私はウエディングプランナーとして10年以上のキャリアを積んできました。その中で、結婚式の演出を考える仕事をしてきたことはもちろんのこと、部署の異動を経て売り上げの向上にも力を入れてきました。現在はその職を離れたため、率直な意見をお話しできる立場になりましたが、結婚式には絶対に欠かせないアイテムと、逆に購入する必要がないアイテムが存在します。

結婚式というのは、まさに「時間を買う」という特別なイベントであり、一度行ったものを再び行うことはできません。それに加え、過ぎ去った時間は二度と戻ってこないのです。そのため、「一生に一度」という特別な思いから、気合が入るのも無理はありませんよね。この記事では、結婚式の見積もりが大幅に上昇する理由、実際には購入するべきではないアイテム、そして本当に購入する価値のあるアイテムについて、私の経験を基にお伝えします。
結婚式が見積もりより大幅に上がる理由はこれだ!
結婚式に関しては、よくある話ですね。
最初の見積もりから100万円以上も増加してしまうことがあるのは、いったいなぜなのでしょうか?この疑問は、多くの方にとって非常に共感できる点です。
なぜそのような事態が発生するのか、その理由は明確に存在します。

「一生に一度だから、後悔はしたくない!」という思いから、ドレスや料理、引き出物など、すべてのアイテムを最高ランクのものに選びがちです。
しかし、冷静になって考えてみると、すべてをグレードアップする必要は本当にないのです。
②嬉しい楽しいシーンだからテンションが上がっている
自分自身が主役の日であり、自分のための特別なイベントだから、どうしてもテンションが高くなります。
この瞬間は人生の中でも最も幸福な時期の一つであり、そのためついつい冷静さを失ってしまうのです。
結婚式の準備は、長いプロセスで約半年間続きます。
この間に、最初に考えていたよりも参加者が増えたり、ドレスの着替えが必要だと感じたりすることが多いです。
結婚式の経験がほとんどないため、比較対象が存在せず、無計画な状態で初めての見積もりを作成してしまうのです。
次第に、自分自身のことよりも、他者から「見られている」というプレッシャーを感じ始めます。
その結果、引き出物や料理に関しても、見劣りしないように工夫したり、他の人よりも良いドレスを選ぼうとしたりと、見栄が働き、見積もりが上昇してしまいます。
このような状況によって、不必要なアイテムをどんどん購入してしまい、見積もりが急増し、夢のような時から現実に引き戻され、焦りが生まれてしまうのです。
結婚式にほんとうは買ってはいけないもの
では、ウエディング業界に身を置いていた私が考える、結婚式に本当に購入する必要のないアイテムを紹介します。
「買ってはいけない」というよりも、「購入しなくても良いのでは?」と一度立ち止まって考えてほしいアイテムであり、これらは実際には後で後悔しない可能性が高いものです。
数多くの演出グッズが存在します。
たとえば、巨大クラッカーやアクアリウム、さらには花火などです。

これらはたしかに演出として楽しいですし、華やかさを演出しますが、無くても十分に素敵な結婚式は実現可能です。
盛り上がりを求める結婚式よりも、ゲストとの会話の時間を増やすことは無料ででき、その方が結果的にゲストの満足度にもつながります。

このフラワー装飾は生花であり、結婚式当日には使い道がなくなってしまうものです。
会場内は華やかになりますが、果たしてその華やかさにはどれほどの意味があるのでしょうか?
結婚式を行う目的について考えると、多くの人が求めているのは、魅せることよりもゲストに満足してもらうことなのです。
そして、それこそが最も心に残る思い出となります。

カラードレスは、用意するのが当たり前なのでしょうか?
実際、カラードレスを着る時間は多くて1時間程度です。
結局、見てもらうためだけのものであると言えます。
和装の場合は趣向も変わりますが、カラードレスは本当に必要なのでしょうか?
この点についても、結婚式を行う理由を再考する必要があります。
見せたいという気持ちが強い方には、目的が達成されるかもしれません。

最近ではお酒を好む人も減ってきています。
フリードリンクを依頼すると、サービス料も上乗せされることが多いです。
ゲストの層を考え、2時間程度の間にお酒が本当に必要か、再考してみてください。
意外と飲まない方が多い場合もありますので、フリードリンクはソフトドリンクだけでも十分かもしれません。
結婚式にケチらずに買ったほうが良いもの
逆に、結婚式にお金を惜しまずに購入した方が良いものも存在します。
新郎新婦が予算を削る際に検討する中で、外さない方が良いアイテムをいくつかご紹介します。

唯一、記録として残せるアイテムです。
映像や写真、どちらでも構いません。
見返す機会は実際にはそれほど多くはないかもしれませんが、一日限りの夢のような時間を記録に残さないのは非常に勿体ないですし、後から「欲しかった」と思っても二度と作ることはできません。
思い出をしっかりと形に残すことは非常に重要だと考えています。

結婚式に参加しているゲストの満足度を最も左右するのは、実は料理なのです。
料理は2時間以上ずっと提供され続けます。
結婚式が終わった後に、皆が噂するのは間違いなく料理の質です。
そのため、料理に関しては絶対にケチってはいけません。
まとめ
結婚式において購入すべきではないものは、実際には購入しなくても良いものであり、逆に買った方が良いものは、後悔する可能性が高いものです。
見栄や見せることにこだわる結婚式は、今ではあまり行われなくなりました。
ゲストの満足度を重視し、参加している人々に喜んでもらうことこそが、現代の結婚式の主流であり、そこに対する満足度をしっかり考慮した上で、購入すべきアイテムと避けるべきアイテムを検討することをお勧めします。
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