毎年訪れる健康診断の季節がやってきました！結果が出るまでの間は気が気ではありませんよね。
最近では、若年層においても「尿酸値が高い」とされる人々が徐々に増加していることをご存知でしょうか？
尿酸値が高い場合、特に痛風のリスクが高まるため、食事に含まれる「プリン体」との関連性が問題視されています。
このプリン体は、レバーなどの動物性食品に多く含まれていることは一般的に知られていますが、意外にも野菜にもプリン体が豊富に含まれている品目が存在します。
プリン体を過剰に摂取すると痛風の発症だけでなく、腎臓の機能にも悪影響を及ぼす可能性があるとされています。
この記事では、プリン体を多く含む意外な食品とともに、プリン体が少ない食品も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
尿酸値が気になる方は食事をどう見直すべきか？
私の身近な親族にも「痛風」に悩まされている人がいます。彼は栄養士からの食事指導を受けながら、生活習慣を見直し、「あの耐え難い激痛を二度と感じたくない」と強い意志を持って努力しています！
そこで、尿酸値と痛風の関連性や、食べ物に関する注意点について詳しくお伝えいたします。
尿酸値とプリン体の関連性について
尿酸は、プリン体という物質が肝臓で分解されてできる老廃物の一種です。
プリン体は、私たちが食事から摂取するほか、体内でも合成されており、細胞の代謝を助ける重要な役割を果たしています。しかし、体内で利用されなかったプリン体は尿酸として体外に排出されます。
尿酸は一定量を超えると血液中に溶け込むことができず、尿酸値が上昇します。この状態が続くと、尿酸が結晶化し、体のさまざまな部位に蓄積することが知られています。
例えば、尿酸の結晶が足の指に沈着すると、「激痛を伴う」痛風の症状が現れるのです。
尿酸値が高くなる原因には遺伝的要因も存在しますが、生活習慣の乱れが大きな影響を与えていることも多いと考えられています。
尿酸値を上昇させるプリン体を多く含む食品とは？
尿酸値を上げる要因となるプリン体が多く含まれる食品は、私たちの身近に存在するため、注意して摂取することが重要です。
ここでは、プリン体を多く含む食品を具体的にお伝えします。
プリン体を豊富に含む野菜
野菜全般はプリン体が少ないとされ、安心して食べられると考えられていますが、実際にはプリン体を多く含む野菜も存在します。
「野菜なら大丈夫」と安易に大量に摂取すると、尿酸値が上昇する危険性もあるため、注意が必要です。
以下に、プリン体を多く含む野菜の100gあたりの含有量を見てみましょう。
- パセリ 289g
- ブロッコリースプラウト 130g
- 貝割れ菜 73g
- ブロッコリー 70g
- ピーマン 69g
この数字を見てみると、パセリの含有量が圧倒的に多いことに驚かされます。しかし、一度の食事で摂る量が約2g程度の場合、プリン体の含有量は約6gに過ぎないため、過剰に神経質になる必要はないとされています。
とはいえ、1位から3位の野菜は摂取量が少なくても栄養価が高く、特にβカロテンの含有量が優れており、プリン体も多く含まれているため、摂取には注意が必要です。
プリン体を多く含む肉類・魚介類
プリン体を多く含む食品としてよく知られている肉類や魚介類についても、100gあたりの含有量を見ていきましょう。
- 鶏レバー・干し（マイワシ）・あんこう 約300g
- 豚・牛レバー・カツオ・干し（アジ） 約200～300g
- 豚・牛・鶏肉の多くの部位・魚 約100～200g
同じレバーでも特に鶏レバーはプリン体を豊富に含む食品として知られており、干物もプリン体が多く含まれています。また、イワシは干す前から高いプリン体含有量を誇ります。
その他にも、イサキの白子やアンコウの肝臓などにもプリン体が多いことが知られています。
尿酸値を上げる飲み物
飲み物の中にも尿酸値を上昇させるものがあるため、注意が必要です。
- 清涼飲料水
- 紹興酒
- ビール・発泡酒
甘い清涼飲料水には、含まれる果糖が体内で分解される際に尿酸値を上昇させる作用があるとされています。
加えて、ブドウ糖と果糖を結合させた白糖にも注意が必要です。
さらに、アルコール類は尿酸の生成を増やし、排泄を妨げることが指摘されており、利尿作用によって体内の水分が減少し、尿酸値が上がりやすくなります。
尿酸値を下げる食品を賢く取り入れる方法
食事制限ばかりを考えると精神的な負担になるため、尿酸値を下げるとされる食品を巧みに取り入れて、食事を楽しむことが重要です。
尿酸値を下げる食品一覧
- 野菜（プリン体が少ないもの）
- きのこ類
- 海藻類
- いも類
- 果物類
体内から尿酸をしっかり排出するためには、アルカリ性に傾けることが必要であり、酸性の状態では尿酸が溶けにくく、スムーズな排泄が難しくなるとされています。
ご紹介した食品はアルカリ性食品とされ、特に果物の中ではバナナが推奨されます。
バナナには尿酸値や血圧を下げる効果があると言われていますが、糖分も豊富なため、1日1本程度に抑えることが重要です。
さらに、ビタミンCは尿酸の排泄を促すと言われています。
尿酸の排泄を助ける飲み物
- 無塩のトマトジュース
- お茶（緑茶・紅茶・ウーロン茶・ルイボスティー）
- ブラックコーヒー
- 低脂肪牛乳
- 水
尿酸をスムーズに排出するためには、こまめに水分を摂取することが不可欠です。
トマトジュースや野菜ジュースは低カロリーで、ビタミンやミネラルが豊富で、尿をアルカリ性に保つ働きがあるとされていますので、おすすめですが、塩分や果糖が添加されていないものを選ぶことが重要です。
牛乳はプリン体が少なく、栄養も豊富です。牛乳に含まれる一部のタンパク質が胃で分解され、アラニンという成分に変化し、腎臓で尿酸の排出を促進することが明らかになっています。
また、コーヒーにはポリフェノールの一種が尿酸値を下げる効果があると言われています。
コーヒーを飲む際は、砂糖や乳脂肪分の多い乳製品は控え、もし何かを加える場合は低脂肪牛乳を選ぶと良いでしょう。飲む量は1日3杯を目安にすると良いですね。
まとめ
尿酸値を上げる食品や、尿酸値を下げる食品の賢い摂取方法についてお話ししました。
野菜の中にはプリン体を多く含むものもあり、果物にも糖分が多いものがあるため、過剰に摂取しないように心がけることが重要だと改めて認識しました。
体に良いとされるものでも、食べ過ぎは禁物です。
尿酸値を下げるための食品を意識しながら、適切な量を摂取し、楽しい食生活を送ることが大切です。
コメント