夏における水辺での楽しみには欠かせないアイテム、ライフジャケット。
水の事故から命を守るためには、特に子どもが水辺で遊ぶ際にはぜひ着用してほしいものです。
ところが、ライフジャケットを購入しようとすると、その種類の多さに戸惑い、どれを選ぶべきか迷ってしまう方も多くいるのではないでしょうか。
特に子ども用となると、サイズ選びが非常に難しくなります。
子どもはすぐに成長するため、大きめのサイズを選びたくなる気持ちもよくわかりますが、サイズ選びを誤るとライフジャケットの効果が十分に発揮されず、結果として危険な状況を招くことがあります。
そこで、どのような点に注意してライフジャケットを選べばよいのかをまとめましたので、ぜひ安全で楽しい夏を過ごすための参考にしてください。
水の事故はどのような時に発生するのか？
水の事故は、ほんの一瞬の油断で発生することがあります。
「これくらい大丈夫だろう」と思ってしまうその瞬間が、危険を招く原因となります。
令和3年のデータによると、子どもの水難事故が発生した場所は次の通りです。
1位 河川（58.1％）
水遊びやボート遊び、魚釣りなどのアクティビティのほか、バーベキューなど水に入らない遊びも行われますが、特に子どもが河川で遭遇する事故は多いため、ライフジャケットを着用させ、親の目が届く範囲で遊ばせることが非常に重要です。
また、上流の天候により急に水位が上昇することもあるため、天気の変化にも十分に注意を払う必要があります。
2位 湖沼池（19.4％）
ボート遊びや乗り物からの落水、さらには遊泳許可されていない場所での遊泳による事故も発生しています。
3位 海（16.1％）
海では急に水深が深くなったり、離岸流（岸から沖に流れる海水）が発生することがありますので、必ず海水浴場を利用することが大切です。
子どもは小さな波でも足をすくわれ、溺れてしまう可能性があります。
波打ち際で遊んでいる際も、常にライフジャケットを着用させ、子どもから目を離さないように心がけましょう。
ライフジャケットの効果とは？
ライフジャケットを着用している場合、着用していない場合と比較して、事故に遭遇した際の生存率が約4倍も向上することが明らかになっています。
ただし、ライフジャケットが子どもの体型に合っていなかったり、ベルトの締め付けが不十分であると、ライフジャケットが脱げてしまったり、浮かんだ際にバランスを崩すこともあります。
命を守るためには、適切なサイズのライフジャケットを選び、正しく着用することが極めて重要です。
ライフジャケットを選ぶ際のポイント
子ども用のライフジャケットを選ぶ際には、どのような点に注意を払うべきなのでしょうか。
桜マークがついているものを選択する
市場にはさまざまなライフジャケットが流通していますが、「桜マーク」が付いているものを選ぶことが大切です。
桜マークは、2018年2月に国土交通省が施行した、小型船舶の船室外に乗船するすべての人にライフジャケットの着用を義務付ける法律に基づくもので、国の安全基準に適合していることを証明するものです。
桜マークのついたライフジャケットの特徴
・非常に目立つ色合いである
・小児用は浮力5kg以上、体重15kg未満の小児用には浮力4kg以上が求められる。
また、子ども用のライフジャケットは大人用とは異なるポイントもあるため、次の3点をしっかり確認してから選ぶようにしましょう。
股下にベルトがあるものを選ぶ
釣り具メーカーとして名高いシマノから販売されている、機能性が認められた桜マーク付きのライフジャケットです。
着せる際も簡単なフロントバックル式で、肩には反射材、ホイッスルがついているなど、安全面にも配慮されています。
肩や腰に調節ベルトがあるものを選ぶ
リーフツアラー（Reef Tourer）スノーケリングベスト
スノーケリングベストSV1500（子ども用）は、日本のシュノーケリング専用ブランドであるREEF TOURER（リーフツアラー）と国立室戸青少年自然の家が共同開発した製品です。
泳ぐ際の横になった姿勢や、水中で直立した姿勢のどちらでもバランスを保ちやすい設計となっているため、緊急時にも体をしっかりと浮かせることができます。
体のサイズにしっかり合わせる
こちらは国土交通省が定めた桜マーク付きのライフジャケットで、海水浴や川遊びはもちろん、小型船舶への乗船にも適しています。
ずれ防止のクロッチベルトが施されているほか、肩にはアジャスターが付いていて成長に合わせて調整が可能です。
まとめ
水辺での遊びには欠かすことのできないライフジャケット。
子どもから目を離さないことが基本ですが、万が一の事態に備えて、必ずライフジャケットを着用させるようにしましょう。
ライフジャケットを選ぶ際には、国土交通省から認可された「桜マーク」が付いているものを選び、ずり上がりや脱落を防ぐための股ベルトがあり、体のサイズにぴったり合わせられるアジャスター付きのものを選ぶと安心です。
可能であれば、子どもに試着させてサイズを確認してから購入することで、着心地や見た目の満足度を高めることができます。
お気に入りのライフジャケットを選ぶことで、いざ着せるときに子どもが嫌がったり、動きづらさを感じたりするトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
楽しい夏のレジャーを安全に、子どもと共に過ごすために、選ぶポイントを参考にしながらライフジャケットの購入を検討してみてください。
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