買ってはいけない硬水　その理由とは？

コンビニや自動販売機で手に入る水の中で、ミネラルウォーターは特に人気があります。さらに、ウォーターサーバーといった商品も注目を集めており、多様な選択肢が存在します。それゆえに、どの製品を選ぶべきか迷ってしまいますよね。そんな時にネットで調べてみると、「硬水のミネラルウォーターは購入しない方が良い」という情報に遭遇することもあるかもしれません。

果たして、本当に硬水のミネラルウォーターは避けるべきなのでしょうか。本記事では、硬水のミネラルウォーターに焦点を当て、その購入が本当に避けるべきものなのかについて考察していきます。

ミネラルウォーターとは？

ミネラルウォーターとは、文字通りミネラルが溶け込んでいる水のことを指しますが、ミネラルとは具体的にどのような物質を指すのでしょうか。ミネラルは、実は人間の体に欠かせない五大栄養素の一つです。五大栄養素とは、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、そしてミネラルのことを指しますが、ミネラルにはカリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウムなどの成分が含まれています。このように、ミネラルが豊富に含まれている水がミネラルウォーターと呼ばれるのです。

軟水？　硬水？

ミネラルウォーターに関する情報を探していると、「軟水」と「硬水」という言葉に頻繁に出くわします。これらの用語は、ミネラルウォーターを成分によって分類する際に使用される言葉です。軟水と硬水を区別する際の基準となるのが「硬度」です。硬度は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの濃度を示すもので、国によって算出基準が異なることがあります。日本ではアメリカの基準が採用されており、計算式は「カルシウム濃度×2.5＋マグネシウム濃度×4.1」となります。

その結果、ミネラルウォーターは次の3つのカテゴリーに分かれます。

ミネラルウォーターに含まれるミネラルは、地下の岩石に由来しており、水がそれに触れる時間が長いほど、ミネラルの量は増加します。日本は島国であるため、河川が短く急流であるという特性があります。そのため、ヨーロッパに比べて地下水にミネラルが溶け込んでいる量は少なくなっています。このため、日本では軟水が多く、ヨーロッパでは硬水が多く見られるのです。

軟水と硬水の特徴

さて、軟水と硬水の用語の違いは理解できましたが、それぞれの特徴についても見てみましょう。

軟水の特徴

日本の水は基本的に軟水であるため、日本人の味覚に非常に合致しています。個々の感覚には差がありますが、軟水はのど越しが柔らかく、さわやかな口当たりを持っています。和食は軟水を前提に発展してきたため、和風料理には特に適しています。

硬水の特徴

硬水はミネラルが豊富に含まれているため、スポーツ後などにミネラルが不足する場面で特に適しているとされています。また、腸内環境を整える効果があるため、美容にも良いとされています。

中硬水の特徴

中硬水は、軟水と硬水の中間的な性質を持ち、適度にミネラルを補給することが可能です。

硬水のミネラルウォーターが「買ってはいけない」と言われる理由

ミネラルウォーターはその名の通り、ミネラルを含む水ですので、硬水の方がミネラルが豊富で良いように思えます。しかし、なぜか「硬水を買ってはいけない」とされることが多いのも事実です。

では、なぜ「硬水を購入しない方が良い」と言われるのでしょうか。その理由は主に2つ存在します。

硬水を買ってはいけない理由①「味が合わない」

硬水は、カルシウムとマグネシウムの含有量が多い水のことを指します。普段軟水に慣れている日本人にとっては、その味わいが異なるため「まずい」と感じる人も多いのです。そのため、そういった方々には、硬水は向かないかもしれません。

硬水を買ってはいけない理由②「おなかを下しやすい」

硬水のミネラルウォーターには、マグネシウムが豊富に含まれています。マグネシウムは胃腸を活性化させる作用があり、便秘を解消する効果がある一方で、人によっては下痢を引き起こしやすい場合があります。腸が敏感な方には、硬水は適さないかもしれません。

このように、日本人が軟水に慣れているため、硬水が飲みにくいと感じることが多いのが理由です。

お勧めの硬水ミネラルウォーター

ミネラルの含有量が少なく、普段飲んでいる水とさほど変わらないのであれば、わざわざお金を出して硬水を買う必要はないかもしれません。しかし、硬水はミネラルを多く含むため独特の味わいを持っており、味覚や胃腸も慣れる必要があるため、飲み慣れていくことでその効果を感じることができるかもしれません。

では、どのような硬水が特におすすめでしょうか。

飲み慣れていない方が胃腸に過度な刺激を与えないようにするためには、中硬水のミネラルウォーターが特にお勧めです。ここでは、国産の中硬水ミネラルウォーターを2種類ご紹介します。

お勧めの中硬水ミネラルウォーター①「霧島天然水　のむシリカ」

霧島天然水　のむシリカ
こちらは、海外産が多い中で、国産の中硬水ミネラルウォーターの一例です。宮崎県の霧島連山でじっくりとろ過された中硬水であり、国産であることから安心感もあります。

お勧めの中硬水ミネラルウォーター②「佐渡海洋深層水　中硬水300」

佐渡海洋深層水 中硬水３００
こちらも国産の中硬水ミネラルウォーターの一例です。新潟県の佐渡から、200〜300メートルの水深から汲み上げられた水であり、太陽光が届かない深い場所から採取されているため、植物性プランクトンが光合成を行えず、栄養分が消費されることなく海水に含まれているとされています。

まとめ

本記事では、硬水のミネラルウォーターについて詳しく解説してきました。日本の水はほとんどが軟水であるため、硬水に対して飲み慣れていない人が多く、味に対する抵抗感や胃腸に不調を感じることもあります。しかし、硬水はミネラルが豊富で、慣れてくれば健康に良い飲み物となりますので、一度試してみる価値はあるかもしれません。