手ぬぐいは、古くから私たちの生活に親しまれている伝統的なアイテムです。近年では、低価格で手に入る100円ショップでも手ぬぐいが販売されるようになり、特に若い世代の間で注目される存在となっています。しかし、その一方で「100均の手ぬぐいは避けるべき」と考える人も少なくありません。
現代では手ぬぐいはどのように使う?
手ぬぐいはその名の通り、手を拭くためのものであり、手や体をふくために使われてきました。その歴史の中では、草履の鼻緒を取り替えたり、怪我をした人の手当てとして包帯の代わりに使用されたりすることもあったようです。ここでは、現代における手ぬぐいの使い方について詳しく見ていきましょう。
手や顔を拭く
古来の用途に従い、手をきれいにするためや、顔や手を洗った後に水分を拭き取るために手ぬぐいを使うことができます。また、暑い季節や運動後には汗を拭くために重宝します。
最近では、小型の手ぬぐいも登場しており、ハンカチのようにポケットに収めて持ち歩くことができるものもあります。
体を洗う・洗顔に使う
手ぬぐいは100%綿素材で非常に丈夫であり、使用するうちに徐々に柔らかくなり、肌に馴染む感触が得られます。そのため、体を洗うためのタオルやスポンジの代わりにも十分役立ちます。石鹸やボディソープをしっかり泡立てて、肌をこすらずに優しく広げるように使えば、肌を傷めることも避けられます。
最近では、無地の手ぬぐいを付録にしたムック本も販売されており、手ぬぐいを使った洗顔法を提案しています。水分を含んだ手ぬぐいで優しく顔を拭いた後、石鹸を手ぬぐいにこすりつけて泡立て、その泡をこすらずに顔に広げて洗うという方法です。洗顔に適した手ぬぐいは、蛍光剤が含まれていない日本製の無地のものが望ましいとされています。
身につける
手ぬぐいは、古くから髪の毛を押さえるために巻く様子が見られましたが、個性的な柄の手ぬぐいをファッションアイテムとして身に着けることも最近では一般的になっています。
髪型が決まらない時には、バンダナのように無造作に巻くことでおしゃれ感を演出できます。また、少し肌寒い時や日焼け防止のために首に結ぶ使い方をする方もいるようです。
風呂敷代わりに包む
手ぬぐいは、一般的に長さ約90cm、幅30cm程度のサイズが多いため、風呂敷の代用品としても活用できます。例えば、長いワインの瓶やフランスパンなどを包み、持ち手を作ってバッグのように持ち運ぶことが可能です。
ちょっとした買い物の際には、エコバッグの代わりとしても利用できるでしょう。
タペストリーとして飾る
季節ごとのイラストが描かれた手ぬぐいや、犬や猫などの可愛らしいデザインのものは、タペストリーとしてインテリアに利用できます。お正月や桃の節句の雛祭り、お月見、クリスマスなどのイベントに合わせて飾ることで、季節感を演出することができます。
手ぬぐいを傷めないようにするためのスタンドや、マグネット式のタペストリー棒のセットも市販されています。
100均の手ぬぐいは市販のと同じように使える?
現代の手ぬぐいの使い方について見てきましたが、果たして100均で手に入る手ぬぐいも上記のように活用できるのでしょうか。
繊維が固い
100均の手ぬぐいも綿100%ではありますが、一般的に流通している手ぬぐいと比較すると、のりが効いていて固めのものが多いようです。洗濯をしても繊維が柔らかくなる場合と、固さが変わらない場合があるため、注意が必要です。
固さが改善されない場合は、毛玉ができやすいこともあるようですので、敏感肌の方が体を洗ったり洗顔に使用するのには不向きかもしれません。また、身につける際には、直接肌に触れることでチクチクとした刺激を感じることもあるかもしれません。
伝統的な柄から面白い柄までバリエーションが多い
100均の手ぬぐいには、矢絣や七宝といった伝統的な柄のものも見られますが、それだけでなく、旬のフルーツや花柄、動物のイラスト、季節のイベントに合わせたデザインがプリントされた手ぬぐいも豊富にあります。玄関やリビングに飾るのも素敵なアイデアです。
柔らかめの手ぬぐいであれば、ハンカチとして持ち歩いてもおしゃれに見えます。薄手で速乾性があるため、衛生的に使用できる点も魅力です。
100均の手ぬぐいの良さ
流通している他の手ぬぐいと比べて、100均の手ぬぐいにはいくつかの利点があります。
ほつれ止めがしてあるものが多い
100均の手ぬぐいは、周囲を三つ折りにしてほつれ止めが施されているものがほとんどです。一般的な手ぬぐいは、包帯代わりや鼻緒のすげ替えのために切りっぱなしになっていますが、現代ではそのような使い方は少なく、ほつれた状態では見栄えが良くないと感じる方も多いでしょう。
周囲がかがってあることで、安心してハンカチのように持ち歩けます。風呂敷代わりに包むこともでき、折り畳んで即席のブックカバーにすることも容易です。
丈夫なので雑貨作りにも向く
100均の手ぬぐいは、比較的固めの綿生地であるため、ハンドメイドの雑貨作りにも適しています。薄手で粗い織り方のため、白い生地は透け感がありますが、色付きのプリントが施されたものは目立たないため安心です。
巾着などの袋物を作ったり、肌に触れる部分にダブルガーゼなどの柔らかい生地を縫い合わせてマスクを作ることも可能です。
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