紫外線が気になる季節がやってきました。特にお肌が敏感な赤ちゃんにとっては、日焼け対策をしっかり行うことが大切です。最近では、赤ちゃん専用の日焼け止めも多く市販されていますが、その中には赤ちゃんにとってあまり好ましくない避けるべき日焼け止めも存在するかもしれません。
今回は、赤ちゃんに使うべきではない日焼け止めの特徴と、その理由を詳しく解説していきます。
赤ちゃんの日焼け止めはいつから使用するべきか?
日焼け止めには新生児にも使用できるものがあり、使用開始時期に関する明確なルールは存在しません。ただし、生後3ヶ月までは日焼け止めの使用を避けることが推奨されています。この期間は、できるだけ外出を控え、外出時には帽子やケープ、ブランケットなどで直射日光を遮るように心がけてあげてください。
赤ちゃんが3ヶ月を過ぎると、外出が増え始め、日焼け止めの使用が必要になってきます。紫外線が特に強くなる時期は4月から9月まで、また時間帯は10時から14時までが危険とされています。したがって、このピーク時に20分以上外出する場合には、しっかりと日焼け止めを塗り、赤ちゃんのお肌を紫外線から守ることが重要です。
大人用の日焼け止めを赤ちゃんに使ってはいけない理由
必ず、赤ちゃん専用の日焼け止めを選んであげましょう。
赤ちゃんの肌は大人の肌に比べて非常に薄く、外部からの刺激に対して非常に敏感です。大人用の日焼け止めは強力に紫外線をカットすることができますが、その成分は赤ちゃんの肌には負担をかけてしまいます。強力すぎる日焼け止めは避け、肌に優しいものをこまめに塗りなおすことが大切です。
「ベビー用」や「赤ちゃん用」と表示されている商品でも、次に述べる避けるべき日焼け止めの特徴に当てはまっていないか、しっかりと確認してから購入することをお勧めします。
赤ちゃんに使ってはいけない日焼け止めの特徴
避けるべき赤ちゃんの日焼け止めには、以下の4つの特徴があります。
- 紫外線吸収剤を使用している
- 添加物が多い
- SPFやPAが過剰に高い
- お湯や石鹸で落とせない
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
紫外線吸収剤を使用している
紫外線吸収剤を使用していない製品を選ぶことが重要です。
日焼け止めは大きく分けて、紫外線吸収剤を使用したものと紫外線散乱剤を使用したものの2種類があります。紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して熱エネルギーに変換することで、肌に影響を与えるのを防ぎます。一方、紫外線散乱剤は物理的に紫外線を跳ね返して肌を守ります。紫外線吸収剤は日焼け止め効果が高いものの、化学反応により赤みや湿疹を引き起こすことやアレルギー反応を起こす可能性があります。紫外線散乱剤を使用した日焼け止めのほうが、肌に優しく刺激が少ないのです。
紫外線散乱剤を使用した商品には「紫外線吸収剤不使用」や「ノンケミカル」という表記があるため、購入時には確認を忘れずに行いましょう。ただし、紫外線散乱剤の日焼け止めには白く浮きやすく、落ちやすいというデメリットがあるため、他のユーザーの口コミなどで使用感をチェックすることもお勧めします。
添加物が多い
肌に直接塗布する日焼け止めにおいて、刺激を与える可能性のある添加物が多く含まれているものは避けるべきです。また、赤ちゃんは自分で塗った日焼け止めを舐めてしまうことも考えられるため、口に入っても安心な成分を選ぶことが重要です。
「ノンケミカル」と表記されていても、他の化学合成成分が含まれている場合もあるため、成分表示を細かく確認することが重要です。特に注意が必要な成分としては、以下のものがあります。
・防腐剤(パラベン)
・鉱物油
・合成ポリマー
・合成着色料
・合成香料
商品によってその定義は異なるため、単に「低刺激」や「無添加」、「肌に優しい」といった表現だけで判断するのは不十分です。「無香料」、「無着色」、「パラベンフリー」といった具体的な表記が明確にされているものを選ぶことが肝要です。
SPFやPAが高すぎる
赤ちゃんが日常的に使用する日焼け止めには、SPFやPAの値が高すぎるものは必要ありません。
SPFは、肌を炎症させる「UVB」という紫外線を防ぐ効果を示しており、PAは肌を黒くする「UVA」という紫外線を防ぐ効果を表しています。SPFやPAの値が高いものは確かに紫外線を防ぐ効果が高いですが、同時に肌への負担も増えることになります。
赤ちゃんが普段使う程度であれば、SPFは10から20、PAは+~++程度で十分です。レジャーなどで長時間紫外線が強い場所に行く場合は、より効果の高いものを別途購入し、使い分けることをお勧めします。
お湯や石鹸で落とせない
日焼け止めはお湯や石鹸で簡単に落とせるものを選ぶことが望ましいです。
日焼け止めを落とす際に肌を強くこすったり、洗い残しがあったりすると、肌トラブルの原因となることがあります。たとえ肌に優しい日焼け止めを選んでも、落とす過程で肌に負担をかけてしまっては意味がありません。赤ちゃん用の日焼け止めの多くはクレンジング不要ですが、購入前にお湯や石鹸で落とせるかどうかを確認することが大切です。
日焼け止めを落とす際には、石鹸を十分に泡立て、力を入れずに優しく洗ってあげてください。また、日焼け止めを落とした後の赤ちゃんの肌は乾燥しやすくなっているため、保湿をしっかり行ってあげることも忘れないようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんの肌は非常に敏感で刺激を受けやすいため、肌への負担を最小限に抑えた日焼け止めを選ぶことが肝心です。
単に「肌に優しい」という表記だけでなく、その成分や使用感、落としやすさをじっくり確認して、安心できる日焼け止めを選ぶようにしましょう。
もちろん、日焼け止めだけに頼るのではなく、帽子や長袖の服を着せるなどして、しっかりと日焼け対策を行ってあげてくださいね。
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