子どもが自宅で学ぶ際に不可欠なアイテムの一つが学習椅子です。
学習に集中するためには、正しい姿勢を保つことが非常に重要だとされています。
疲れにくい姿勢を維持するためには、子どもが座る椅子の選択が大切です。しかし、多くの種類の学習椅子が存在するため、お子さまに最適な椅子を見つけるのは簡単ではありません。
そこで、これから一緒に子ども用の学習椅子について理解を深めていきましょう。
椅子に座る姿勢
長時間、椅子に座って学習を続けるためには、疲れないことが極めて重要です。
長時間座っても疲れないための姿勢のポイントは、実は4つあります。
- 椅子にしっかりと深く座ること
- お腹と机の間は握りこぶし1つ分のスペースを確保すること
- 肘・膝・股関節の角度を90度に保つこと
- 足の裏が地面にしっかりとつくこと
姿勢が崩れたまま座っていると、時間の経過とともに肩や腰に痛みが生じたり、目が疲れたりするなどの不具合が起こることがあります。
疲れが生じると、学習への集中力が低下し、思うように進まなくなってしまう可能性があります。
それでは、姿勢のポイントについてその理由を詳しく見ていきましょう。
椅子に深く座る
浅く座ってしまうと、体重が臀部や太ももの一部分に集中してしまい、結果的に疲れやすくなります。
椅子に座った際は、お腹と机の間は握りこぶし1つ分あける
ついお腹と机を近づけたくなりますが、少し余裕を持たせることでデスク上での作業が格段にしやすくなります。
椅子に座り、手を机の上に置いたときに肘・膝・股関節が90度になる
背中が過度に反ったり、逆に丸まってしまったりすると、疲労や肩・首の凝りの原因になります。理想的なのは、腹筋に力を入れて背筋をまっすぐに保った姿勢です。
足の裏全体が地面につくようにする
足が浮いていると、無意識にぶらぶらさせてしまい集中力が散漫になりやすいです。また、足の裏が地面にしっかりとついていないと、全体でしっかりと支えられず不安定になり、太ももに負担がかかって疲れやすくなります。
学習椅子の種類
学習椅子にはさまざまなタイプがありますが、ここでは代表的な木製椅子タイプ・回転椅子タイプ・バランスチェアについて、それぞれの利点と欠点を詳しく見ていきましょう。
木製椅子タイプ
昔ながらの木製の椅子で、学習机とセットになっているモデルも多く存在します。
メリット
椅子自体が重く、回転しないものが多いため、安定感が高く、集中して学習に取り組むことが可能です。
あたたかみのある木目や色合いは、他のインテリアとも調和しやすいため、子供部屋だけでなくリビングやダイニングでも使いやすい特徴があります。
デメリット
重さがあるため、子どもが小さいうちは動かすのが難しく、無理に動かそうとすると床に傷がつく可能性もあるため、注意が必要です。
また、木製の椅子は座面の高さを調整するのに手間がかかり、多くのモデルはネジの取り外しが必要ですので、子どもがすぐに調整するのは難しい場合があります。
回転いすタイプ
企業でもよく見られるこのタイプの椅子は、機能性が高い製品が多いです。
メリット
椅子が360度回転するため、立ち上がりや座る際が非常にスムーズに行えます。
座面の高さ調整がレバー1つで簡単にできるものが多く、子どもでも楽に調整できます。そのため、身長が異なる兄弟や友達同士でも一緒に使用することが可能です。
足にキャスターがついているモデルも多く、子どもの力でも比較的楽に出し入れができます。
デメリット
回転するため、学習に集中しづらく、時には遊び始めてしまうことがあるのが難点です。
ロック機能がついているモデルも存在するので、気になる方はぜひ確認してみてください。
バランスチェア
バランスチェアは北欧から発展した椅子で、座面が前下がりになっており、膝置きがついているのが特徴です。
この設計により、座面と膝の二箇所で体を支え、正しい姿勢を自然にサポートしてくれます。
メリット
猫背などの悪い姿勢を自然に修正してくれるため、疲れにくくなります。その結果、集中力が向上し、学習意欲も高まります。
北欧デザインのため、見た目や色合いも可愛く、リビングでもおしゃれに使用できる点も魅力です。
デメリット
他の椅子とは異なる座り方を強いられるため、慣れるまでは長時間の使用が難しい場合もあります。また、学習には適していても、食事や読書など他の場面では使いにくいこともあります。
チェックしておきたい学習椅子の機能
最近では、お子さまが集中して学習に取り組むための機能が充実した学習椅子が多く登場しています。
座面や足台の高さ調整ができる
子どもの身長や机の高さに合わせて座面の高さを調整できることで、正しい姿勢を簡単に保持でき、長期間使用することが可能になります。
座面の高さ調整をレバー式にすることで、子どもの小さな力でもスムーズに調整ができるのがポイントです。
さらに、足台の高さ調整ができる椅子を選ぶと、足全体をしっかりと支えることができ、安定感が増します。
足台が取り外し可能なタイプもあり、身長が伸びて足台が不要になった際には、容易に撤去してそのまま使用し続けることができるため、おすすめです。
キャスターの有無
キャスター付きの椅子は、子どもが小さな力で簡単に出し入れができるため便利ですが、簡単に動いてしまうため、固定椅子と比較すると不安定さが増す点には留意が必要です。
最近では、キャスターにロック機能がついているモデルもあり、椅子に座ることで自動的にロックがかかるものもあります。
座面の素材やクッション性
長時間座っても疲れないためには、座面の素材やクッション性も重要な要素となります。
素材
学習椅子に使われる素材は、主にPVC素材・合皮・ファブリック素材が多く見られます。
PVC素材や合皮は、汚れが簡単に拭き取れるので、お手入れが楽なのが大きなメリットです。一方、ファブリック素材は通気性が良く、特に夏場などはムレにくい特徴があります。
クッション性
座面があまりにも柔らかすぎると沈み込んでしまい、姿勢が崩れる原因となることがありますので、適度な硬さのものを選ぶことが肝心です。
また、座面のクッションを後から設置することができる椅子もあり、自分の好みに合わせたクッションを選ぶ楽しみもありますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は椅子に座った際の正しい姿勢や、さまざまな学習椅子の種類について詳しく学びました。
お子さまが学習に集中できる環境を整えるために、年齢や体格に合った最適な椅子を選んであげることが大切です。
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