買ってはいけない養殖魚！その理由とは

購入を避けるべき養殖魚！その理由について詳しく解説します

スーパーマーケットに足を運ぶと、魚売り場で目にする「養殖」という表示。しかし、一般消費者にとって、養殖魚と天然魚の違いは一見してわかりにくいものです。天然魚とは具体的にどのように異なるのか、養殖が行われる理由は何なのか、そしてその安全性についてはどうなのか、疑問が尽きません。

今回は、養殖魚に関するさまざまな側面を深く掘り下げていきたいと思います。

天然魚と養殖魚の違いについて
養殖をする理由
1. 安定した供給のため
2. 水産資源の確保
養殖魚の危険性について
まとめ

天然魚と養殖魚の違いについて

育て方の違い

天然魚は、海や川などの自然環境で人の手を介さずに成長した魚を指します。一方で、養殖魚は卵から人工的に設けられた生け簀や筏といった環境で育てられる魚です。もちろん、養殖魚には、魚を粉末に加工した餌や、人工的に調合されたエサが与えられることが一般的です。

ちなみに、稚魚から育てた魚も日本農林規格（JAS法）に基づき、養殖と表示されることになっています。

味の違い

養殖魚には多様な成分が混合された餌が与えられるため、その風味が特有のものとなります。かつてはこの風味が非常に強く、食べた瞬間に天然魚とは異なるとすぐに理解されていました。しかし、最近の餌の配合技術の向上により、養殖魚の味は比較的改善されてきたと言えます。実際、魚の種類によっては、養殖魚の方が美味しいと感じる人もいるようです。

見た目の違い

養殖魚は、見た目においても特有の特徴があります。色合いは黒っぽく、尾びれや背びれが擦り切れてしまっていることが多く、体型は太めでメタボリックな印象を与えます。それに対して、天然魚は色鮮やかでひれもしっかりと存在し、体型も引き締まっていてアスリートのような印象を持っています。こうした見た目の違いから、養殖魚が美味しそうに見えることもありますね。

価格の違い

価格に関しては、養殖魚の方が一般的に高価となる傾向があります。その主な理由は、人の手が加わっているために人件費やエサ代などのコストがかかるからです。ただし、天然魚も季節や気象条件によって捕獲量が変動するため、必ずしも養殖魚が高いとは一概に言えません。

寄生虫の存在確率

天然魚にはアニサキスなどの寄生虫が存在する場合があります。お店のスタッフが取り除いてくれるものの、当然ながら人の手には限界があるため、完全には排除しきれません。一方で、養殖魚にアニサキスがいる確率はほぼゼロに近いとされています。しかし、どのように養殖されたのかがわからない場合、天然魚と同じリスクを抱えることにもなります。アニサキスは魚が摂取した餌から寄生されるため、成長過程において何を食べたかによってリスクは変わってきます。養殖方法が異なるため、購入する際にはその方法を確認することを強くお勧めします。

養殖をする理由

安定した供給のため

養殖の最大の利点は、安定した供給が可能な点です。天然魚の場合、悪天候が続くと漁獲が困難になり、供給が途絶えてしまうことがあります。これにより、飲食店や消費者にとっては、必要な魚が手に入らない状況が生じることもあります。

水産資源の確保

かつては魚を多く消費していた日本ですが、最近は減少傾向にあります。その背景には、世界的な魚食ブームや新興国の経済発展による人口増加があり、水産資源の確保が難しくなってきています。実際、世界的に魚の数は減少していますが、漁獲量は横ばいです。これは、各国による乱獲が原因と考えられます。各国が水産資源を自国のものにするためにさまざまな戦略を立てており、時には国同士で対立することもあります。しかし、養殖を行うことで、こうした問題を回避することが可能となります。

養殖魚の危険性について

抗生物質や成長ホルモンの残留

養殖魚は病気にかかりやすく、特に狭い生け簀で育てられるため、運動不足や健康状態の悪化が懸念されます。そのため、病気の予防策として抗生物質などの薬剤が投与されることがあります。また、成長を促すためにホルモン剤が利用されることもあります。出荷前には体内からこれらの薬剤を除去するために、一ヶ月ほど前から薬を抜くとされていますが、その効果が完璧であるとは限りません。人間がそれを摂取することで、抗生物質が効かなくなる可能性も考えられます。

不自然な餌の使用

養殖魚に与えられる餌の中には、遺伝子組み換えの成分や動物の骨を粉末にしたものが含まれていることがあると言われています。さらに、色を良くするための着色料や味を向上させる脂肪、ビタミン類が添加されている場合もあります。これらは自然界には存在しない成分であり、養殖魚の健康や安全性に影響を与える可能性があります。