買ってはいけないカメラのキットレンズ
デジタル一眼カメラを始める際に、多くの人が選ぶのはレンズ付きのカメラですが、実はキットレンズを購入せずにカメラ本体とレンズをそれぞれ別々に購入することも十分に可能です。これは、自分の好みに合った画質のレンズを選んだ方が、キットレンズの価格を節約できるからです。また、最初から付いてくるレンズはすぐに飽きが来ることが多いからです。
カメラ本体の価格については、レンズ付きで購入する場合とカメラ単体で購入する場合で大きな差がないことが多いです。
そこで、SONYのα6400ダブルズームレンズキットに付属している「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」と「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」の2本のレンズについて、なぜこれらがあまりお勧めできないのか、その特徴を詳しく見ていきたいと思います。
この2つのレンズの特徴
この2本のレンズの主な特徴は、広角・標準・望遠のすべての焦点距離を2本でカバーしているという点です。つまり、焦点距離に関してはほぼ死角がないと言えます。
焦点距離に関しては、APS-Cサイズのイメージセンサーを搭載したカメラであるため、レンズの焦点距離を1.5倍にした値がフルサイズ(35mm)のイメージセンサーでの焦点距離になります。これは、焦点距離の判断を行う際に重要なポイントです。APS-Cカメラを使用する際は、常に焦点距離を1.5倍にして考慮しなければなりません。
- フルサイズ換算で広角24mmから中望遠75mmまで対応可能な焦点距離
- 画質は特に優れているわけではなく、普通の水準であり、価格に見合った品質と言える
- 全長29mmという薄型・軽量のデザインで、重さは約116g
- 電動ズーム機能を搭載
- ズーム機能により、被写体との距離を調整する手間が省ける
- 動画撮影に適したレンズである
- 写真の輪郭にシャープさが不足しており、時にはスマホの写真の方が良いと感じる人もいるかもしれない
- 個人的にはフルサイズ換算で75mm以上の焦点距離を頻繁に使用するため、自分には必要のないレンズです
- 光学式手ぶれ補正機能を内蔵
- フルサイズ換算で75mmから望遠315mmまでの焦点距離をカバー
- 望遠レンズとしては345gと軽量
- 光学式手ぶれ補正機能を内蔵
- 外装にはアルミ素材が使用されている
- 十分な望遠性能を持ち、非常に便利である
- 色が鮮やかで、特に黒色が濃く描写される傾向がある
- 最短撮影距離が1.0mであり、被写体に近づいて撮影することが難しい
- 常時取り付けておくには不向きなレンズである
- 広角から望遠を試したい場合、レンズ交換が手間となるため、広角から望遠までカバーできる1本のレンズを選ぶ方が良い
この2本のレンズは、軽量でコンパクトなデザインが特徴ですが、価格相応の画質にとどまります。
なぜ買ってはいけないのか?
では、なぜキットレンズは避けるべきなのでしょうか?
それは、デジタル一眼カメラを始めるにあたり、コストを抑えることが重要であるためです。製造メーカーは、画質が一般的ながらも価格が手頃なレンズを提供し、デジタル一眼カメラの普及を促進しようとしているのです。
このようなキットレンズにはリスクが伴い、光学ズームが便利ではあるものの、画質がスマホとほとんど変わらないため、スマホの写真と比較してどちらがデジタル一眼カメラの写真か判別できないという意見もあります。その結果、一眼カメラがこの程度の品質なのかと誤解される恐れがあります。
つまり、デジタル一眼カメラを購入する理由が薄れてしまうのです。
そのため、ミドルクラスまたはハイスペックのレンズを購入する意欲がある方がデジタル一眼カメラを始めるべきだと考えます。
ハイスペックレンズは、広角から中望遠まで対応し、価格は15万円から30万円程度となります。高額であるだけに、解像度が非常に高く、自然な色合いを出すことができるため、ここまでくるとスマホの内蔵カメラでは比較にならないほどです。
したがって、最初からハイスペックレンズを購入することによって、がっかりすることもなく、無駄な出費を避けることができるでしょう。
レンズのことが分からない人へのアドバイス
レンズキットのカメラは、レンズの交換が必要ですが、最初から広角・標準・望遠のすべてを撮影できる仕様になっているため、デジタル一眼カメラを初めて使う方には非常に適しています。
特にズームレンズは、背景ボケを簡単に作成でき、F値、シャッタースピード、ISOなどの基本的な設定をしっかりと学ぶことができます。
ただし、画質については一般的な水準だと思っておいてください。決して悪いわけではありませんが、基本的な用途に使うレンズですので、3ヶ月も経てばキットレンズに飽きてしまい、ハイスペックレンズを欲しくなることが多いでしょう。この2つのレンズは、あくまで入門者向けに過ぎないのです。
SONY α6400におすすめのレンズ
FE 24-105mm F4 G OSSは、高解像度で写真の輪郭が非常にシャープに描写され、美しい写真を撮影できます。
このレンズはフルサイズ用ですが、APS-Cのα6400でも使用でき、次のステップに進む際にお勧めの選択肢です。
Vario-Tessar T E16-70mm F4 ZA OSS
こちらはAPS-C専用のレンズで、広角から中望遠までをカバーします。色合いが非常に忠実に再現され、メリハリのある美しい写真を撮ることができます。
まとめ
「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」と「E 55-210mm F4.5-6.3 OSS」は、どちらも光学式手ぶれ補正機能を内蔵し、標準的な画質を持つレンズです。
これらのレンズの最大の魅力は、その軽量でコンパクトなデザインにありますが、価格に見合った画質にはとどまります。
したがって、クリアでソリッドな輪郭の写真を求めるのであれば、最初からミドルクラスやハイスペッククラスの交換レンズを購入しても全く問題ありません。
3ヶ月も経てば飽きてしまう可能性が高いレンズですので、トータルコストを抑えつつ、好みに合ったレンズを最初から選ぶ方が賢明です。
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