赤ちゃんと外出する際に欠かせないアイテムの一つが抱っこ紐です。これから出産を迎える予定の方や、すでに別の抱っこ紐を持っている方も、新たに購入しようとすると、種類が非常に多くてどれを選べば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
そこで、今回は抱っこ紐のさまざまな種類やそれぞれの特徴、さらには選び方について詳しく解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、あなたと赤ちゃんに最適な抱っこ紐を見つけてくださいね。
抱っこ紐の種類
まず最初に、抱っこ紐にはどのようなタイプが存在するのかを解説します。それぞれの特徴や利点、欠点についても触れていきます。
ベビーキャリア
街中でよく目にするキャリータイプの抱っこ紐です。このタイプは、赤ちゃんが親と向き合っている縦抱きのスタイルの他に、前向き抱っこやおんぶすることも可能なものが多く、赤ちゃんやお母さんの気分に応じて多様な使い方ができます。
新生児から3、4歳頃まで長期間使用できるうえ、腰と肩で赤ちゃんを支える仕組みがあるため、使う側の負担を軽減できる点も魅力的です。ただし、しっかりした作りのため、サイズが大きく、持ち運びには不便な場合があります。また、多機能である分、作りが複雑になっていることが多く、他の抱っこ紐に比べて使い方に慣れるまでに時間がかかることもあります。
スリング
赤ちゃんが一枚の布でしっかりと包まれているのを見かけたら、それはスリングかもしれません。このタイプは赤ちゃんの体に負担をかけずに横抱きができるため、新生児から安心して使用できます。また、かさばらない設計により、コンパクトに折りたたんで持ち運ぶことが可能です。
お値段もキャリータイプに比べてリーズナブルで、フリーサイズのものが多いため、家族間で共有することができる点も非常に魅力的です。さらに、スリングには大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
・リングスリング
一枚の布の長さを二つのリングで調整して使用するタイプで、スリングの中でも基本的なスタイルとなります。
・バックル式スリング
長さの調整をバックルで行うタイプで、ファスナー式のものも存在します。長さの調整が簡単で、着脱もスムーズに行える設計になっています。
・チューブ式スリング
上記の2つのようなリングやバックルはなく、一枚の布を筒状にした形状のスリングです。付属品がなく、長さの調整も不要なので、初心者でも扱いやすいのが特徴です。ただし、サイズを調整する機能がないため、夫婦での共有は難しいかもしれません。
スリングの使い勝手は個人差がありますので、実際に店舗で手に取ってみると良いでしょう。新生児の頃から長期間使用できるのは大きなメリットですが、キャリータイプとは異なり、赤ちゃんの体重が全て肩にかかるため、短時間の抱っこに向いているようです。
ラップ
こちらも体に布を巻き付けて使うシンプルなスタイルです。赤ちゃんとの密着度が高く、安心感を与えることができる他、体重を分散させて支えることができるため、肩や腰への負担が軽減されます。
布製で軽量なため持ち運びも容易ですが、安定性に少し欠けるため、長時間の使用時には片手で支える必要があります。
ヒップシート
ヒップシートはその独特の形状によって使用できる月齢が異なります。ベビーキャリアに台座がついた形の抱っこ紐を見たことがある方も多いでしょう。そのタイプは、月齢が低い赤ちゃんからベビーキャリアと同じように使用することが可能です。
中には台座部分のみを残したり、台座以外の部分を収納できるものもあり、成長に合わせて使い分けができる点が魅力です。また、台座だけのタイプも存在し、歩き始めた赤ちゃんを瞬時に抱き上げることができるのも大きな利点です。
赤ちゃんの抱っこのパターンを知っておこう
赤ちゃんを抱っこする方法は、月齢によって変化します。抱っこの仕方について、適した月齢や注意点を含めて紹介していきます。
横抱き
これは赤ちゃんを寝かせた状態で抱っこする方法で、新生児やまだ首が座っていない低月齢の赤ちゃんに最も基本的な抱っこの仕方です。ベビーキャリアやベビーラップ、手を添えればヒップシートでも対応可能ですが、特に人気が高いのはスリングタイプです。このタイプは赤ちゃんの体をすっぽりと包むことができ、寝かしつけにも非常に役立ちます。
縦抱き
対面抱きとも呼ばれるこの抱き方は、ベビーキャリアやベビーラップ、補助がついているヒップシートでの最もスタンダードなスタイルです。インサートを使うことで、首が座る前の赤ちゃんにも対応したものがあり、最近では新生児から使えるタイプが増えてきています。
また、スリングでも腰が据わっている赤ちゃんであれば、内部に座らせて縦抱きをすることが可能です。両手が自由になるため、外出時などに使いやすいですが、前傾姿勢になる際には赤ちゃんの体がずれることがあるため、注意が必要です。
前向き抱っこ
首が座って外の世界に興味を持ち始めた赤ちゃんには、景色を楽しむことができる前向き抱っこが非常におすすめです。ぐずってしまった際の気分転換にも効果的です。
主にベビーキャリアやヒップシートで使用することができますが、スリングやベビーラップにも対応できるものがあります。ただし、すべての抱っこ紐が前向き抱っこに適応しているわけではないため、前向き抱っこが可能な抱っこ紐を検討している場合は、事前にその対応を確認しておくことをお勧めします。
おんぶ
家事をする際などには、おんぶが非常に便利です。手元が見やすく、赤ちゃんも高い位置から景色を楽しむことができるため、双方にとって楽しめるスタイルです。
ベビーキャリアではおんぶが可能なものが多く、昔ながらのおんぶ専用の紐や兵児帯、さらしでもおんぶができます。首が座った3ヵ月頃から使用できるものもありますが、各抱っこ紐によって対応できる月齢が異なるため、赤ちゃんの体に負担がかからないように、取扱説明書をしっかりと確認しておく必要があります。
おんぶを行う際の注意点として、おんぶ中は赤ちゃんの顔が見えないため、時折鏡などで赤ちゃんの状態を確認することが重要です。
買ってはいけない抱っこ紐とは?
抱っこ紐は、使用する人の体型や好みによって選び方が多様で、「買ってはいけない」と断言できるものは存在しません。しかし、購入の際に以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
着脱のしやすさ
スリングタイプやヒップシートは、初心者でも簡単に体に装着できる設計がされています。一方、ベビーキャリアはバックルの数が多いものや、抱っこの仕方によって異なる着脱の仕方があるため、慣れるまでに少しの練習が必要かもしれません。
外出先ですぐに装着したい場合にはスリングを、初めから装着した状態で外出する場合にはベビーキャリアを選ぶなど、用途に応じて選ぶことが大切です。
使用したい期間
新生児から首が座るまでの期間のみ使用したい場合はスリングやベビーラップを選択し、逆に新生児期からしっかりと歩くようになる3歳頃まで同じ抱っこ紐を使用したい場合は、新生児に対応したベビーキャリアを選ぶと良いでしょう。使用したい期間によって最適な抱っこ紐は異なります。
適応期間や耐荷重は各抱っこ紐の説明書に記載されていますので、自分が考えている使用期間に合わせて調べることをお勧めします。
通気性や速乾性
抱っこ紐から赤ちゃんを降ろすと、特に夏場は大人のお腹の部分に汗が溜まっていることがよくあります。赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、できる限り熱を外に逃がしてあげたいですよね。
そのため、通気性の良いメッシュ生地の抱っこ紐を選ぶと良いでしょう。また、汚れてしまっても洗濯ができてすぐに乾くため、洗うタイミングに悩まずに済むのも嬉しいポイントです。
まとめ
抱っこ紐は「買ってはいけない」とされるものがあるのかについて解説してきました。
インターネットで情報を検索したり、店舗で抱っこ紐コーナーに足を運んだりすると、さまざまな種類が多すぎて迷ってしまいますよね。ぜひこの記事を参考にして、どの抱っこ紐が自分にとって良いのかを頭の中でイメージしてみてください。それによって、多くの選択肢の中からあなたにぴったりな抱っこ紐を見つけることができるでしょう。
コメント