肩こりや腰痛に悩まされている方々は、非常に多く存在しています。医学の進歩にもかかわらず、肩こりや腰痛の症状を劇的に改善する治療法は、残念ながらあまり見られません。そのため、医療行為だけでなく、マッサージや整体などの民間療法に頼ることが一般的になっているのではないでしょうか。
マッサージは、熟練した施術者によるものであれば、心地よさを感じることができるため、リフレッシュ手段としても広く利用されています。しかし、仕事や家事に追われていると、治療院に行く時間を確保するのが難しいこともあるでしょう。また、初めての利用に対して不安を抱く方も少なくありません。そうした理由から、マッサージに足を運ぶことができないケースも多々あると思います。
そんな時に考えつくのが「自宅で手軽にマッサージ気分を味わえるアイテム」としての電気治療器です。
マッサージチェアは大きくて設置場所に困ることがありますが、電気治療器であれば使わない際には収納できるため、スペースを有効に活用できるのが魅力です。しかし、果たしてその効果は本当にあるのでしょうか?電気治療器を購入する価値はあるのか、悩ましいところです。
電気治療器にはどんなものがあるの?
「電気治療器」と一口に言っても、治療院で使用される業務用の大型機器から、家庭用のポケットサイズのコンパクトなものまで、実に様々な種類が存在します。ここでは特に家庭用の製品に焦点を当ててお話しします。
とは言え、業界には統一的な基準がないため、各メーカーにより製品の分類や呼び方は異なることが多いです。「高周波/低周波」「高圧電位/低圧電位」「超短波」など、名称を耳にすることがあるかと思います。それぞれの説明を見ても、実際に他の製品と何が異なるのかが分かりにくいことが多く、混乱を招くこともあります。明確に言えることは、「皮膚を通じて体に電流を流し、刺激を与える」という基本的な仕組みです。
形状については、大きく分けて体重計のような少し大きめのものか、テレビのリモコンのように小型のものの2種類が一般的です。
多くの電気治療器は、パルスを生み出す本体からケーブルが伸びており、その先に体に貼り付けるためのパッドが取り付けられています。本体を操作すると、このパッドから電気が流れ、筋肉がピクピクと反応したり、筋肉が収縮することでツボを押されているような感覚を得ることができる仕組みです。
電気治療器って効果はあるの?
率直に言うと、「機種や使用者による」というのが正直なところです。
「効果がある」と感じる方は、「辛い部分が楽になった」「痛みが軽減された」「心地よい」といったポジティブな感想を持っています。
一方で「効果がない」と感じる方は、「何も変わらない」「同じ部分を延々と刺激されるので、かえって疲れてしまう」「電気の刺激が弱すぎて物足りない」といったネガティブな意見を持つことが多いです。
このように、どちらの意見も間違いではなく、それぞれの症状や個々の好みによるものだと言えるでしょう。
普段使いできるかがポイント
また、治療効果とは別に、操作性についての評価も多く寄せられています。「毎日使っています」「治療院に行かずとも手軽に使え、便利」といったポジティブな感想がある一方で、「パッドがすぐ剥がれるのが不満」「コードの取り回しが面倒」といったネガティブな意見も存在します。
全体的にみると、「効果の有無」と「普段使いできるかどうか」には明確な相関関係がありそうです。
つまり、家庭用電気治療器を購入した後の使用状況は、「効果が実感できるので毎日使っている」か、「面倒なのでほとんど使わない」という二つのパターンに分かれます。「面倒で効果も感じられないのに、頻繁に使用する」という人はほとんどいないでしょう。また、「面倒だが効果はあるから毎日使っている」という人も極めて少数です。
操作や取り回しが容易であれば、「効果はまだ実感できていないが、とりあえず毎日使ってみよう」という気持ちにもなりますので、普段使いできるかどうかが、購入を検討する際の重要なポイントとなるでしょう。
継続的に使用しないと効果もわからない
そもそも、肩こりや腰痛が一度の治療で劇的に改善することは、非常に稀です。電気治療器の効果については個人差があるものの、1回の使用だけでその効果を判断することはできません。まずは普段使いできるかどうか、そして効果に関しては即座に評価するのは難しいものの、使用していて気持ち良いか、または患部に効いている感覚が得られるかという観点から一次評価するのが妥当です。
その段階で「操作性が悪くて継続使用は無理」「使っていると不快」と感じるようであれば、無理に続ける必要はないと言えるでしょう。この場合、購入は避けるべきです。
逆に、ある程度継続して使用できそうだと感じ、さらに患部に効果を感じるのであれば、その電気治療器は購入する価値があると言えるでしょう。たとえ症状が劇的に改善しなかったとしても、心地よさを感じることで少なくともリフレッシュ効果が得られますので、購入を検討しても良いでしょう。
実際に、「あまり効果がないと思っていたが、使うのをやめたら肩こりなどの症状が悪化し、実は少しずつ効果が出ていたことを再認識した」という興味深い商品レビューも存在します。
このようなことから、「普段使いできて、効果の有無はすぐには分からないが、少なくとも心地よさを感じる」というものであれば、購入を検討する価値が十分にあると言えるでしょう。
まとめ
本記事はこれで終了です。効果には個人差がある電気治療器ですが、「普段使いできるか」「使用中に心地よさを感じるか」という二つの基準で購入を検討してみてください。どちらか一方が欠けている場合は、「購入は避ける」べきでしょう。
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