全世界で3,000万枚以上のアルバムセールスを誇り、その革新的な音楽性が高く評価されているイギリス出身のロックバンド、レディオヘッド。彼らは1985年に結成されて以来、時代の流行から距離を置きながら、自身の独自の音楽の道を突き進んできました。
新作をリリースするたびに、実験的なアプローチでリスナーを驚かせ続けている彼らは、日本国内でも非常に高い人気と知名度を誇り、常に熱心な音楽ファンの注目を集めています。
そんなキャリアが30年以上にわたるレディオヘッドに対して、よく耳にする評判の中には「彼らの良さがイマイチわからない」といった声があります。多彩な音楽性が融合した彼らのサウンドは、時には難解すぎると評されることもあり、特に耳に馴染みやすいポップな音楽を好むリスナーからは敬遠されることも多々あります。
そこで今回は、レディオヘッド初心者が決して手を出してはいけないアルバムを三枚ご紹介します。初めて彼らの音楽に触れる方々にとって、どのアルバムが適していないのかをわかりやすく解説していきますので、ぜひご覧ください!
1st『Pablo Honey』を買ってはいけない理由とは?
レディオヘッドが買ってはいけないアルバムの1枚目として挙げるのは、1992年にリリースされた『Pablo Honey』です。
この作品を推奨できない理由は以下の通りです。
レディオヘッドの代表曲である「Creep」が収録されているこのデビューアルバムですが、全体としての評価は決して高いとは言えません。グランジに影響を受けたギターサウンドには新しさが欠け、少々退屈な印象を与えることがあります。次作『The Bends』と比較すると、音楽性やソングライティングの面でまだ粗削りな部分が目立ちます。
「Creep」一曲だけのためにこのアルバムを購入するのは避けるべきでしょう。レディオヘッドのギターロックを楽しみたい方には、2ndアルバムの『The Bends』を強くおすすめします。
4th『KID A』を買ってはいけない理由は?
次に挙げるレディオヘッドの買ってはいけないアルバムは、2000年にリリースされた『KID A』です。
このアルバムの推奨できない点は以下の通りです。
前作の大ヒットの期待を背負って発表されたこのアルバムは、音楽メディアやファンの間で賛否が分かれ、激しい議論を巻き起こしました。これまでのロックサウンドからの急激な変化に戸惑う意見が大多数を占めたようです。
『KID A』では大胆な方針転換が図られ、ロックの要素を極力排除し、エレクトロニカ寄りの音作りに挑戦しています。キャッチーな楽曲はほぼ存在せず、シングルカットもありませんでした。この作品は、ロックシーンに対して多くの疑問を投げかけるもので、今では00年代を代表する名盤として語り継がれていますが、初心者にとってはあまりにも難解すぎるのです。
初めてこのアルバムに触れるリスナーは、淡々とした電子音の連続に圧倒されることでしょう。レディオヘッドの最大の魅力であるトム・ヨークの歌声も、かなり電子加工されており、どこか味気ない印象を与えています。そんな第一印象で興味を失うのは非常にもったいないことです。
レディオヘッドの魅力を素直に感じ取れるアルバムは、他にもたくさん存在しますので、『KID A』はレディオヘッド入門としては避けるべきアルバムと言えるでしょう。
5th『Amnesiac』を買ってはいけない理由は?
『KID A』からわずか8ヶ月後にリリースされた5thアルバム『Amnesiac』ですが、なぜこのアルバムを購入してはいけないのでしょうか?
その理由は、一つに集約されます。
当時「KID B」とも評されたこの『Amnesiac』も、非常に難解なアルバムとなっています。全体的に一筋縄ではいかない複雑な楽曲が並んでおり、初めて聴くリスナーは一度の試聴で疲れてしまうかもしれません。
ほぼノイズで構成された楽曲もあり、聴いているとつい眠くなってしまう可能性も高いです。何度も繰り返し聴くことで徐々に耳が慣れ、深い魅力に気づくことができるかもしれませんが、初めての方が無理に聴いても退屈に感じるだけかもしれません。
レディオヘッドとの最初の出会いは、『Amnesiac』以外のアルバムにしておくことが望ましいと言えるでしょう。
まとめ
ここまで、レディオヘッドの買ってはいけないアルバムについて詳しくご紹介してきました。
アルバムとしての評価が低い粗削りなデビュー作と、難解すぎて拒否反応を引き起こす可能性のある2作、これらはどれも初心者が最初に手を出すべき作品ではありません。
現在ではYouTubeやサブスクリプションサービスを利用すれば、曲単位で簡単に楽しむことができますので、もしこれらのアルバムに興味がある場合は、まずは1~2曲を試聴してみることをおすすめします。
音楽メディアやファンから高く評価されているように、レディオヘッドは非常に優れた音楽性を持つロックバンドです。あなたの耳に新しい音楽との出会いが待っていることでしょう。
焦らずに、彼らの作品を一つ一つ楽しんでいってくださいね!
コメント