「耳かきはやらない方がいいと聞いたことがあるけど、それは本当なの?」
「耳に優しい耳かきはどれなの?」
「子どもの耳かきを試みても、嫌がってうまくいかない。どうすればいい?」
この記事では、これらの疑問や悩みについてお答えします。
耳がかゆいと、どうしても耳かきをしたくなってしまいますよね。
気持ちが良いから、毎日のように行ってしまう方も多いのではないでしょうか。
最近では、竹製の耳かきやチタン製の耳かき、さらには電気がつくタイプのものなど、多種多様な耳かきが販売されています。
どれを選べば良いのか迷ってしまう方もいるかもしれません。
実は、耳かきを購入しても良いものは存在しません。
その理由は、耳かきは基本的に必要ないからです。
頻繁に耳を掃除することで、耳の内部を傷つけ、炎症を引き起こしてしまうリスクがあります。
では、耳のケアをどのように行うべきか、気になるところですよね。
この記事では、耳かきを使わない方が良い理由と、耳の適切なケア方法について詳しく説明します。
耳かきはしない方がいいって本当?
はい、本当です。
その理由は、耳あかは本来自然に排出される仕組みだからです。
実際、耳あかの正体は『古くなった鼓膜が変化したもの』なのです。
鼓膜は日々新しいものに再生されており、古い鼓膜は少しずつ耳の奥から手前に移動してきます。
この過程で、耳の入り口に到達し、耳あか(古くなった鼓膜)として自然に排出される仕組みになっています。
耳のケアはどうしたらいいの?
耳を触らずに放置するのが最も良い方法ですが、いくつかのポイントを以下にまとめました。
綿棒で入口だけを軽く触れる
どうしても耳を触れたくなる場合は、綿棒で耳の入口を優しく撫でる程度にとどめましょう。
その際、奥まで入れすぎないように十分に注意してください。
もし奥まで入れてしまうと、耳あかをさらに奥に押し込んでしまう可能性があります。
そのため、掃除をする際は手前だけに留める方が賢明です。
また、綿棒を使えば安全だと考えている方もいるかもしれませんが、綿棒は竹製やチタン製の耳かきに比べ柔らかいものの、強く耳の中をこすればやはり耳の皮膚にダメージを与えてしまいます。
綿棒だから大丈夫と過信せず、やはり頻繁な掃除は避けるようにしましょう。
2週間から1ヶ月に1回程度で十分
毎日のように耳を触りたくなる習慣がある方もいるかもしれませんが、それは確実にやりすぎです。
触れたい気持ちを抑えられないのであれば、せめて2週間から1ヶ月に1回程度に抑えるようにしましょう。
耳がかゆいからといって強く触ってしまうと、皮膚が炎症を引き起こし、さらにかゆみが増す結果となることもあります。
ひどい場合は、痛みを伴ったり、分泌物が出たりすることも考えられます。
そのため、症状が悪化し、治癒が遅くなる悪循環に陥ることを防ぐためにも、できるだけ触らないように心掛けましょう。
自分の耳あかの性質を理解する
耳あかには乾いたタイプと湿ったタイプがあります。
この性質は生まれつき決まっており、一度決まると途中で変わることはありません。
乾いた耳あかの方は何もしなくても自然に外に出てきますが、湿ったタイプは耳の中で蓄積されやすく、詰まってしまうことがあります。
また、湿ったタイプの耳あかの場合、綿棒や耳かきで奥に押し込んでしまうリスクが高まるため非常に危険です。
もしあなたの耳あかが湿ったタイプであれば、自分で無理に取り除こうとすることは避けましょう。
定期的に耳鼻科でお掃除してもらうことを強くおすすめします。
耳そうじだけで病院に行ってもいいの?
もちろん、全く問題ありません。
耳あかがたまっているかどうかを確認してもらうだけでも大丈夫です。
耳あかがたまるペースは人によって異なりますが、半年から1年に1回は受診してもらうと安心です。
耳あかが過剰にたまってしまうと、掃除に時間がかかったり、痛みが伴ったりすることもあります。
長い間放置しておくと、耳あかが皮膚にくっついてしまい、取り除く際に剥がされるような感覚が伴い痛みを感じることがあります。
そのような場合、耳の中に液体のお薬を注入して柔らかくしてからお掃除をすることになるでしょう。
これにより少しでも痛みの少ない方法で処置してくれるため、安心です。
しかし、早めに受診することで、たまりすぎる前に対処できるため、より良いでしょう。
子どもの耳かきはどうすればいい?
お子さんの耳の中に大きな耳あかが見えると、すぐにでも取りたくなりますが、注意が必要です。
お子さんはじっとしているのが難しい場合が多く、耳かきを嫌がるお子さんも多いです。
無理に耳を触ると、傷ができたり耳あかを押し込んでしまったりする可能性があるため、危険です。
お子さんの耳のお掃除も、耳鼻科に受診することが最も安全な方法です。
耳の中をきれいに保つことで、中耳炎などの症状が出た際にも早期に気づくことができます。
小児科では耳そうじは行わないため、耳鼻科での受診が望ましいです。
まとめ:耳かきは買ってはいけない
それでは、本記事の主なポイントを振り返ってみましょう。
- 耳の中はなるべく触らない方が良い
- 耳を触りたいなら、綿棒で入口だけ優しく扱うこと
- 自分の耳あかの性質(乾いたタイプか湿ったタイプか)を理解しておくこと
- 大人も子どもも、耳そうじは耳鼻科で行うことがベスト
- 耳あかがたまる前に、定期的に耳鼻科でお掃除を受けることが重要
耳がかゆくて触らずにいられない場合は、耳の中に何らかの問題が潜んでいる可能性があります。
触れ続けることで、症状が悪化し、回復が遅くなることもあります。
耳かきを頻繁に使用する習慣がある方は、これを機にその習慣を見直してみることをお勧めします。
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