若い世代の女性を中心に、カラコン(カラーコンタクト)を普段から愛用している方々は非常に多いのではないでしょうか。しかし、そのカラコンには日常的に使用することで思わぬ危険が潜んでいることも事実です。
この記事では、カラコンを購入する前に必ず行うべきことや、トラブルを未然に防ぐための具体的な対策、さらに危険な購入場所について詳しく解説していきます。
カラコンを購入する前に必ずするべきこと
◇カラコンを購入する前は必ず眼科を受診する
まず初めに、カラコンはコンタクトレンズと同様に、高度管理医療機器に分類されています。そのため、購入する前には必ず眼科での受診が必要です。視力や眼圧など、目の健康状態をしっかりとチェックしてもらいましょう。特に、初めてカラコンを購入する方は、以下の手順で検査を受けることが推奨されます。
①問診
まず、医師による問診が行われます。目の状態を確認し、視力測定や屈折検査、眼の表面のカーブを測定する検査、眼圧検査、さらには眼底検査などが実施されます。
②診察
続いて、眼科医による診察が行われます。角膜内皮や涙の状態、角膜に傷がないかを入念に調べます。
③希望のレンズを選びフィッティング検査
眼科でカラコンを購入する際には、その場で希望のレンズを選び、実際に装用して瞬きをした際の動きやフィット感などをチェックします。
④取扱い指導
最後に、眼科医からレンズのケア方法や注意点、正しい取り扱い方についての説明が行われます。その後、診察を終えて処方箋をもらうことで、カラコンを購入することが可能となります。初めてではない方も、きちんと3ヶ月に1回は定期検診を受けることを心がけましょう。
トラブルを避けるためにするべきこと
◇自分の目に合ったカラコンを使用すること
・度数が合っていないカラコンを装用すると…
周囲の物が見えづらくなるため、頭痛や肩こり、眼精疲労を引き起こす可能性があります。
・目に合っていないBC(ベースカーブ)のカラコンを装用すると…
装用感が悪く、フィットしなかったり、目を傷つけてしまう恐れがあります。
・目に合っていないDIA(レンズ直径)のカラコンを使用すると…
大きめのDIAのものを装用すると、角膜に酸素が行き渡らなくなり、角膜が傷つきやすくなるだけでなく、カラコンを外す際に外れにくくなり、目の中を傷つける危険性もあります。
◇カラコンの装用ルールを守ること
ルール① カラコンの装用期間や装用時間を守ること
カラコンには1day、2week、1monthといった使用期間が設定されており、最長装用時間は8時間です。このため、装用期間や装用時間をしっかりと守ることが重要です。
ルール② カラコンの貸し借りはしないこと
カラコンの貸し借りは、さまざまな感染症のリスクを伴います。特に注意が必要なのは、角膜感染症と呼ばれる病気です。これは、細菌やカビ(真菌)、アカントアメーバ、ウイルスなどの病原体が角膜に感染し、炎症を引き起こすものです。
角膜感染症の症状には、目の痛みやゴロゴロ感、白目の赤み、涙が出る、まぶたの痙攣などが含まれ、最悪の場合、視力の低下や失明に至ることもあります。このような症状が現れた場合は、絶対に放置せず、必ず病院に行くようにしましょう。
ルール③ カラコンを装用したまま入浴や水泳をしない
お風呂場には目に見えない無数の雑菌が存在しており、これらの雑菌が目の中で繁殖する危険があります。特に怖いのは、アカントアメーバという細菌で、これが目の中で繁殖すると、角膜炎を引き起こし、強い痛みを伴ったり、最悪の場合には失明するリスクがあります。
◇安全性の高いカラコンを選ぶ
ネット通販で手に入るカラコンの中には、海外からの輸入品が多く、品質が低いこともあります。したがって、日本の厚生労働省が定めた基準をクリアした国内承認レンズを選ぶことが大切です。これは、国や専門機関によって徹底した検査を受け、製造方法や品質が認められた商品です。
◇高度管理医療機器等販売許可証を取得している製品なのか調べる
再度お伝えしますが、カラコンは高度管理医療機器に分類されます。日本の安全基準を満たしている製品には、高度管理医療機器承認番号が表示されています。
この番号は製品のパッケージにも記載されていますが、通販サイトで購入する際には、販売管理者名と番号がサイト内に明記されているかを確認しましょう。この記載がないサイトでの購入は危険であるため、避けることをお勧めします。
カラコンを購入する際には、眼科での検診を受け、目に異常がないと診断されてから装用することが重要です。
さらに、上記で述べたポイント以外にも、不潔な手でカラコンに触れること、カラコンを装用したまま寝てしまうこと、洗浄液を使いまわすこと、毎日洗浄しないこと、レンズを重ねて使用することなども、目を傷つける原因となることがあります。
安全性が低いと思われる製品や、高度医療機器承認番号が記載されていないサイトでの購入は、正しい使用方法を理解していても、製品自体に問題があるとさまざまな目のトラブルを引き起こす恐れがあるため、十分に注意が必要です。
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