大人も子どもも、さまざまな年代の人々に広く親しまれているスポーツドリンクです。
暑い日、のどが渇いたときや、スポーツをする際の水分補給、さらには子どもたちのジュース代わりとしても頻繁に飲まれています。
走ったり自転車に乗ったりすることを楽しむ人々が増えており、スポーツドリンクは私たちの日常生活に欠かせない存在となっていますね。
在宅勤務をする際のお供として利用している方も多いのではないかと思います。
しかし、そのスポーツドリンクが健康に悪影響を及ぼす可能性があることを知っていますか?
一般的に健康に良いイメージのスポーツドリンクですが、実は状況によっては、病気の原因となってしまうこともあるのです。
スポーツドリンクとは?

スポーツドリンクとは、運動による発汗で失われた水分や電解質を補充し、脱水症状を防ぐために使用される飲料であり、基本的な成分は塩分と糖分です。
さらに、スポーツドリンクは熱中症対策としても非常に役立っています。
熱中症を防ぐための基本は、のどが渇く前にこまめに水分を補給することです。
この際、水分だけでなく、汗と共に失われたミネラルの補給も非常に重要です。
そのため、糖分と塩分を含む経口補水液やスポーツドリンクが非常に効果的となります。
スポーツドリンクには2つのタイプが存在する
スポーツドリンクは、2種類のタイプに分類されます。
アイソトニック飲料
アイソトニックとは、等張液のことを指します。
人間の体液とほぼ同じ浸透圧を持ち、水分、塩分、糖分をバランスよく吸収することが可能です。
日常生活のさまざまなシーンで効率的に水分を補給するのに役立ちます。
また、運動前に摂取する場合にはアイソトニック飲料が特におすすめです。
代表的な商品
ポカリスエット、アクエリアス、グリーン ダ・カ・ラ など
ハイポトニック飲料
ハイポトニックとは、低張液のことを指します。
人間の体液よりも糖質の濃度が薄く(4%未満)、浸透圧が低いため、小腸での水分の吸収が非常に良好です。
激しい運動時に大量に汗をかき、体液が薄まっている際に特に効果を発揮します。
運動中や運動直後に摂取する場合にはハイポトニック飲料が理想的です。
代表的な商品
ヴァームウォーター、アミノバイタルGOLD など
この2つのタイプのスポーツドリンクを、使用するシーンに応じて上手に使い分けることが重要ですね。
スポーツドリンクにはリスクがある
さて、そんなスポーツドリンクですが、体に悪影響を及ぼすリスクも存在しているのです。
具体的には、どのようなリスクがあるのでしょうか?
虫歯のリスク
多くのスポーツドリンクは4〜8%の糖分を含有しています。
さらに、スポーツドリンクは酸性であるため、口腔内での虫歯リスクが高まるのです。
毎日、頻繁にスポーツドリンクを飲む習慣がある方は虫歯に特に注意が必要です!
ペットボトル症候群

あまり聞き慣れないかもしれませんが、ペットボトル症候群の正式名称は「ソフトドリンクケトーシス」であり、これは急性の糖尿病状態を指します。
この症状は、スポーツドリンクなどの清涼飲料水を大量に摂取した際に引き起こされます。
症状としては、のどの渇き、尿量の増加、体重の減少、倦怠感、イライラ感が現れ、目立った自覚症状がないまま突然意識を失うこともあります。
これらの症状は、過剰な糖分の摂取によって引き起こされます。
では、なぜスポーツドリンクがこのような症状をもたらすのでしょうか?
実は、スポーツドリンクには500mlペットボトル1本あたり20〜30g以上の糖分が含まれているのです。
(ちなみに、WHOが推奨する1日の糖分摂取量は25gまでです。)
体型にもよりますが、1日に1.5L以上、また1ヶ月以上連続して飲用するとリスクが高まるとされています。
日常的にスポーツドリンクを飲み、運動の後に大量に飲み、さらに缶コーヒーを摂取するような生活をしていると、あっという間にこの糖分摂取量を超えてしまいます。
これまでの研究によれば、特に10代から20代の若い男性に多く見られる傾向があるそうです。
あなたは、どれくらいのスポーツドリンクを飲んでいますか?その量は適切ですか?
肥満や糖尿病のリスク
先ほど述べたように、スポーツドリンクには大量の糖分が含まれています。
ジュースや甘いコーヒー飲料に気をつける方も多いですが、スポーツドリンクは健康に良いという思い込みから、無意識のうちに大量に摂取してしまうことがあります。
500mlのスポーツドリンクを1本飲むだけで、1日の糖分摂取量を超えてしまうことがあるのです。
糖分の過剰摂取は、肥満や糖尿病のリスクを高める要因となります。
酸味のある飲みやすい口当たりに騙されないように注意が必要です。
スポーツドリンクは自作することも可能!

スポーツドリンクは簡単に、自分で作ることができるのです。
基本的には、水、塩、砂糖、レモン汁を混ぜるだけで完成します。
インターネット上には多くのレシピがあるので、分量や作り方の参考にしてみてください。
さらに、リンゴ酢などのフルーツビネガーを加えたり、甘さが気になる方は砂糖をブドウ糖に置き換えたり、自分好みの味や濃さに調整できるのが嬉しいポイントですね。
ただし、砂糖と塩の量には注意が必要です。
1Lあたり 砂糖 40〜80g
塩 1〜3g
この範囲内で調整してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
身近にあるスポーツドリンクですが、必ずしも健康に良いだけの飲み物ではありません。
どんな食品でもそうですが、摂取量には十分な注意が必要です。
特に子どもたちは、気づかないうちにたくさんの量を飲んでしまうことがあるため、細心の注意が求められます。
必要な場面で賢く取り入れ、健康的に利用できるようにしたいですね。
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