料理やスイーツ作り、さらにはレモンサワーなど、さまざまな用途で利用されるレモン。私たちの日常生活において欠かせない存在です。
スーパーマーケットで販売されているレモンの中で、国産のものが占める割合は約11%ほどに過ぎず、残りの約89%は海外から輸入されたものとなっています。
輸入レモンは国産に比べて安価で、年間を通じて購入可能ですが、実は危険な農薬が使われている可能性があることをご存じでしょうか。
輸入レモンのポストハーベスト農薬
日本で流通している輸入レモンの主な供給元はアメリカやチリなど、遠く離れた国々です。
これらの国から輸送される際、果物が傷んでしまわないように、防カビ剤がほとんど必ず使用されています。
この防カビ剤は、収穫後に散布されるため「ポストハーベスト農薬」と呼ばれ、日本国内で生産される農作物には使用が禁止されていますが、輸入品に関しては食品添加物として認可されています。
毎日摂取しても健康に影響がないとされる基準が設けられてはいるものの、健康を気にする方にとっては安心して食べられるものではないと言えるでしょう。
ポストハーベスト農薬の種類
防カビ剤として使用される農薬には、以下のような種類があります。
・アゾキシストロビン
・イマザリル
・オルトフェニルフェノール
・ジフェニル
・チアベンダゾール
・フレジオキソニル
・ピリメタニル
これらの農薬は、単独で使用されることもあれば、複数を組み合わせて使用されることもあります。
使用した場合はその旨の表示が義務付けられているので、包装袋をしっかりチェックすることが大切です。
包装されていない場合でも、シールや売り場の値札にその情報が記載されています。
「防ばい剤」という名称で呼ばれることもありますが、これは同じ意味を持つ用語です。
ポストハーベスト農薬は何が危険?
例えば、防カビ剤の一つであるイマザリルは、胎児に対する悪影響や肝臓機能障害のリスクがあることがわかっています。
この情報は動物実験に基づくものであり、人間に対して影響がないとされていますが、安全性が完全に証明されているわけではありません。
他の防カビ剤についても、動物実験によって様々な危険性が示されています。
できるだけ安全にレモンを使うには?
では、できる限り安全にレモンを利用するためには、どのような工夫が必要でしょうか。
国産レモンを選ぶ
輸入品に比べて価格は高くなり、入手できる時期も限られていますが、皮ごと使用したい場合には国産のレモンが最も安全です。
国産のレモンには防カビ剤は使用されていませんが、農薬が全く使用されていないわけではありません。さらに安全性を重視するのであれば、「無農薬の国産レモン」を選ぶことをおすすめします。
国産レモンを冷凍しておく
国産レモンは通常、9月から4月ごろに店頭に並ぶため、夏にはあまり見かけません。爽やかな夏のイメージにぴったりですが、実際には入手が難しいのです!
レモンは冷凍保存が可能なので、国産レモンをたくさん手に入れた際には、冷凍しておくと便利です。くし切りや輪切りにカットしてから冷凍することで、使用しやすくなります。
防カビ剤不使用の輸入レモン
私は普段の買い物でイオンをよく利用していますが、レモン売り場には「防カビ剤を使用していません」という表示のあるレモンが並んでいました。
最近ではイオンでも防カビ剤不使用の輸入レモンが販売されているようです。また、インターネットを通じて防カビ剤不使用の輸入レモンを購入することもできます。
ただし、防カビ剤が使用されていないということは、農薬が全く使われていないという意味ではないので、その点には注意が必要です。
洗い方
どうしても防カビ剤を使用したレモンしか手に入らない場合は、以下のような方法で洗浄することを検討しましょう。ただし、どの方法でも完全に防カビ剤を除去できるわけではありません。
塩で洗う
粗塩を手に取り、レモンにこすりつけてください。あらかじめ鍋にお湯を沸かしておき、塩でこすったレモンをさっと茹で、その後冷水で洗い流します。
野菜用の洗剤で洗う
野菜専用の洗剤が市販されています。また、一部の商品には食器洗いや野菜洗いの両方に使用できると明記されているものもあります。
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重曹で洗う
お掃除にも役立つ重曹は、口に入っても安全で、野菜洗いにも使える優れた素材です。
ボウルなどに水をたっぷりと入れ、水1リットルに対して大さじ1程度の重曹を溶かします。その中にレモンを1分ほど浸け、スポンジなどで優しくこすり、最後に水でしっかりと洗い流します。
アルコールで拭く
消毒用のアルコールをキッチンペーパーなどに含ませ、レモンの表面を拭くことで、コーティングしているワックスと共に防カビ剤もある程度除去することができます。
まとめ
皮ごと使うことが多いレモンは、非常に便利な食材です。
ただし、海外から輸入されたものにはポストハーベスト農薬が使用されている場合があり、その安全性には疑問が残ります。
可能な限り国産のレモンを選ぶことが安全性の確保につながります。また、さらに高い安全性を求めるならば、無農薬の国産レモンを選択することをお勧めします。
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