皆さん、「ジャンパルー」についてお聞きになったことはありますか?
ジャンパルーは、移動はできないものの、爪先立ちで飛び跳ねることにより、運動神経が育まれることが期待されている人気の「ジャンピング遊具」です。多くの親たちが、赤ちゃんの成長に合わせて購入を検討しているようです。
赤ちゃんが首をしっかり支えられるようになってきた頃には、特に多くのパパやママが興味を持つのではないでしょうか。
しかし、このジャンパルーについては、「たくさんジャンプさせていて、頭に何か悪影響が出ないか心配だ」「足を広げて乗る設計だが、足に悪影響はないのか気になる」といった不安の声も実際に寄せられています。遊ばせたい気持ちと、健康への影響を心配する気持ちが交錯するのです。
最近では、デザインが可愛らしいジャンパルーも増えてきており、そのため子どもたちも親しみやすくなったように感じます。
そこで、ジャンパルーが本当に悪影響を及ぼすのかどうか、詳しくご紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ジャンパルーの脳に対する影響
ジャンパルーは、ぴょんぴょんと跳ねることを促す振動の大きい遊具です。
このような振動が脳に悪影響を及ぼさないか、という疑問が生じるのは自然なことです。
考えられるリスクの一つには、「揺さぶられ症候群」が挙げられます。
この言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
揺さぶられ症候群
この症状は、周囲の人々が見ても「あんなことをしたら、子どもが危険だ」と感じるほどの激しい揺れで、乳幼児が揺さぶられた際に発生する深刻な頭部損傷を指します。
限度を超えた「高い高い」や、サイズが合っていないチャイルドシートに長時間乗せることなどには特に注意が必要です。
赤ちゃんは、頭が大きく、首の筋肉が未発達なため、揺さぶられると自分の力で頭を支えることができず、揺れの影響を受けやすいのです。
そのため、強く揺さぶられることで、脳が頭の内側を支える骨に何度も打ち付けられ、脳が傷つくリスクが高まります。
揺さぶられ症候群が発症する理由として、首の筋肉の未発達が関係しています。
赤ちゃんの首がしっかり座るのは、生後3〜6ヶ月頃ですので、その期間中は特に注意が必要です。
完全に首が座っている状態であれば、適切に使用期間を守って利用すれば、「揺さぶられ症候群」のリスクは避けられると考えられます。
ちなみに、完全に首が座った状態とは、
・うつ伏せにした時に自分で頭を持ち上げられる
・支えがなくても自分で首を動かし、頭の向きを左右に変えられる
・縦抱きの際、大人の支えがなくても頭を真っ直ぐ保てる
・仰向けで寝かせた後、両手を引いて上半身を起こした時に、首が後ろに倒れずに体と一緒に頭がついてくる
などの状態を指します。
赤ちゃんによって首が座るタイミングは異なりますので、上記のポイントを参考にして、しっかりと確認してみてください。
ジャンパルーの股関節に対する影響
まだ自分で立つことができない赤ちゃんをシートに座らせ、立った状態にすることで、股関節の発達に悪影響が出るのではないかと心配する声も少なくありません。
皆さんは、「赤ちゃんの股関節脱臼」という言葉を聞いたことがありますか?
赤ちゃんの股関節は、大人の場合とは異なり、脚を真っ直ぐに伸ばすのではなく、M字型(カエル脚のような形)にするように開く必要があります。
そのため、脚を真っ直ぐに無理に伸ばすと、股関節に負担がかかり、最悪の場合には脱臼してしまうこともあるのです。
例えば、脚を無理に真っ直ぐにした状態で横抱きにすると脱臼のリスクが高まると言われています。
ジャンパルーには、脚を真っ直ぐにしないように股関節を広げる形状のシートが設計されており、脚を地面に着けることができる高さに調節できるため、使用時にはこれらの点に十分注意して利用することが大切です。
使用上の注意点
ジャンパルーはシートに固定されているため、自由に動き回ることができない構造ですが、事故が頻発するわけではないように見えます。
それでも、赤ちゃんは予期しない動きをすることがあるため、目を離すと意外な危険が潜んでいることもあります。
そのため、ジャンパルーで遊ぶ際には、常に目の届く位置にいることを心がけ、必ず見守りながら楽しむようにしましょう。
また、取扱説明書に記載されている使用時間を厳守することも非常に重要です。
前述の通り、ジャンパルーを使用する上では危険も伴います。
そのため、長時間遊ばせるのは避け、使用時間を設定し、その範囲内で一度休憩を挟むなどして使用する工夫が必要です。
少しだけだから大丈夫、という考え方は避けるべきです。
さらに、使用する際には、体重と身長の制限を理解しておく必要があります。
具体的には、体重がおよそ12kg未満、身長はおよそ81cm未満とされています。
これらの基準を超えて使用すると、事故や怪我の原因となる可能性があるため、十分に注意してください。
また、自分で出られるようになった場合は、転落の危険や、紐に引っかかって窒息する恐れもあるため、自ら動きが活発になってきた時期にも慎重な対応が求められます。
まとめ
ジャンパルーで遊ばせたいと思う方や、自分の自由時間を確保するためにジャンパルーにずっと乗せておきたいと考える方は、購入を控えた方が良いかもしれません。
しかし、使用上の注意事項や、ジャンパルーの仕組みをしっかりと理解し、正しく利用すれば、その危険性はかなり低く抑えることができます。
安全に楽しく遊ぶためには、親がしっかりと知識を持ち、適切に管理することが重要です。
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