犬を飼っている家庭には、必ずと言っていいほど犬用のおもちゃが存在していることでしょう。
ボール、ロープ、ぬいぐるみ、転がすとエサが出てくるおもちゃなど、さまざまな種類が揃っています。
色とりどりで形も可愛らしいおもちゃが多く、愛犬のためにお気に入りを選ぶこと自体が、飼い主にとって一つの楽しみとなることでしょう。
しかし、犬用のおもちゃの中には、実は愛犬を危険にさらす可能性のあるものも存在しています。
危険なおもちゃには、以下のようなものが含まれます。
①おもちゃ全体が口に入ってしまうもの
②犬用ではないぬいぐるみ
③プラスチック製のもの
④硬すぎるもの
⑤ほつれやすいロープ
愛犬が怪我をするのは避けたいものですので、どのような犬用おもちゃが危険なのかを一緒に確認していきましょう。
犬用おもちゃの役割は?
まず、犬にとってのおもちゃは、人間の子どもに与えるおもちゃとは異なる重要な意味を持っています。
犬はおもちゃを利用し、疑似的に狩りを体験することで、本能的な欲求を満たすのです。
元々、犬は狩りを通じて獲物を捕まえ、食料として生活を成り立たせていました。
その本能を、おもちゃを「追う」「捕まえる」「振りまわす」「噛む(壊す)」ことで満たしています。
特に、噛みついて壊すことや、中の物を出すことが犬にとっては大好きな遊びです。
例えば、ボールは「追う」や「捕まえる」ことができ、ロープは「追う」「捕まえる」「振りまわす」「噛む」という多彩な遊びを提供します。
犬とおもちゃで遊ぶ際には、これらの本能を満たしてくれるおもちゃを使用すると良いでしょう。
どのおもちゃを選ぶか迷った際の参考にしてみてください。
危険な犬用おもちゃとは?
では、危険なおもちゃとは具体的にどのようなもので、どんな危険が潜んでいるのでしょうか?
おもちゃ全体が口に入ってしまうもの

ボールにはさまざまなサイズがありますが、その中には、ボール全体が犬の口の中にすっぽりと入ってしまうものがあり、これは誤飲の危険を伴います。
完全に飲み込んでしまうことは稀ですが、ボールが喉に引っかかることで窒息するリスクが存在します。
遊んでいるとき、犬は非常に興奮しているため、普段は危険に思えないものでも、しっかりと大きさを確認してあげることが重要です。
犬用ではないぬいぐるみ

ただし、犬には犬用に作られたぬいぐるみを与えることが望ましいです。
犬用に設計されたぬいぐるみは、比較的丈夫に作られているため安心です。
一方、犬用ではない一般的なぬいぐるみは強度が劣り、目や飾りなどのパーツが取れやすい傾向にあります。
犬が噛んだ際にすぐにちぎれてしまい、パーツが取れたり、中の綿が出てきてしまうこともあります。
その綿やパーツが犬の口に入ることで、誤って飲み込むリスクがあります。
飲み込んだ綿の量によっては、のどや腸に詰まり、便秘の原因にもなり得ます。
プラスチック製のもの
プラスチックの厚みによりますが、薄いプラスチックは割れたり欠けてしまう可能性が高いです。
割れたり欠けたプラスチックの破片が犬の口に入ると、口内や体内を傷つけることがあります。
プラスチック片は尖っているため、非常に危険です。
硬すぎるもの

基本的に、犬用のおもちゃはあまり硬すぎるものはありませんが、人間用のアイテムは噛むことを想定していないため、非常に硬いものも存在します。
あまりに硬いと、歯を折ったり、歯が欠ける危険性があります。
ほつれやすいロープ

振りまわしたり、噛んだり、引っ張ったりするのが楽しいですよね。
遊ぶこと自体はお勧めですが、選び方と扱いには注意が必要です。
ロープのおもちゃは遊んでいるうちに徐々にほどけていき、ちぎれた糸を誤飲する危険性が高いのです。
糸を大量に飲み込んだり、長い糸を飲み込んでしまうと、大変危険です。
腸に詰まったり絡まることで、腸閉塞を引き起こす可能性があります。
!ロープのおもちゃは、必ずほつれにくいものを選ぶようにしてください。
また、中型犬や大型犬は力が強く、ロープを噛みちぎって食べてしまうことがあるため、特に注意が必要です。
ロープの塊がのどに詰まったり、胃や腸に悪影響を及ぼすこともあります。
ロープのおもちゃはコットンやゴム、プラスチックでできていますが、これらは胃で消化されないことを覚えておきましょう。
そのため、胃に留まったり、胃を閉塞させてしまう恐れがあります。
さらに、腸に移動すると腸が閉塞したり、場合によっては腸の壊死、腹膜炎、敗血症のリスクもあります。
!ロープを飲み込んでしまった場合や、食欲不振、激しい嘔吐を繰り返す、便が出ないなどの症状が見られた場合は、速やかに病院を受診してください。
まとめ
愛犬との大切な遊びのひとときを、お気に入りのおもちゃで存分に楽しみたいですよね。
そのためにも、ぜひおもちゃの危険性を理解し、注意すべきポイントを押さえた上でおもちゃを選んでいただきたいです。
また、遊び終わった後は必ずおもちゃの状態を確認し、犬が取れない場所にしまっておくことが大切です。
さらに、おもちゃに破損が見られる場合には、新しいものと交換することを忘れないでください。
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