毎日料理を楽しみたいと思っていても、後片付けの手間や手荒れが気になる方も多いでしょう。そんな時に強力な味方となるのが、自動で食器を洗浄してくれる食洗機です。この便利な家電は、家事を大幅に軽減してくれるため、特に共働きの家庭から高い人気を集めています。
食洗機は、温水と高圧水流を利用して食器を洗浄するため、手洗いよりも清潔に仕上がります。また、使用する水量も少なく、効率的に循環させて洗うので、節水効果も期待できるのです。
「工事が必要だから、自分の家には無理だろう」と諦めていませんか?今回は、食洗機の選び方に悩んでいる方や、賃貸住宅での設置に不安を感じている方に向けて、知っておくべきポイントを詳しくご紹介します。
食洗機の種類と特徴
家庭用の食洗機としては、乾燥機能も備えた食器洗い乾燥機が一般的に利用されています。食洗機は主にビルトイン型と卓上型の2つのタイプに分けられ、さらに卓上型は分岐水栓式とタンク式に分類されます。
それぞれの特徴を理解し、自宅に導入可能なタイプを確認してみましょう。
ビルトイン型
このタイプは、システムキッチンに組み込む形で設置される食洗機です。シンクの下などに設置できるため、調理スペースを圧迫せず、キッチン全体がすっきりとした印象になります。大容量であるため、価格は比較的高めですが、設置時には本体価格に加えて工事費用が必要となる点には留意が必要です。既存のキッチンに後付けすることも可能ですが、その場合はリフォーム工事が必須となるため、持ち家の方に特に向いています。
卓上型(分岐水栓式)
このタイプはキッチンの上に設置し、水道から直接給水して洗浄します。分岐水栓の取り付けが可能であれば、賃貸住宅においても設置ができるため、非常に便利です。分岐水栓とホースの取り付け工事が必要ですが、専門業者に依頼することで安心して設置できますし、自分で行うことも可能です。ただし、キッチンの水栓やシンクの近くに置く必要があるため、調理スペースが狭くなる点がデメリットとして挙げられます。5人以上の家族向けのファミリータイプから、少人数向けのコンパクトサイズまで、さまざまな選択肢があります。
卓上型(タンク式)
このタイプもキッチンに置くものですが、給水タンクに水を入れて使用します。工事が不要で、電源と排水する場所さえ確保できれば簡単に導入できるため、最も手軽な食洗機と言えるでしょう。自分でタンクに水を補充しなければならない点がデメリットですが、給水しやすい設計のものを選ぶと良いでしょう。容量は比較的少なく、主に3人分程度を洗えるコンパクトタイプが多く見受けられます。
買ってはいけない食洗機とは?
食器洗いの手間を軽減してくれる食洗機ですが、時間がかかる、食器をセットするのが面倒、音が気になるといったデメリットも存在します。これらの問題を解決できる機種を選ばなければ、使い勝手が悪くなり、結局手洗いに戻ってしまう可能性もあります。ここでは、購入を避けるべき食洗機の特徴について詳しく解説します。
機能が少ない
自分が必要としている機能が揃っているか、しっかりと確認することが大切です。食洗機は稼働時間が長く、乾燥を含めると2時間近くかかるものもあります。短時間で洗浄できるお急ぎモードなど、洗い方を変えられる機能があれば、急いでいる時にも役立ちます。すぐに食洗機を回せなかったり、電気代の安い深夜に使用したい場合には、予約機能のあるモデルを選ぶと便利です。また、従来の食洗機では洗うことが難しかったプラスチック製の食器も洗いたい場合は、低温で洗浄する機能があるものを選ぶと良いでしょう。
容量が少ない
一人暮らしや食器が少ない家庭では問題ないかもしれませんが、家族が多くてまとめて洗いたい場合には、一度に洗える容量が重要です。洗い残しを避けるためには、食器を効率よくセットする必要があり、これが手間に感じることもあります。洗い物が多い家庭では、容量がギリギリのものよりも、少し余裕を持ったサイズを選んだ方がストレスなく利用できます。また、食器だけでなく鍋やまな板なども洗いたい場合は、十分なスペースを考慮した選択が必要です。卓上型は容量が増えるとサイズも大きくなり、圧迫感が出ることがあります。専用ラックの購入を検討するなど、見た目をスッキリさせる工夫が求められます。
音が大きい
食洗機の運転音は意外と大きく、気になる方もいらっしゃいます。集合住宅に住んでいる場合や、深夜に使用することが多い家庭では、運転音が小さいモデルを選ぶことが重要です。騒音の大きさの目安として、閑静な住宅地や図書館内は約40dB、エアコンの室外機や静かな事務所では約50dBとされています。騒音に敏感な場合は、40dB前後の製品を基準に選ぶと良いでしょう。
おすすめメーカー
パナソニック
卓上型とビルトイン型の両方を豊富に取り揃えているメーカーで、少人数向けのコンパクトなモデルから、ファミリー向けの大容量モデルまで、様々なラインナップを展開しています。50℃以上の高圧水流で食器を洗浄する「ストリーム除菌洗浄」や、庫内のニオイを抑えながら除菌する「ナノイーX」機能を搭載したモデルも存在します。また、卓上型の分岐水栓式が主流でしたが、タンク式にも対応したNP-TSP1が登場しました。この機種は給水しやすいタンクと、蛇口に当たりにくい「リフトアップオープンドア」を採用しており、狭い場所にも設置しやすいスリムなデザインが特徴です。
シロカ
こちらのメーカーは、分岐水栓式とタンク式の両方に対応した機種を提供しており、好きな場所に設置してすぐに使える手軽さが魅力です。お急ぎや耐熱温度の低い食器を洗える「ソフト」洗浄コースなど、複数の洗浄プログラムから選択可能で、予約機能も備わっているため、夜間に自動で洗浄することもできます。さらに、機能が追加されたアドバンスシリーズでは、除菌効果を長持ちさせる「UV除菌タイプ」と、洗浄後に蒸気を逃がして自然乾燥する「オートオープンタイプ」の2種類から選ぶことができるようになっています。
まとめ
最近では、工事不要のモデルが次々と登場しており、これまでは難しかった賃貸住宅の狭いキッチンでも手軽に食洗機を導入できるようになりました。機械が洗浄を行うため性能には限界がありますが、うまく活用すれば家事の負担を軽減する非常に便利なアイテムです。まずは必要な容量や設置スペースを確認し、自分のライフスタイルに合わせた使いやすい食洗機を選ぶことが重要です。この記事を参考に、快適で手軽な一台を見つけてくださいね。
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