買っても使えない?買ってはいけない懐中電灯

台風や地震などの自然災害によって、突然の停電が発生すると、非常に慌ててしまいますよね。

スマートフォンのライトがあっても、コンパクトで明るいLEDライト準備しておくことが望ましいと感じます。

私自身も停電に備えてライトを用意していたのですが、いざという時に使えず非常に困ったことがあります。

その理由をいくつか調べてみたところ、やはり購入したものが使えないタイプだったということが分かりました。

今回は、懐中電灯の中でも特に避けるべきタイプについて詳しくご紹介したいと思います。

懐中電灯とは

懐中電灯の名は、その名の通り、懐に収まるほどの小型の電灯という意味合いを持っています。

アメリカではこの装置をフラッシュライト、イギリスではトーチと呼び、電気を利用して光を放つ機器です。

現在では、従来の電球からLEDに移行する流れが進んでおり、小型化が進んだことにより、停電などの緊急時だけでなく、アウトドア活動や夜間の散歩、さらには夜の事故防止のためにも多く利用されています。

スマートフォンに搭載されているLEDライトでは、一般的に30~50ルーメンの明るさが多く見られます。

ルーメン(lm)という単位は、LEDの明るさを測る基準であり、電球などのワット(W)とは明確に異なるものです。

懐中電灯の種類・形状

懐中電灯には、電球式LED式の2種類が存在し、一般的なモデルから車のライト以上の明るさを持つものまで多岐にわたります。

さらに、乾電池や充電池が交換可能なタイプと、充電式で電源が内蔵されているタイプに分けられます。

形状に関しても、一般的な筒状のものから、ハンドルが付いたタイプ、頭にベルトで取り付けるタイプ、さらには手のひらに収まるほどの超小型のものや、投光器並みの明るさを持つものまでさまざまです。

ハンドライト・ペンライト・ポケットライト

・主に筒状の形をしており、最も一般的なタイプです。

ペンタイプやさらに小型のもの、発光部分がラッパのように膨らんだ形状のものも存在しています。

ハンドル付ライト

電球式の時代から存在している単一電池を使用するタイプが多くあります。

・かつては、電池が大きいほど明るいということが定説でしたが、消費電力が少ないというLED式の長持ちする利点も加わり、選択肢が広がっています。

ヘッドランプ(ライト)

頭にベルトで取り付けて使用するタイプで、特に夜間の作業に非常に重宝されます。

両手が自由に使えるため、登山や釣りなどのアクティビティにおいて非常に人気があります。

多機能ライト

防災用品として、ラジオ・サイレン・携帯充電器などの多機能を備えたモデルもあります。

・多機能を収納するために、通常よりもやや大きめのデザインが多いです。

その他

ランタン

全方向を照らすことができるタイプで、燃料式と対比してLED式や電池式のものがあります。

・特にアウトドアや防災用として非常に適しています。形状は、筒形・箱型・平面型など多様です。

常備灯

・壁に固定される専用台やコンセントから取り外すだけで点灯するタイプもあります。

・コンセントに差し込んでおくと、停電時には自動で点灯する機能が備わっているものも存在します。

その他にも、首からぶら下げるストラップタイプキーホルダータイプ、自転車に取り付けられるものなど、さまざまなデザインがあります。

懐中電灯の向き不向き

使用する目的によって、選ぶべき懐中電灯のタイプが決まります。

電球・LED比較電球LED備考
明るさ(lm)暗い明るい同消費電力量の場合
電池消費量多い少ない同lmの場合
球切れありなし
電球(チップ)交換可能不可能LEDチップ切れ=寿命

現在では、電球式の懐中電灯を探すことが難しいくらい、LED式が市場で主流となっています。

基本的に、明るさを追求すれば点灯時間は短くなり、逆に点灯時間を延ばせば明るさが減少するという関係があります。

両方の条件を満たしたい場合は、大型で電池本数の多いタイプやリチウムイオン電池タイプを選ぶことをおすすめします。

同等の製品と比較して、あまりにも明るさも点灯時間も優れている懐中電灯は、場合によっては誇大広告の可能性があるため、十分に注意が必要です

電池の種類も重要

日本では、マンガン・アルカリ・充電池を問わず、単1~単4電池が一般的に使用されています

・古くから存在し、小さい電力を長時間出し続けるのが得意なマンガン乾電池。

・自然放電が少なく、大きな電力も供給できるアルカリ乾電池。

・電圧は低めですが、繰り返し充電することで廃棄ロスを減らすことができる充電池。

電池の選択は、使用方法に基づいて行うべきです

最近では、小型化と高出力に対応するためにリチウムイオン電池を採用しているタイプも増えています

リチウムイオン電池による火災の事故も報告されているため、電池選びには十分な注意が必要です。

一般的にリチウムイオン電池は保護回路とPSEマークが付与され、高価格帯のものが多いのですが、安価な懐中電灯に搭載されている場合があり、正規品かどうかの確認が重要です。
電池の液漏れは、長期間使用しないことによる過放電が原因となります。新旧の電池を混ぜて使用すると過放電が起こりやすいため、交換時にはすべての電池を一緒に交換することが推奨されます。

使えない懐中電灯

私の場合、ハンドル付きのLEDライトを「どれも同じだろう」と考え、最も安価なものを購入しました。

結果的に、部品と配線の接触不良が原因で使えず、補償期間が切れてしまったため、泣き寝入りする羽目になりました。

こうした初期不良の他にも、災害対策用として普段しまい込んでおいたり、長期間放置すると、乾電池や充電電池の液漏れが原因で懐中電灯内部が腐食し、破損することがあるのです。

もっと身近な問題として、電池切れ充電切れ、さらには落下などの衝撃や水没によって引き起こされる破損もあります。

こうした問題を未然に防ぐためには、いくつかの知識を持っておくことが重要です。

同等品と比較して非常に安価であるが、性能がはっきりしない製品は、正規品の写真を流用して製造された模倣品である可能性があります。

ちょうどよい性能を選ぶ

一般的に懐中電灯の明るさは300ルーメンあれば十分であり、とても明るく感じます。

また、災害時などには広範囲を長時間照らせるランタンタイプや、照らす範囲は狭くても遠くまで明るく照らせるズームタイプなど、用途に合わせた選択をすることで安心感が得られます。

どのタイプでも、収納できる電池の量には制限があるため、時間と明るさの両方を考慮する必要があります

いざというときに困らない準備

電池が切れた場合は、予備の電池に交換することで対応可能ですが、電池の液漏れが原因で懐中電灯自体が壊れてしまっては意味がありません。

液漏れを防ぐ基本的な方法

・液漏れを防ぐためには、懐中電灯から電池を取り外しておくことが重要です。

最近では、電池を入れっぱなしにしても内部で、電極が接触しない設計のものも増えています。

・プラスとマイナスを間違えたり、新旧の電池を混合して使用しないように注意が必要です。

電極は形状で識別可能ですが、新古は使用推奨期限で判断する必要があり、注意が必要です。

・アルカリとマンガンの電池を混ぜて使用しないこと。

・メーカーが同じ電池を使うことが推奨されます。

まとめ

さて、これまで多くのことについてお話ししてきましたが、要点を以下にまとめます。

・購入時には必要な機能や性能が備わっているか、事前にある程度調査してから購入することが重要です。

性能が良すぎるのも良いのですが、必要な明るさすら確保できない懐中電灯は全く役に立ちません

・購入時には保証期限を確認し、保証が切れる前に必ず点灯確認を行うことが大切です。

購入後、手元に届いた時点で安心して点灯チェックをせずにしまい込んでしまうのは避けましょう。

・電池は正しい種類を適切な電極に合わせて使用することが求められます。

・使用しない時は、必ず電池を取り外しておくことが推奨されます。

電池の液漏れは、最悪の場合、懐中電灯本体まで損傷させてしまうことがあります定期的に取り出してチェックを行うことが必要です。

ほとんどの方が携帯電話やスマートフォンをお持ちだと思いますので、緊急時には停電直後に真っ暗になることは少ないでしょう。

しかし、スマートフォンは通信手段として温存しておく必要があるため、モバイルバッテリーとしても使える充電式の懐中電灯を1つ持っておくと非常に安心です。

コストパフォーマンスを考えると、一般的な単3電池を使用できる100~300ルーメンクラスの懐中電灯がおすすめです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

本体だけでなく電池の管理も重要ですが、ご自身に最も合った懐中電灯を選んでいただければと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました