
私たちの日常生活で使用するコピー用紙について、皆さんはどれほど気にかけているでしょうか?
再生紙や中性紙といったさまざまな種類があり、カラーやサイズも多岐にわたっていますよね。
「安価」といえば、100円ショップのダイソーやセリアなどでも手に入る商品があります。
先日、会社でコピー用紙を購入するよう頼まれた際、「安かったから」という理由で、会社のプリンターには適さない紙を選んでしまったことがありました。
実際、価格だけの基準で選ぶと、使用できなかったり、使う際に手間取るコピー用紙が存在することを理解しておく必要があります。
今回は、そんな購入を避けるべきコピー用紙について詳しくお話ししたいと思います。
コピー用紙の種類・大きさ・カラーは、バリエーション豊富
コピー用紙には、A版やB版といった大きさの規格が存在し、色も多種多様な製品が販売されています。
同じ白色でも、素材や色合いが異なる場合が多く、興味を持つと選択肢がどんどん増えていくこともあります。
用紙は、「非加工紙」・「加工用紙」の2種類
見た目は似ていても、加工の有無によって、光沢感やインクの滲み具合に違いが生じます。
使い勝手が良く、コストパフォーマンスも高い「非加工紙」
あまり耳にしないかもしれませんが、紙の表面に特別な加工が施されていないものは「非加工紙」と呼ばれています。
基本的には、一般的なプリンターの「レーザー式」や「インクジェット式」のどちらでも使用することができるため、非常に便利です。
価格的にも手頃なものが多く、オフィスなどの事務用として使用されるのはこのタイプが圧倒的に多いのです。
「非加工紙」には、普通紙・上質紙・再生紙の3種類があり、それぞれのおすすめの使用方法は以下の通りです。
・普通紙 最も手に入りやすくてポピュラーなタイプで、安価に大量に使用する事務用に最適です。

・上質紙 普通紙と比べて印字が美しく仕上がるため、正式な提出物や名刺などに適しています。

・再生紙 一般にリサイクル紙とも呼ばれ、古紙(新聞や雑誌など)を再利用して作られた、環境に優しい用紙です。

写真や絵などカラフルなものをコピーする際には「加工紙」がおすすめ
「加工紙」は、インクが滲まないように特別なコーティングが施されており、写真なども鮮やかに印刷されます。
ただし、その価格は「非加工紙」に比べて高く、安いものでも4~5倍の価格になりますので、コストパフォーマンスを考えると日常的には使用しにくいかもしれません。
「加工紙」には、表面に高級感のあるツヤがある「光沢紙」と、光沢を抑えた「マット紙」の2種類があります。
加工紙は、以前はコーティングが溶けるため「レーザー式には対応していなかったのですが、今では「レーザー式専用加工紙」も販売されています。
・光沢紙 インクジェット対応

・光沢紙 レーザー対応

・マット紙 インクジェット対応

・マット紙 レーザー対応

用紙の大きさだけでなく、白色にも種類がある?

用紙のサイズには、一般的に使用されるA4サイズを代表とする「世界規格のA版」と「日本独自のB版」が存在します。
また、同じ「白色」のコピー用紙でも「白色度」という指標で質がランク付けされています。
サイズの規格は、「A版」と「B版」の2種類
皆さんがよく知っているA4サイズは、最も一般的なサイズです。他にもA3やB4、B5なども頻繁に使われています。
A版はドイツ生まれ A4サイズ以外にも、意外に多いサイズバリエーション
A4という名称は、その名の通り、A版の4というサイズを指します。この「4」という数字は、基準となるサイズの「A0」を4回半分に折って得られる大きさという意味です。
まず、「A版」は、元々物理学者によって考案されたドイツの規格が、現在の世界基準として広く採用されています。
基準となるサイズは、1平方メートルの「ルート長方形」を「A0」とし、そこから長辺を半分にして得られるのが「A1」、その半分が「A2」という形で規格化されています。
つまり、数字が一つ増えるごとに、紙の面積が半分になるという仕組みです。
B版は、日本独自の規格 手になじむ由緒正しいサイズの規格です
B版は、日本独自の基準で、江戸時代の正式な用紙であった「美濃紙」を基にしています。
基準となるサイズは、1.5平方メートルの「ルート長方形」を「B0」とし、同じくルート長方形の規格に基づいています。
この規格は、書類としてはあまり使用されなくなってきましたが、折込チラシなどでは現在も広く利用されています。
白さだって違いがあります 「白色度」は白さの指標
一般的に、コピー用紙といえば「白色」が主流ですが、その白さには用紙によって異なる特徴があります。
0%が黒色、100%が白色とした場合、90~95%程度の白色度を持つ用紙が最も多く、文字も鮮明に印刷されます。
以前は再生紙の白色度が「約70%」程度であることが目立っていましたが、漂白技術の進歩により、見た目の差が少なくなってきています。
ただし、見た目が似ているとしても、再生工程を経た分だけ価格は高くなります。
また、用紙にはそれぞれ印刷物に適した厚みや種類があり、使用目的に応じて使い分ける必要があります。
たとえば、他の人に見せたり渡したりするもの、名刺や履歴書、パンフレットなどは、厚手の紙で作成されることが一般的です。
自分たちが使用する紙のサイズや厚み、色にはそれぞれ適切な使用場面があり、バリエーションを把握することで選択ミスを減少させることができるでしょう。
まとめ

企業では、500枚4束セットで○○円というように特売や単価を下げるためにまとめて購入することが多いコピー用紙ですが、
使用目的に適した用紙を選ぶと、見る人に良い印象を与えることができるのです。
コピーや印刷を行う際、文字が多いものや絵や写真が含まれるもの、カラーが多いものなどに注意を払って選んでみると、面白い発見があるかもしれません。
ここで、購入を避けるべきタイプをまとめると、
今回、会社で使えなかったコピー用紙は、A4専用の機器に対して売れ残りで安くなっていた「B4」用紙を購入してしまったためです。
普段何気なく使用しているものに少し目を向けることで、さまざまな発見があるのではないでしょうか。
コピー用紙に限らず、真のコストパフォーマンスが良いものは「問題なく使えて、質が高いものの中で、できるだけ低価格で手に入るもの」であることを再確認しつつ、少し反省しています。
最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。
あなたにとって、最も使い勝手が良く、コストパフォーマンスも優れ、見る方に喜んでもらえるコピー用紙を選んでいただければ幸いです。
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