値段だけで買ってはいけないLANケーブル、その理由とは?

現在、リモートワークやオンラインゲーム、さらには動画配信といった形で、私たちの家庭におけるインターネットの利用はごく当たり前のこととなっています。

多くの方がWiFiなどの無線LANを利用していることでしょう。しかし、ゲームや動画を楽しむ際に接続が不安定になり、イライラを感じることも少なくありません。

そこで、ストレスなく安定したインターネット接続を実現するために重要な存在であるLANケーブルについて、詳しくお話ししたいと思います。

LANケーブルとは?

言い換えれば、インターネットを利用する際に、WiFiのように目に見えない電波や赤外線ではなく、パソコンなどのデバイスとネットワークをつなげるための物理的な有線の接続を提供するものがLANケーブルです。

LANケーブルのメリット

  • 安定した接続を実現します。
  • データ転送速度が非常に速く、快適に利用できます。
  • 大量のデータ通信が可能で、大規模な作業にも対応します。
  • ノイズの多い環境下でも優れた性能を発揮します。
  • 安全性が高く、サイバー攻撃やデータ傍受のリスクが低くなります。

LANケーブルのデメリット

  • デバイスの配置が限定されるため、置きたい場所に設置するには延長が必要な場合があります。
  • 太くて硬いため、狭いスペースでの使用が難しいことがあります。
  • 配線が煩雑になりやすく、見た目が気になることがあります。
  • 耐久性があるわけではなく、長期間の使用には限界があります。

以上のポイントを考慮しながら、適切なLANケーブルを選びましょう。

LANケーブルの選び方

カテゴリで選ぶ

LANケーブルは、そのカテゴリによって異なる特性を持っています。

カテゴリとは、通信速度や周波数の違いを示すLANケーブルの規格であり、一般的に規格の数字が大きくなるほど通信速度が向上します。しかし、数字が大きいからといって必ずしも良いわけではなく、それに伴って価格も高くなることを理解しておく必要があります。

カテゴリ5⇒カテゴリ5e⇒カテゴリ6⇒カテゴリ6A⇒カテゴリ7⇒カテゴリ7A⇒カテゴリ8

(CAT5) (CAT5e) (CAT6) (CAT6A)  (CAT7) (CAT7A) (CAT8)

カテゴリ名はLANケーブル本体に明記されているため、初心者でも簡単に識別できます。配線規格名の数字が記載されている製品もありますが、調べることで理解することができます。

もし選択に迷った場合でも、一般的な家庭で動画視聴を楽しむにはカテゴリ5eまたはカテゴリ6、オンラインゲームを行うならカテゴリ6またはカテゴリ6Aを選択すれば十分です。家庭環境では過剰なカテゴリを使用しても、その性能を完全に引き出すことは難しいためです。

逆に、契約しているインターネットの速度が速くても、それに見合ったケーブルを使用しなければ通信速度は向上しませんので、しっかりと確認した上で購入することが大切です。

素材と形状で選ぶ

速度だけでなく、使用目的や設置場所に応じて選ぶことも重要です。それぞれの特徴を把握し、利用したい環境や用途に適したものを選びましょう。

UTPケーブル

基本的な形状のLANケーブルです。

外部からの電波干渉を防ぐためのシールド構造はなく、2本の芯線がよりあわさって1本になっています。長距離の配線に向いています。

STPケーブル

シールドで保護されているため、ノイズに強い特性があります。

混雑したネット環境での使用に特におすすめです。

PoEケーブル

データの送受信を行うだけでなく、同時に対応機器に電力を供給できるケーブルです。

このケーブルを使用することで、PoEに対応した機器であれば、別途電源を確保する必要がありません。

フラットケーブル

複雑な配線はストレスの原因にもなりますよね。

踏みつけに強く、カーペットの下に這わせることができるため、配線をすっきりさせることが可能です。

巻き取りケーブル

コンパクトに収納できるため、出張や外出時に持ち運ぶのに適しています。

高屈曲ケーブル

曲げたり折り曲げたりすることができるため、複雑な環境での使用に向いています。

屋外ケーブル

外部に耐水加工が施されており、屋外での使用が可能です。

大手メーカーから選ぶ

多くのメーカーがLANケーブルを販売しており、その価格帯も幅広いです。

ノーブランドの安価な製品では1000円以下のものもありますが、価格だけで選ぶとLANケーブルの性能が犠牲になり、ノイズの影響を受けやすく、長期間の使用が難しいこともあります。

少し高価でも、信頼性の高い大手メーカーのLANケーブルを選ぶことをおすすめします。

サンワサプライ

岡山市に本社を置くPC周辺機器メーカーで、スタンダード、薄型、極細タイプなど様々な形状を取り揃えています。屋外用、抗菌用、さらには自作LANケーブルまで多彩な製品ラインナップがあります。自分にぴったりの製品を探したい方におすすめです。

エレコム

大阪に本社を持つPC周辺機器メーカーで、国内でのシェアをトップクラスに誇ります。高性能かつ高品質な製品を提供しており、特に配線しやすい「やわらかケーブル」が人気です。安心かつ信頼性の高い製品を求める方にぴったりです。

バッファロー

名古屋に本社を置くPC周辺機器メーカーで、高い耐久性が特徴です。ツメ部分に柔らかく折れにくい新素材を使用しており、2000回以上の曲げ伸ばしテストに合格した製品を提供しています。長期にわたりLANケーブルを利用したい方におすすめです。

ミヨシ

規模は小さいですが、東京・浅草にある少しマニアックなケーブルメーカーで、PC周辺のアクセサリー開発や製造も行っています。シチュエーションに応じたさまざまな製品を販売しており、個性的な選択肢を提供しています。

まとめ

深堀りしていくと、実際には多様なLANケーブルが存在し、選ぶのが難しく感じることもあるでしょう。しかし、初心者が最初に考慮すべき点は、価格だけではないことを理解していただけたのではないでしょうか。

信頼できるブランドから選び、通信速度(カテゴリ)を基準にし、さらに使用目的や設置場所に応じたタイプを選択した上で、最後に価格を考慮することが重要です。

自身の環境に最適で、快適かつ安全に使用できるLANケーブルを選んで、インターネットライフを存分に楽しんでください。

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