常に割高なもの、一食当たりの量が少なめに設定されているものには十分に注意しつつ、賢く利用していくことが重要です。
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