「お菓子を食べ過ぎると虫歯になるよ」という言葉は、子ども時代に親から聞いたことがある方が多いのではないでしょうか?
実際のところ、甘いものを摂取したからといって必ずしも虫歯になるわけではありません。
食べ方やその後の口腔ケアによって、虫歯になるリスクを大きく減少させることが可能です。
この記事では、虫歯のリスクを高めるお菓子の種類について詳しく紹介します。
どのようなお菓子が虫歯のリスクを増加させるのかを理解することで、虫歯予防の一助となるでしょう。
自分自身やお子様のお菓子選びの参考にしていただければ幸いです。
虫歯になりやすいお菓子とは…
虫歯になりやすいお菓子には、以下のような特徴が見られます。
・糖分が多い(砂糖が多く含まれているお菓子)
・口に含む時間が長い
・歯にくっつきやすく、口の中に残りやすいもの
虫歯は、口内に存在するミュータンス菌が糖質(特にショ糖)と結びつくことから始まります。
この菌が歯に付着したプラークの中で増殖し、糖質から酸を生成します。
この酸が歯を溶かすことで虫歯が発生します。
もし歯に穴が開いてしまった場合、元の状態には戻りません。さらに神経まで虫歯が進行すると、治療に多くの時間と手間がかかることになります。他の病気に対するリスクも増大するのです。
したがって、虫歯になりにくい口腔環境を維持することが極めて重要です。
虫歯になりにくい口内環境を作るには
虫歯になりにくい口内環境を整えるためには、以下のポイントに留意することが大切です。
①お菓子を食べた後は必ず歯磨きを行う
これは基本的なことですが、歯磨きは非常に重要です。口の中に残った汚れは、虫歯の原因となるミュータンス菌の増殖を助長します。
理想的には、食事後だけでなくおやつの後にも歯磨きや歯間ブラシなどの口内ケアを行うことが望ましいです。
もし歯磨きができない場合でも、軽く口をすすぐだけでも効果があります。
特に小さなお子様の場合は、おやつの後にお茶やお水を飲むだけでも口内環境に良い影響を与えます。また、おやつの終了を明確にするために、最後にお茶や水を飲むという習慣をつけるのも良い考えです。
②おやつは決まった時間に食べる
リスクの少ないお菓子であっても、時間を決めずにダラダラとお菓子を食べ続けることは逆効果です。
口内が酸性になることで、虫歯のリスクが高まります。
食事やおやつを食べている間は口内が酸性になり、何も口に入れない時間があれば口内は中性に戻ります。
しかし、時間を決めずにダラダラと食べ続けると、酸性状態が長引き、虫歯になりやすくなります。
したがって、おやつは決められた時間に食べることが重要です。
③唾液の分泌を促進する
唾液は口内を清潔に保つ重要な役割を果たしています。
普段から食事やお菓子を食べる際は、しっかり噛むことで唾液の分泌を増やしましょう。
虫歯のリスクが高いお菓子とは
①ガム、飴、キャラメル
これらのお菓子は糖分が非常に高く、食べ終わるまでに時間がかかるため、虫歯のリスクが非常に高いといえます。
②チョコレート、クッキー、ビスケット
チョコレートはすぐに溶けるため、口の中に留まる時間はあまり長くはありません。しかし、中毒性が高く、食べ続けることで習慣化しやすいので注意が必要です。さらに、クッキーやビスケットは歯に付着しやすく、口の中に残りやすい特性があります。
③ケーキ類、ドーナツ
これらは糖分が多い一方で、歯にくっつきにくいという特徴がありますが、それでもやはり糖分が多いため、虫歯のリスクは高い傾向にあります。
虫歯になりにくいおやつとは
虫歯になりにくいお菓子として以下のものが挙げられます。
①果物
果物には果糖が含まれていますが、多くの水分と食物繊維も含まれており、これらの成分が歯を洗浄する効果を持ちます。そのため、歯に汚れが残りにくく、虫歯のリスクが低いとされています。
②ゼリー、アイスクリーム
これらのお菓子は甘いものの、比較的短時間で食べ終わり、歯にも付着しにくい性質を持っているため、虫歯のリスクが低いとされています。
③せんべい、スナック菓子類
これらはお砂糖の使用量が少なく、歯にくっつきにくいものが多いです。大人の場合、ナッツ類もおすすめですが、小さなお子様にはアレルギーや誤飲のリスクがあるため、与える際には十分な注意が必要です。
まとめ
大人も子どもも、甘いお菓子が大好きです。
しかし、お菓子の種類や食べ方によっては、虫歯のリスクが高まることがあります。
一度虫歯になってしまった歯は、二度と元の状態には戻りません。虫歯を放置して神経まで達してしまうと、治療には多くの時間と費用がかかってしまいます。
虫歯を恐れてお菓子を一切食べないという選択肢もあるかもしれませんが、子どもに我慢を強いるのも可哀そうに思います。
虫歯のリスクが高いお菓子としては、以下の3つが挙げられます。
①糖分が多いお菓子
②口の中に長く留まるお菓子
③歯にくっつきやすい、または残りやすいお菓子
虫歯になりにくいお菓子を選んだり、食べる時間を決めたり、食べた後のケアをしっかり行うことで、虫歯のリスクを低く抑えつつ、おやつの時間を楽しんでもらえればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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