プロテインとは、日本語で「タンパク質」という意味を持つ言葉です。
タンパク質は、糖質や脂質と並ぶ三大栄養素の一つであり、日本人の食生活において不足しがちな重要な栄養素の代表格とも言えます。
「プロテイン」と称される製品は、この重要なタンパク質を摂取しやすい形状に加工したもので、さまざまな種類が市場に出回っています。この記事では、その中でも特に購入を避けるべきプロテインについて、その理由と共に詳しく紹介していきたいと思います。
通常、健康な人の体の組成の中で、体水分の次にタンパク質が占める割合は非常に高いです。トレーニングを行う人々がプロテインを摂取する理由は、プロテインが筋肉の合成に必要不可欠な栄養素だからです。また、免疫力や皮膚、さらには髪の健康にも影響を与えていることが知られています。
プロテインは、基本的には食事から摂取できない不足分を補う目的で利用されています。もしも日常的な食事から十分なタンパク質を摂れているのであれば、特別にプロテインを補給する必要はないかもしれません。
プロテインの1日に推奨される摂取量は、18歳以上の男性で60g/日、女性では50g/日とされています。現状の調査によれば、すべての年代において平均的なタンパク質の摂取量は推奨値を上回っているという結果が出ています。この背景には、プロテインが容易に摂取できる形で商品化されていることが大きく寄与しています。現在市場に出回っているプロテイン製品には多くの種類があり、それぞれ異なる役割や特性を持っています。
プロテインの種類
プロテインは、大きく分けると3種類に分類できます。まず一つ目は、動物性のホエイプロテイン(牛乳由来)、二つ目はカゼインプロテイン、そして三つ目は植物性のソイプロテインです。
それぞれのプロテインには独自の特徴があります。最初のホエイプロテインは、最も多くの商品が市場に出回っているタイプです。これは牛乳からチーズを製造する際に、タンパク質を凝固させた後に発生する水分を加工したものです。ホエイプロテインは、脂肪分とカゼインを含まないためカロリーが低く、吸収が非常に早いという点が特長です。この特性により、「運動後の筋肉の回復や栄養補給」に非常に適しています。
次にカゼインプロテインは、ホエイプロテインと同じく牛乳を原料としていますが、ホエイプロテインの製造過程で生じる乳固形分が主成分です。そのため、ホエイプロテインと比較すると水溶性が低く、吸収が遅いという特性がありますが、体内で持続的に吸収されるため、腹持ちが良く、特に就寝中のタンパク質補給に適しています。
三つ目のソイプロテインは、ホエイやカゼインとは異なり、植物由来のプロテインです。こちらも吸収が遅いため、腹持ちが良いという特徴を持っています。大豆に含まれるイソフラボンなどの成分は、女性ホルモンのバランスを整える効果も期待されており、牛乳を摂取するとお腹を壊してしまう方にも適しています。
買ってはいけないプロテインとは?
これまでの説明からもわかるように、プロテインにはそれぞれ異なる特徴があります。ここで挙げるべき「買ってはいけないプロテイン」とは、まさに「目的に合わないプロテイン」です。
プロテイン製品を購入しようと考える方は、健康に気を使っているか、トレーニングに励んでいるなど、必ず何らかの目的を持っているはずです。現在、プロテイン商品は新しい商品が次々と登場しており、自分の好みに応じて美味しいものを選ぶことができるのですが、その成分をよく確認すると、糖質や脂質が多く含まれているものが当たり前のように存在しています。タンパク質補給を目的として選んでいるつもりでも、実際にはただのスナックに過ぎない可能性もあるのです。
特に注意が必要なのが、手軽に食べられる「プロテインバー」と呼ばれる商品です。どのコンビニエンスストアに行っても、ほぼ必ず目にするこの商品は、さまざまな種類があり、その中には以下のようなものがあります。
・しっかりとした重量感のある「ベイクド」
・クリームが挟まれた軽やかな食感の「ウエハース」
・パフが入っていてザクザクした食感の「クランチ」
・健康的なイメージのあるグラノーラを固めた「グラノーラ」
これらは企業の努力によって、味も美味しいものが多いため、ついつい手が伸びてしまいます。しかし、裏に記載されている成分表示を見てみると、味を調整するために必ず脂質や糖質が多く含まれていることがわかります。
このように糖質や脂質が多く含まれているプロテイン商品は、タンパク質補給を目的とするには適さないと言えるでしょう。
さらに、糖質を抑えるために多くの人工甘味料が含まれている商品もありますが、健康面から見てもあまり好ましくない選択肢です。
プロテインという言葉を聞くと、罪悪感なく食べてしまう方も多いですが、まずは自分の目的を明確にし、成分をしっかりと確認した上で食べるかどうかを判断することが重要です。
まとめ
プロテインは多くの役割を果たしており、私たちの生活において非常に重要なものです。意識的にプロテインを摂取することは、健康的な生活を送る上で欠かせない要素となります。
今回お伝えした「(目的に合わない)プロテインは買ってはいけない」という点についてですが、ダイエットを目的とした場合には、糖質や脂質が少ないクリーンなプロテインを選ぶようにしましょう。
一方で、激しい筋トレの後にプロテインを摂取する場合は、体内に糖質が不足している状態であるため、筋肉の回復とともに疲労回復を目的として糖質を多く含むプロテインバーの摂取は有効であると言えます。
最初に述べたように、日常生活の中でプロテインを取り入れなくても、健康を意識した食生活を送ることで十分にタンパク質を摂取することが可能です。ぜひ、プロテインを購入する際は、自分の目的に合ったものを選ぶように心がけてください!
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