タブレットやガム、キャンディなどに含まれている成分「キシリトール」。この物質は、むし歯を予防する効果があると広く信じられていますが、実はその選び方を誤ると、期待される効果が得られなくなることもあるのです。
そこで今回は、キシリトールの効果を最大限に引き出すために注意すべきポイントや、おすすめの商品について詳しくご紹介していきます!
そもそも、キシリトールって?
キシリトールは、「糖アルコール」として知られる代用甘味料の一種であり、シラカバやカシなどの樹木から得られる天然由来の甘味料です。
その特有のスーッとした甘みは、多くの清涼感のある飴やガムなどの食品に添加されることが多いのです。数ある代用甘味料の中でも、キシリトールの最大の特長はそのむし歯予防効果にあります。
キシリトールは、むし歯の原因となるミュータンス菌を弱体化させることができ、その効果は世界保健機関(WHO)や国連食糧農業機関(FAO)からも高く評価されています。
定期的に摂取することで、むし歯にかかりにくい健康な口内環境を構築する手助けをしてくれるのです。
キシリトールの安全性
キシリトールは、食品添加物の安全性を評価するための会議であるJECFAによって「1日の摂取許容量は特定されていない」と評価されています。これは、すなわち「一日にどれだけ摂取しても人体に有害な影響を及ぼさない」ということを意味します。
キシリトールを摂取した際にお腹が緩くなるという話を耳にすることがありますが、これはキシリトールが腸内で吸収されにくく、水分を引き寄せるために起こる現象です。食物繊維を摂取することで腸の動きが促進されるのと同様の原理です。
個人差があるため、心配な方は少量から始めて様子を見てみることをお勧めします。
買ってはいけない! 1.砂糖や酸性の食品が含まれている
むし歯予防を目的としてキシリトールを摂取するのに、むしろむし歯の原因となる砂糖(ショ糖)が含まれている食品を選んでしまえば、その効果は台無しになってしまいます。特に、キシリトール以外の甘味料が含まれている場合は、しっかりと確認してください。
また、クエン酸等の酸性成分が含まれている食品も注意が必要です。これらの酸が歯を蝕む危険性があるため、選ばない方が良いでしょう。
キシリトールを取り入れる際には、原材料名をよく確認し、これらの成分が含まれていないものを選ぶようにしましょう。
原材料名の見方
例えば、以下のような原材料名を見てみましょう。
●原材料名:マルチトール/甘味料(キシリトール、アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム)、ガムベース、増粘剤(アラビアガム)、炭酸カルシウム、香料、乳化剤、セルロース、光沢剤、着色料(クチナシ)
この場合には、ショ糖やクエン酸が含まれていないため、キシリトールの効果がしっかりと発揮されることが期待できそうです。
買ってはいけない! 2.キシリトールの配合量が少ない
効果的なキシリトールの摂取量は、1日に5〜10g(粉末の場合)が推奨されています。しかし、ガムやタブレットに含まれるキシリトールの量が少ない場合、1日に摂取する量が多くなりすぎて続けることが難しくなることもあります。
したがって、1粒に含まれるキシリトールの量が多い商品を選ぶことが、継続して摂取しやすくなるためのポイントです。
では、どこでパッケージを見て商品に含まれているキシリトールの量を知ることができるのでしょうか?それは、ズバリ栄養成分表示です!
栄養成分表示の見方
以下の例を見てみましょう。
栄養成分表示 1パック21g(14粒)当たり
エネルギー 39kcal
タンパク質 0g
炭水化物 15.6g
糖類 0g
食塩相当量 0g
キシリトール 7.0g
この場合、1パックの中にキシリトールが7.0g含まれているため、効果を得るためには最低でも1日に10粒、つまり1パック近くを食べ続ける必要があります。この量では、毎日の摂取が難しくなってしまいます。
おすすめのキシリトール製品
キシリトールを無理なく摂取し続けるためには、歯科医院やインターネットで購入できる歯科専売の製品が特におすすめです。
こちらの製品は、甘味料としてキシリトールが100%含まれているガムです。1粒あたりのキシリトール配合量は1.3gで、1日4粒から始めることができます。また、アスパルテームやアセスルファムKなどの他の人工甘味料が含まれていないため、安心して食べられるのも魅力の一つです。
ガムを噛むことができないお子様には、キシリトール100%配合のタブレットもご用意しています。1粒あたりのキシリトール配合量は0.8gで、7粒以上を摂取することでむし歯予防効果が発揮されます。この商品は子どもだけでなく、ミントなどの辛みが苦手な方にもおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?むし歯予防を実現できるキシリトールを効果的に取り入れるには、いくつかのポイントが存在します。
キシリトールの他にショ糖やクエン酸が含まれた製品は選ばないこと
むし歯予防効果を得るために必要な量(1日に5〜10g)を摂取するためには、キシリトールの含有量が少ない商品は避け、続けるのが難しくなります
むし歯予防のために特別に作られた歯科専売のキシリトール製品が取り入れやすいです
キシリトールを摂取することでむし歯を予防し、健康な口内環境を維持することを、ぜひ皆さんも実践してみてください。
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