これからの季節、空気が乾燥してくると、自然とホコリやダニの死骸、さらにはペットの毛などが舞いやすくなり、家の中で過ごしているとそれが気になってしまいますよね。
特にここ数年は、感染症対策としてマスクを着用したり、手洗いやうがいを徹底することが一般的になってきており、細菌やウイルスに対する意識が大きく変化しています。
自宅で過ごす時間が増えている中で、大切な家族と共に過ごす空間をできるだけ清潔に保ちたいと考え、空気清浄機の購入を検討している家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、空気清浄機は比較的高価で、どの製品が自分たちに合うのかわからないため、購入をためらってしまう気持ちも理解できます。
そこで今回は、そんな悩みを解消するために、空気清浄機の種類や購入時に避けるべき特徴、おすすめのメーカーについて詳しくご紹介したいと思います。
この記事を参考にして、ぜひご自宅にぴったりの空気清浄機を迎え入れてみてください。
空気清浄機の種類と特徴
一般的に、空気清浄機とは、お部屋の中に存在するホコリや花粉、ダニの死骸などのハウスダストをフィルターを通じて取り除き、綺麗な空気を再び部屋に戻す装置のことを指します。
空気清浄機には、単機能タイプと多機能タイプの2種類があります。
単機能タイプの空気清浄機は、基本的に上記の機能のみを持ち、通常は非常に強力な空気清浄能力を発揮します。
それに対して、多機能タイプの空気清浄機は、空気清浄の機能に加え、加湿や除湿、脱臭、イオン発生といった追加機能を備えています。
以下に、それぞれの特徴について詳しく説明します。
加湿機能
空気清浄機に加湿機能が搭載されているモデルでは、冬場に特に乾燥しがちな室内の空気を適切な湿度に保つことが可能です。
除加湿機能
加湿と除湿の両方ができるタイプであり、冬だけでなく、梅雨など湿度が高い時期にも非常に便利です。一台あれば、別途加湿器や除湿器を購入する必要がなく、スペースを有効に使えます。
脱臭機能
部屋の嫌な臭いを取り除くために、強力な脱臭フィルターや触媒が搭載されているものです。特にペットを飼っている方や喫煙者には嬉しい機能です。
イオン発生機能
イオンを発生させることで、お部屋の空気を浄化します。イオン発生機専用に作られたモデルはフィルターを使用しないため、小型で、限られた範囲での花粉やウイルスの除去に効果的です。
これらの機能を持つ製品は、1万円台から販売されているものが多いですが、高価なものは10万円以上になることもあります。
特に脱臭機能が付いた空気清浄機は、3万円台からと、他の機能付き製品に比べて少し高めの価格設定が一般的です。
したがって、予算と求める機能のバランスを考慮して選ぶことが非常に重要です。
空気清浄機にはこれだけ多くの種類があることが分かりますね。
では、どの機能が必要か決まったところで、購入を避けるべき空気清浄機の特徴について考えてみましょう。
次に、空気清浄機を選ぶ際の重要なポイントについてお話しします。
買ってはいけない空気清浄機
結論から言えば、買ってはいけない空気清浄機というものは存在しません。
ただし、重要なのは使用する場所や目的に合った製品を選ぶことです。
単機能タイプでも多機能タイプでも、空気清浄機を選ぶ際に考慮すべきポイントは大きく4つあります。
それは、適用畳数、集塵フィルターの性能および寿命、自動掃除機能の有無、そして除加湿機能付き空気清浄機の場合はタンクの構造および容量の4つです。
それぞれについて、説明と選び方、その理由を以下にまとめます。
適用畳数
適用畳数とは、最大適用床面積を指し、空気中に漂う微細な粒子を30分以内に除去し、部屋をきれいにすることができる広さのことです。
一般的には、使用する部屋の広さの2~3倍程度の適用畳数を選ぶと良いとされています。これは、長期間使用することによる空気清浄機の性能低下や、より迅速に空気をきれいにするために必要な適用畳数を考慮した結果です。
逆に、部屋の広さにぴったりの適用畳数の製品を選ぶと、空気清浄機能が早く低下したり、空気清浄に時間がかかる可能性があります。
集塵フィルターの性能および寿命
集塵フィルターは目が細かいほど性能が優れており、一般的な家庭用空気清浄機には「高性能HEPAフィルター」と呼ばれるものが使用されています。
このフィルターは、0.3μm以上の微粒子を99.9%除去できる性能を持っており、一般家庭での使用には十分です。
その他にも、「静電HEPAフィルター」と呼ばれる静電気で微粒子の付着を促進するフィルターや、ダイキン独自の「TAFUフィルター」といった水や油をはじくフィルターもあります。
いずれにしても、「高性能HEPAフィルター」が搭載されている製品であれば、性能的には問題ないでしょう。
一方で、集塵フィルターの寿命には6か月から10年と幅があり、価格が高い製品ほど寿命が長い傾向があります。
集塵フィルターは洗浄できないため、汚れがひどくなった場合には交換が必要となります。
交換部品の購入が手間や出費につながるため、できるだけ交換が少なくて済む寿命の長い集塵フィルターを選ぶことが、手入れを楽にするポイントです。
自動掃除機能の有無
自動掃除機能は、外側のプレフィルターにたまったホコリを自動で掃除する機能です。
通常、プレフィルターにたまったホコリは2週間に一度程度掃除機で吸ったり洗ったりしなければなりません。
しかし、自動掃除機能が付いている製品であれば、購入後はダストボックス内のゴミを廃棄するだけで、空気清浄機を長く清潔に保つことができます。
手入れが苦手な方や忙しい方にとって非常に便利な機能です。
タンクの構造および容量
除加湿機能付き空気清浄機には水をためるためのタンクが備わっています。
そのタンクの構造が洗いやすいかどうか、自宅のシンクや蛇口で給水できるサイズか、また給水の頻度はどれくらいかなどを確認する必要があります。
タンクが洗いづらい場合、水垢が発生する可能性がありますし、大きすぎると蛇口に合わず給水できないことがあります。
また、タンクが小さすぎると頻繁に給水しなければならず、手間がかかることになります。
購入時には、製品説明書にこれらの情報が記載されているため、必ず確認することをお勧めします。
以上より、使用目的や使用場所の広さ、さらにはライフスタイルに応じて適切な空気清浄機が異なることがご理解いただけたでしょうか。
細かい点では消費電力やオプション機能なども気にすべきですが、基本的には上記の4つが最低限押さえるべき重要なポイントです。
おすすめメーカー4選
それでは、最後におすすめのメーカーを4つご紹介します。
SHARP
豊富な製品ラインナップに加え、独自の「プラズマクラスター」技術を搭載しており、非常に人気の高いブランドです。「プラズマクラスター」には、細菌やウイルスの除去、消臭、空気に潤いを与える効果があり、静電気を抑える機能もあります。製品によって異なりますが、フィルター寿命は約10年と長いものが多いです。
ダイキン
「ストリーマ」という技術により、花粉や有害物質を分解し、「アクティブプラズマイオン」で強力な空気清浄を実現しています。加湿機能付きモデルでは、部屋の温度を下げることなく加湿できる点も魅力的です。
Panasonic
花粉やハウスダストを分解する「ナノイー」技術で知られるブランドです。検知した空気の状態に応じて、気流を変化させて空気を浄化します。
日立
空気清浄機には自動掃除機能が付いており、ダストボックスのゴミは年に1回廃棄するだけと、非常に手間がかからない点が特長です。また、一度に吸い込む空気の量が多く、迅速に空気をきれいにすることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
空気清浄機にはさまざまな種類があり、家庭によって必要な種類や機能は異なります。
そのため、一概に「これは買ってはいけない」とは言えないのが実情です。
しかし、空気清浄機を選ぶ際の基準は明確に存在します。
この記事で紹介したポイントを参考にして、ご自宅に最適な空気清浄機を選び、快適な家時間を楽しんでいただければと思います。
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