あなたは規則正しい生活を送ることができていますか?
生活リズムが崩れてしまうと、食事が不規則になったり、運動不足が続いたり、体が疲れやすくなったり、ストレスを感じることが増えてしまいます。こうした影響が出てくると、便秘に悩まされることも少なくありません。いつの間にか便秘になりやすい生活習慣を身につけてしまっているのかもしれません。
特に、女性の約30%が日常的に便秘に悩んでいるというデータがあります。これは、女性ホルモンの影響や過度なダイエットが便秘を引き起こす要因となっているためです。
さて、便秘になったときの解消法としては何が思い浮かびますか?
マッサージやストレッチ、適度な運動を行うことで腸の動きを活性化させることが一般的です。また、朝に白湯を一杯飲むことで腸を活発にする方法や、食物繊維や乳酸菌を意識的に摂取すること、さらにはバランスの取れた食生活を心掛けることも重要です。
こうした方法を試しても効果が感じられない場合には、便秘薬を利用することを考える方もいるでしょう。しかし、どの便秘薬を選べば良いのか分からないという方も多いはずです。そこで、あなたに合った便秘薬の選び方をご紹介します。
便秘が起こる原因
では、なぜ便秘が起こるのでしょうか?
便秘とは、3日以上排便がない状態や、便が硬くて量が少なく、残便感を感じる状態を指します。便秘になると、腹部の膨満感や痛みを感じたり、肌が乾燥して吹き出物ができることもあります。これは便秘により腸内に有害物質が溜まり、悪玉菌が増殖してしまうからです。さらに、自律神経の働きも悪化し、全身の血行が悪くなることで肌荒れなどのトラブルを引き起こすことがあります。
加えて、食欲不振や吐き気、時には血便を引き起こすこともあるため、便秘は早めに解消することが大切です。
特に5日以上排便がない場合は、注意が必要です!通常、食べたものが便として体外に出るまでには1〜3日かかるとも言われていますので、不要なものを長期間腸内に留めていることになります。
便秘薬を選ぶときに気をつけること
まずは便秘薬を選ぶ際に留意しておきたいポイントを解説します。
成分を確認する
便秘薬の成分は大きく2つに分類されます。
大腸に直接作用し、活発に働くように促す便秘薬です。
(非刺激性便秘薬)
腸に水分を集めたりすることで、便を出しやすくする便秘薬です。
お腹が痛くなりやすいか
しっかりと効果を実感したい方には、「刺激性便秘薬」がおすすめです。主な成分には、ビサコジル・センノシド・ピコスルファートナトリウム・ダイオウ(大黄)などが含まれています。
大腸に直接作用するため、即効性を実感できるのが利点ですが、腸に強く働きかけるためお腹が痛くなることがあるのが欠点です。さらに、長期間の使用により耐性ができてしまうことも懸念されます。
自然な形で便を出したい方には、「非刺激性便秘薬」が適しています。主な成分は、酸化マグネシウム・ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)・プランタゴ・オバタなどです。
腸に直接作用しないため、お腹が痛くなりにくいのがメリットですが、作用が穏やかなため、効果が実感しにくい場合があるのがデメリットです。妊娠中や高齢者も(医師や薬剤師に相談の上で)服用可能なものも多いです。
便秘薬の種類と選び方
便秘薬の選び方が分かったところで、具体的な選び方について説明します。
便秘薬を初めて使用する場合、以下の二つのどちらかを選ぶと良いでしょう。
・自然に近い形で便を出せるタイプ
・服用する量を自分で調整できるタイプ
では、それぞれ詳しく解説していきます。
自然に近い形で便を出せるタイプ
初めて便秘薬を利用する方には「非刺激性便秘薬」から試してみることをお勧めします。刺激性に比べ効果は穏やかですが、お腹が痛くなりにくく、クセになりにくいので安心です。
(特徴)
・お腹が痛くなりにくい
酸化マグネシウムが腸内に水分を集め、便を柔らかくすることで、より自然に近いお通じを実現します。また、腸を直接刺激しないため、お腹が痛くなる心配が少ない便秘薬です。
・クセになりにくい
酸化マグネシウムを使用した便秘薬は、一般にクセになりにくいので、安心して使用することができます。
・レモン風味の錠剤
レモン風味で苦味が少ないため、子供(5歳以上)でも飲みやすく、また水で飲むとすぐに口の中で崩れるため、錠剤が苦手な方でも利用しやすい便秘薬です。
服用する量を自分で調整できるタイプ
頑固でしつこい便秘を早急に解決したい方には「刺激性便秘薬」がおすすめです。ただし、初めての方は少量から自分で調整して服用できるタイプを選ぶ方が良いでしょう。
(特徴)
・翌朝には自然に近いお通じへ
有効成分が大腸の粘膜を刺激して腸の動きを活発にし、排便を促します。就寝前に服用することで、翌朝にはお通じが期待できる便秘薬です。
・少量から服用可能
初めて服用する際は、最小量を服用し、便通の具合や状態に応じて少しずつ増やしていくと良いでしょう。
・選べる錠剤数
50錠、100錠、250錠、400錠から選ぶことができるため、自分のニーズに合わせて選択できます。
食物繊維+乳酸菌を配合した便秘薬
便秘には食物繊維や乳酸菌が有効ですが、それらを便秘薬に配合した製品も存在します。より自然な成分で便を出したい方におすすめです。
(特徴)
・食物繊維と腸内にまで届く乳酸菌を配合
腸内で水分を吸収して膨らむ食物繊維に加え、腸内に生きたまま届く乳酸菌を配合しています。穏やかに作用し、自然な形でお通じを促す便秘薬です。
・繊維不足が原因の方に最適
日常の食生活で不足しがちな食物繊維を補いながら、便秘の改善も期待できます。
・ヨーグルト風味の顆粒剤
錠剤よりも飲みやすい、ヨーグルト風味のスティック顆粒タイプで、摂取しやすさが向上しています。
まとめ
便秘薬についてさまざまな情報をお伝えしましたが、できれば便秘薬に頼ることなく自然に排便できることが理想的です。そのためにも、日常の生活習慣を見直し、食物繊維を積極的に摂取し、適度な運動を心がけることが重要です。それでも便秘が解消しない場合には、便秘薬を利用して、早めに問題を解決しましょう。
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