100均で買ってはいけない？手芸用のはぎれや布について

100均には多様な手芸用品が取り揃えられており、カットクロスやはぎれといった布地のコーナーには、色とりどりの布がたくさん見受けられます。そうした中で、100均で購入してはいけない商品についても知識を深めておくことが重要です。

100均のカットクロス
100均のはぎれで作ったものは販売不可？
自分用やプレゼント目的で使おう！

100均のカットクロス

100均で取り扱っているカットクロスのサイズは、一般的に約30cmから50cm四方のものが多いです。素材には、天然素材として100%綿や麻、または綿と麻が50%ずつ含まれたハーフリネン、さらには綿とポリエステルの混紡や、化繊100%のポリエステルやレーヨンといった種類が見受けられます。

一般的に、麻を含む生地はサイズが小さめに作られていることが多い一方で、ポリエステルが含まれる生地は大きめのこともあります。また、厚手のハンプや中厚手のブロードといったしっかりした生地、柔らかいダブルガーゼ、薄手のレース生地などもあり、これらはさまざまな用途に対応できる使い勝手の良さを持っています。和風の布地には、化繊で作られたちりめん風の生地も見かけることがあります。

店舗によっては、毛足のあるファー生地やボア・フリースなどの温もりを感じる生地も取り扱っていることがありますが、冬以外の季節にはあまり見られないことが多いです。

市販の生地と同じデザインもある

100均のカットクロスを見ていると、市販の生地と同じデザインのものを見かけることがあります。一部の方々は、これがデザインの模倣ではないかと疑問に思うかもしれませんが、実際には市販の生地の余剰分が分けられ、100均で販売されている可能性もあります。このような生地の中には、手触りが柔らかく、品質が高いものも多く存在します。

はぎれ同士で組み合わせやすい

店舗によっては、はぎれ同士を組み合わせやすくするための工夫が施されていることもあります。はぎれは無地や水玉、ストライプ、チェックなど、デザインが豊富に揃っています。それぞれの柄には同じ色調のものがあるため、色を合わせることで、はぎれ同士を簡単に組み合わせることが可能です。手芸初心者でも、魅力的なおしゃれ品を手軽に作ることができそうですね。

雑貨や小物作りに向く

はぎれのサイズから考えると、衣服を作るには向いていないでしょう。雑貨や小物を作成するのには非常に適しています。

ハンプ生地…丈夫なポーチやバッグ、各種ケースなどに最適
ブロード生地…巾着袋やコップ入れなど、入園・入学グッズとしてもオールマイティに使用可能
ダブルガーゼ生地…マスクやハンカチ、スタイなどに適している
レース生地…バッグの部分使いや衣服の飾り付けに利用できる
ちりめん生地…ふくさや髪飾りなど、独自の風合いが楽しめる

また、カットクロスのコーナーには、おおよそ50cm四方の接着芯が販売されていることも多く、これをカットクロスの裏に貼ることで、しっかりとした仕上がりになります。ブロード生地などと組み合わせることで、ハリのあるブックカバーやケースを作成することもできます。

100均のはぎれで作ったものは販売不可？

100均のカットクロスは小さいサイズのため、大量生産が難しいのが実情です。しかし、だからといって100均のはぎれを販売目的で購入してはいけないというわけではありません。作ったものを販売すること自体が禁止されている場合もあるのです。

店舗で厳禁としている場合

同じ100均でも、各店舗によって商用利用に関する見解が異なることがあります。布の製造メーカーに知的財産権が存在すると考え、セリアでは販売目的での利用を認めていないとされています。一方で、ダイソーでは個人での商用利用（フリマサイトやオークションサイトでの出品）を認めているが、トラブルに関しては一切関知しないとされています。

著作権が設定されたカットクロス

ただし、店舗が商用目的での購入を認めたとしても、特定のカットクロスには注意が必要です。100均の店舗で販売されていても、製造メーカーが認めていない場合があるからです。例えば、100均ではディズニーやサンリオなどのキャラクターがデザインされた生地が販売されていることがありますが、これらのキャラクターにはデザインの著作権が存在し、勝手に販売に利用することは禁止されています。

また、生地のデザイン自体に著作権が設定されているものや、”c”マークが付いている場合も商用利用はできません。カットクロスのラベルには、こういった情報が記載されていますので、購入前に必ず確認することをお勧めします。

販売目的なら買ってはいけない！

もしも、作ったものを販売する目的や、オークションやフリーマーケットでの出品を考えているのであれば、購入を控えたほうが賢明かもしれません。著作権や財産権に関するトラブルが発生した場合、その責任はすべて自己に帰属することになります。

100均は全国各地に展開しているため、さまざまな商品に触れる機会も多いかと思います。それが逆に影響し、顧客の中には100円の商品は質が低い、安っぽいというイメージを持っている方も存在します。実際には、100均のカットクロスには高品質のものも多くありますが、こうしたイメージを考慮し、商用利用は避けるべき場合もあるでしょう。