【解決策あり】投資初心者が自社株を買ってはいけない2つの理由

「自社株を勧められたけれど、メリットやデメリットはどんなものがあるのだろう?」
「自社株の実態はどうなっているのか?」

自社株の購入を検討する際には、こうした疑問が頭に浮かぶことが多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では以下のポイントについて詳しくご紹介いたします。

・自社株を購入する際のメリットとデメリット
・自社株を購入する際に注意すべき事項

この記事を通じて、自社株との適切な付き合い方が理解できるようになるはずです。ぜひご一読ください。

自社株を購入するメリット


まず、自社株を購入することによるメリットはおおよそ3つに集約されます。

・株価を上げようとする意欲が湧く
・会社への愛着が増す
・株価上昇による資産の増加を体感できる

これらについて、順を追って詳しく解説します。

株価を上げようとする意欲が湧く

自社株が価値を上げることによって、従業員の給与も向上する傾向があります。

そのため、自社株を保有することは、仕事に対するモチベーションを高める効果があると考えられます。

会社への愛着が増す

社員の努力によって自社株が成長すれば、自然とその企業に対する愛着が芽生えることもあります。

また、経営者の視点から見ると、社員の愛社精神を育むための一環として、自社株の保有を薦めることも多いのです。

株価上昇による資産の増加を体感できる


自社株の価値が上昇すれば、自然と自分自身の資産も増加していきます。

資産が増える喜びを享受できるという点も大きなメリットですが、より重要なのは、会社の成長を通じて株式投資の経験を得られるということです。

日本では、株式投資に対する不安感が根強いですが、自社株を保有することで、自分の資産が給与の増加を上回るスピードで増えることを実感できるかもしれません。

この経験がきっかけとなり、株式投資を始める人も多いことでしょう。それは非常に価値のある財産となります。

自社株を購入するデメリット

ここまで自社株を購入する際のメリットについてお話ししてきましたが、次に自社株を保有することによるデメリットにも触れていきます。

これらは主に2つの側面があります。

・インサイダー取引に関する不安がある
・リスクが過度に集中する可能性がある

それでは、これらについて詳しく解説していきましょう。

インサイダー取引に関する不安がある

自社株を保有することで、ある種の不安が常に付きまといます。それがインサイダー取引のリスクです。

インサイダー取引とは、以下のような行為を指します。

インサイダー取引とは、上場企業の関係者が、その地位や職務上の情報を利用して、未公表の重要情報に基づいて自社株などを売買し、不正に利益を得る行為です。
日本取引所グループの公式サイトより引用

つまり、内部の人間が未発表の業務提携情報や新製品の開発情報などを知った場合、それをもとに自社株を売買したり、家族や友人にその情報を提供してしまうと、多くの人に迷惑をかける可能性があります。

自分にはその意図がなかったとしても、アドバイスをしただけでも問題視される可能性があるのです。

株取引の記録は全て残ってしまうため、言い逃れができなくなることもあります。

このように自社株を保有することには、いつ何が問題となるかわからないという不安が常に伴います。

リスクが過度に集中する可能性がある

資産運用の観点から見ると、自社株にはリスクが集中しすぎているという問題があります。

もし自社が倒産してしまったり、業績が低迷している場合、リスクを分散する手段がないため、直接的な影響を受けることになります。

過去において、大手証券会社が自主廃業を発表した際には、数万株単位で自社株を保有していた社員が、職も資産も一度に失う事態が発生したこともあります。

そのため、自社株を購入する際は慎重に検討することが求められます。

【解決策】どうしても自社株を保有しなくてはいけない場合

購入する株は最小限に抑える

社内の同僚からの強い勧めなどで、どうしても自社株を保有せざるを得ない場合もあるでしょう。

そのような時には、できるだけ少数の株を保有することが安全策として適切です。

会社によって、何株をどの価格で購入できるかは異なりますが、最小限の額で購入しておくのが良いかもしれません。

リスクを分散して購入する


これは中級者から上級者向けのアプローチになりますが、自社株と他の複数の投資商品を組み合わせてリスクを分散する方法です。

自身が保有している株やその他の投資データをしっかりと分析し、最適なポートフォリオを作成することが求められます。

かなり難易度の高い方法ですが、投資経験がある方であれば実行可能な対策になります。

まとめ:オススメはしないが、自分のリスクに向き合って購入を検討しよう

自社株を保有することのメリットとデメリットについてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。

率直に言うと、自社株を保有することはインサイダー取引のリスクや資産運用の観点から見て、オススメできるものではないと感じます。デメリットの方が多いのが実情です。

しかし、会社の事情などでどうしても自社株を保有しなければならない場合もあるかと思います。

その際には、今日ご紹介した以下のポイントを参考にしてみてください。

・最小限の株を購入すること
・リスクを分散したポートフォリオを構築すること

これらのどちらかを実践することで、より安全な投資につながるかもしれません。

「これから投資を始めたい」と思っている方にとっては、自社株の保有が良い投資経験となることもあるでしょう。

投資の目的は人それぞれ異なりますので、まずは自分の目的を明確にした上で自社株を購入することが重要です。

今回お伝えした情報が、皆さんのお役に立てれば幸いです。

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