買ってはいけない宝くじ

年末が近づくと、どこにいても耳にする「年末ジャンボ宝くじ」というフレーズ。

私自身はこれまで一度も宝くじを購入したことがありませんが、周りには定期的に宝くじを買っている人々がいます。皆さんはいかがでしょうか。

「宝くじが当たったら1億円あったら〇〇したいな〜」

「1千万円でも当たってくれたら〇〇するのに〜」

このように宝くじが当選した場合の夢を描きながら購入している方が多いのではないでしょうか。

確かに、宝くじが当たることがあれば、それは大なり小なり臨時の収入になることは間違いありませんので、宝くじを買うことを否定するつもりはありません。

給料が増えない現実や、将来の老後に対する不安、様々な理由から夢を買うために宝くじを購入することは、ある意味で人間の自然な欲求とも言えるかもしれません。

しかし、それでもなお私が宝くじを購入しない理由についてお話ししていこうと思います。

期待値が大きくマイナス

宝くじを購入することは、確率的には損をする取引であると言えます。

宝くじの1口300円の中には「当選金」と「運営側のコスト(人件費や印刷費など)」が含まれています。

運営側のコストは約50%とも言われており、つまり期待値は50%(1口あたり150円)となります。

このように、運営側のコストを差し引いたものが当選金として分配されるのは、パチンコや公営ギャンブル、カジノ、FXなどといった他のギャンブルでも見られる一般的なシステムです。

しかし、胴元の取り分が50%というのは異常で、公営ギャンブルでは25%程度だとも言われています。

それにもかかわらず、多くの人々が

「ギャンブルする人の気持ちが理解できない」

「ギャンブルでお金を増やそうとするなんて愚かな考えだ」

「どうせ負けるのに、なぜギャンブルをするのか…」

と語っている一方で、期待値の低い宝くじを平然と購入するという矛盾が生じています。

ギャンブルよりも期待値が低いという現実は、もはや寄付をしているようなものではないかと私は考えています。

当選確率が圧倒的に低い

宝くじの1等に当たる確率は0.00001%とも言われており、これは1千万分の1という驚くべき数字です。

確率論上では、

1口300円×1千万円=30億円

この30億円をかければ、1回は1等に当選するという計算になります。

対照的に、1等の当選金額はどれほどでしょうか。

3億円やキャリーオーバーで6億円など、テレビで宣伝されているのを耳にしますが、30億円という当選金額を聞いた記憶はありません。

つまり、30億円を使って宝くじを購入しても、その金額を超える当選金を手に入れることはないという事実があるのです。

もちろん、これは単なる確率論ですので、

「30億円をかけなくても当選する人がいるじゃないか」

という意見もあるでしょう。

その通りですが、厳密に言うと、

「30億円かけなくても当選する人がいる」ということは、

「30億円以上かけても当選しない人がいる」ということの裏返しでもあります。

そもそも、30億円もの資金を用意できるような人であれば、宝くじ(夢)を買う必要もなく、経済的に困ることなく生活しているはずです。

宝くじで1等に当選する人がどれほど稀であるか、少しでも理解していただけたのではないでしょうか。

宝くじが当たった後は?

もしも奇跡的に宝くじの1等に当選し、1億円を手に入れたとしましょう。

その1億円をどのように活用するのでしょうか?

・1億円で豪邸を建てて自由に暮らす

・5000万円ほどで家を建て、残りの5000万円は貯金する

・1億円をそのまま貯金し、死ぬまで少しずつ切り崩して生活していく

と、様々な選択肢が考えられるかと思います。

豪邸や家を建てる場合、関連するコストが発生します。

そうなると、貯金をコストで切り崩す必要が出てくるため、貯金がすぐに尽きてしまう可能性があります。

また、1億円を生涯にわたって切り崩していくパターンでも、残りの人生の長さによっては不確実性が伴います。

仮に残りの寿命が40年だとした場合、単純計算で、

1億円÷40年=250万円

年間250万円を切り崩して生活できれば、無事に生涯を全うできるという計算です。

1億円が当選しても、年間250万円しか切り崩せないのかと思った方も多いのではないでしょうか?

つまり、1億円に当選したからといって、仕事を辞めて悠々自適な生活ができるわけではないことが明らかになります。

まとめ

私が宝くじを購入しない理由について、皆さんはどう感じられたでしょうか?

私自身は、宝くじで1等に当たる確率よりも、毎月の給料から数万円ずつでもインデックス投資を積み重ね、年利4~5%程度で運用することで、30年から40年後に資産が1億円に達する確率の方が高いと信じています。

もし仮に、私が宝くじで1億円を得た場合、その資金を高配当株ETFなどに投資して、年間300万円程度の配当金を得る仕組みを作るでしょう。

その年間300万円の配当金があれば、家を建てて住宅ローンを組んでいたとしても、返済に困ることはなく、むしろ余剰資金が生まれるでしょう。

宝くじ(夢)を購入したいという気持ちは理解できますが、実際に地道な努力を続けることで(インデックス投資など)、確実に夢に近づくことができるのではないかと私は考えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました