日本国内でも多くの種類が販売されているマヌカハニーですが、実は世界中で流通しているマヌカハニーの中には偽物が多数存在していることをご存知でしょうか?
この現実は、マヌカハニーの生産国であるニュージーランドの第一次産業省も認めており、ニュージーランドでの年間生産量が約1700トンであるのに対し、世界全体で流通している量は1万トン以上に達するとされており、単純な計算を行うと約80パーセントが偽物であることが明らかになります。
では、マヌカハニーが偽物が多いからといって購入してはいけないのでしょうか?
この記事では、偽物を掴まされないためのマヌカハニーの選び方や、買ってはいけないマヌカハニーを見分ける方法について詳しく解説していきたいと考えています。
マヌカハニーとは
マヌカハニーとは、ニュージーランドに自生するマヌカの花から抽出された特別なはちみつのことを指します。一般的なはちみつと比較しても、その抗菌力は非常に高く、昔から先住民族であるマオリ族が樹液や葉を薬として利用していた歴史があります。
なぜ買ってはいけないの?実際に起きた2つの要因
では、なぜマヌカハニーを購入してはいけないと言われることがあるのでしょうか?実際にどのような偽物が市場に出回っているのか、ここでは実際に発生した2つの要因を詳しく見ていきます。
ラベルの偽装
マヌカハニーには、商品名の後に必ず数字が記されています。この数字は抗菌成分の含有量を示しており、数値が高いほど抗菌力が強く、そのため価格も高く設定されています。(例えば、「UMF20+」や
「MGO100+」などが該当します。UMFやMGOはそれぞれマヌカハニーに含まれる特有の抗菌成分を示す名称です。)
数値が高いほど商品価値が上がるため、多くの業者はこの数字を偽装する手段に出ました。
実際には、MGO1000+と表示されている商品が、調査してみると実際には200mgしか含まれていないケースも多く見受けられます。また、マヌカハニーに安価なはちみつを混ぜてかさ増しした商品も流通しているようです。
加熱処理されたマヌカハニー
マヌカハニーに限らず、はちみつは水分を多く含むと商品として未完成とみなされ、国内基準では水分含有量は20%以下と定められています。この水分を飛ばす作業は本来、蜂によって行われます。
蜂は巣に集めた蜜を自らの羽を使って、時間をかけて水分を蒸発させていきます。その過程で、マヌカと蜂が持つ酵素などの成分が混ざり合い、抗菌力を持つマヌカハニーが完成します。
しかし、偽装されたマヌカハニーでは、生産効率を高めるために、蜂ではなく人工的な加熱処理によって水分を除去しています。
はちみつは熱に弱いとされており、40度以上になるとその成分が壊れてしまいます。もちろん、マヌカハニーも例外ではありません。
加熱処理により、蜂が行う自然な工程を省いてしまうため、蜂の恩恵を受けることが少なくなり、結果として効果や効能が大きく損なわれたマヌカハニーが出来上がってしまうのです。
買って良いマヌカハニー
ここまでで、買ってはいけないマヌカハニーの要因についてお話ししましたが、これを踏まえた上で、どのようなマヌカハニーを選べば良いのかについてご紹介していきます。
対策に乗り出したニュージーランド政府
偽装されたマヌカハニーの流通によってその信頼性が揺らぐ中、ニュージーランド政府は検査体制の強化に乗り出しました。
ニュージーランドは農業大国であり、マヌカハニーの信用低下が他の農作物への信頼にも悪影響を及ぼすと考えられたからです。
2018年には、ニュージーランド政府(第一次産業省)が、モノフローラルマヌカ(マヌカのみから得られた蜜)とマルチフローラルマヌカ(マヌカ以外の蜜も複数含む)の科学的な定義を採用しました。
今後は、マヌカハニーとして販売される商品に対して、①3-フェニル乳酸 ②2’-メトキシアセトフェノン ③2-メトキシ安息香酸 ④4-ヒドロキシフェニル乳酸の4つの化学検査と、DNA検査の5つの要素を調査することが義務付けられ、これらの検査を通過していないマヌカハニーについては輸出が禁止される措置が講じられました。
このような取り組みからも明らかなように、2018年以降、ニュージーランドから輸出されるマヌカハニーは信頼して購入できる商品となっています。
おすすめのマヌカハニーの紹介
これから、マヌカハニーの中でも特におすすめの商品を紹介したいと思います。どちらの商品も、マヌカハニーの本質を大切にし、信頼性の高いものです。
コンビタ社 UMFマヌカハニー
UMFを掲げるコンビタ社のマヌカハニーは、ニュージーランド国内でも非常に高いシェアを誇ります。UMFとは、ワイカト大学のピーター・ラモン博士が発見したもので、特に抗菌力が優れたマヌカハニーがUMFと呼ばれています。

コンビタ社は1974年にニュージーランドで設立され、現在では世界中で展開しているヘルスケア製品を中心とした企業です。UMFの表記に関しては、UMFハニー協会(UMFHA)という組織が全権を持ち、安全性と品質に特に厳しい基準を設け、それをクリアした企業にのみライセンス契約が結ばれています。
契約した企業はUNFRマークをラベルに表示し、消費者にとっても分かりやすい形になっています。
マヌカヘルス社 MGOマヌカハニー
MGOを求めるなら、MGOの成分を発見したドレスデン大学のトーマス・ヘンレ教授と提携しているマヌカヘルス社のマヌカハニーがおすすめです。

MGOは、マヌカ特有の抗菌力の成分であるUMFが食物メチルグリオキサールであることを突き止めた成果です。
UMFと同様に、その数値が高いほど抗菌力が強く、また、数値の計算においてUMFよりも誤差が少ないとされ、ニュージーランド政府の検査体制の強化に伴い、MGOを基準にした規格化が進むことで非常に信頼性の高い商品となっています。
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