生ハムの原木は買ってはいけない!その理由とは?

スペインのバルやイタリアンレストランで楽しめる生ハムは、まさに絶品です。

単体で味わえば、塩気がしっかりとしていて、ついついお酒が進む素晴らしいおつまみになります。また、サラダやパスタ、ピザに加えることで、食事全体の満足度を高める一品にもなります。

とはいえ、生ハムをバルやレストランでオーダーすると、意外にも量の割に価格が高く感じることがあります。

生ハムを原木から切り分けてもらいながら、「たっぷり生ハムを楽しみたい」「原木は見た目も素敵だし、家に置きたい」と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。

しかし、実際に調査してみると、原木を購入した人の中には後悔している方もいることをご存じでしょうか。

今回は、生ハムの原木をどのように購入するか、また購入すべきでない理由を詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

生ハムの原木はどこで購入できるのか?相場はどのくらい?

そもそも、生ハムの原木を一般家庭で購入することは可能なのでしょうか。

スーパーでは切り分けられたパック詰めの生ハムは手に入りますが、肉屋では原木を見かけることはほとんどありません。

生ハムの原木を購入する方法

生ハムの原木を入手する方法には、主に以下の2つが考えられます。

  • インターネットで購入する
  • 知り合いの肉屋や飲食店から購入する
インターネットで購入する

最も手軽な方法は、インターネットを利用して購入することです。

オトナマルシェのような専門サイトはもちろん、Amazonや楽天などの大手オンラインショップでも購入することが可能です。

そのため、自分の欲しいサイズや予算に合ったものを、簡単に探して手に入れることができます。

知り合いの肉屋や飲食店から購入する

もし知人の肉屋や飲食店があるなら、そこから直接購入するという方法もあります。

肉屋や飲食店には独自の仕入れルートがあるため、特別な商品を手に入れるチャンスがあるかもしれません。

インターネットでの購入よりはコストがかかることもありますが、相談しながら自分に合った商品を見つけやすいという利点があります。

生ハムの原木の相場について

家庭でも容易に手に入れることができる生ハムの原木ですが、一体どれくらいの価格が相場なのでしょうか。

インターネットで調べると、安価なものは16,000円前後から、高価なものでは150,000円を超えることがわかります。価格にはかなりの幅があります。

この価格差は、使用されている豚の種類や原木のサイズ、さらには熟成期間などによって決まっています。

生ハムの原木を購入してはいけない理由とは?

簡単に手に入る生ハムの原木ですが、なぜ購入すべきではないのでしょうか。

その理由は主に3つあります。

手間がかかる

生ハムの原木は、届いた瞬間から食べられるわけではありません。

冷凍の原木が届いた場合、常温に戻すために2~3日放置する必要があり、さらに酸化を防ぐためにオリーブオイルを塗る作業も必要です。

また、生ハムを切り分ける作業は自分自身で行うことになります。

初めは自分でカットすることが楽しいと感じるかもしれませんが、時間が経つにつれて面倒に感じることもあるでしょう。

当然ながら、表面は食べられないので、表面の部分を切り落とす必要があります。

食べきれない、または食べ過ぎると塩分過剰摂取のリスク

原木は、購入後1年以上持つことがある一方で、時間が経つとともに乾燥が進み、硬くなってしまいます。

そのため、「美味しく食べるためには、3ヶ月程度が理想」と言えるでしょう。

ちなみに、原木の食べられる部分は全体の半分程度とされており、6kgの原木を購入した場合、実際に食べられるのは約3kgになります。

もし一人で、週に2回、1日あたり100gを食べると仮定すると、食べきるまでに約4ヶ月かかる計算になります。

文部科学省の「日本食品標準成分表」によると、生ハム100gあたりの食塩相当量は5.6gです。

1日の塩分摂取量の基準は、男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされていますので、100gを食べるだけで1日の推奨値を超え、200g食べると塩分過剰摂取に繋がる可能性があります。

保管が難しい

購入するサイズによっても異なりますが、保管が非常に難しいという問題があります。

まず、サイズが大きくて場所を取ります。さらに生ハム特有の臭いが発生します

一人暮らしの場合は問題ないかもしれませんが、家族がいる場合、「どこに置けばいいの?」といった声が上がったり、臭いを嫌がられることもあるでしょう。

一日で食べきれるわけではないため、数ヶ月にわたって保管することも考慮しなければなりません。

冷蔵庫での保管は必須ではありませんが、風通しの悪い場所に保管するとカビが発生するリスクがあります

生ハムの原木 届いてからカットまでの流れと保管のポイント

生ハムの原木を購入してはいけない理由をお伝えしましたが、それでもどうしても買いたいという方もいるでしょう。

そのため、原木が届いてからカットするまでの流れや、保管のポイントを詳しくご紹介します。

届いてからカットまでの流れ

前述の理由から、届いた瞬間にすぐ食べられるわけではありません。

実際に、届いてからカットまでの流れについて説明します。

1.解凍

まず、梱包されているビニールを破く前に2日ほど室内に置いて、原木全体を常温に戻します

これは、結露によるカビの発生を防ぐための重要なプロセスです。

2.全体にオリーブオイルを塗る

常温に戻した後、全体にオリーブオイルを塗ります

この作業により、酸化を防ぐことができるのです。

保管のポイント

原木の理想的な保管環境は、約20℃前後の暗所となります。

40℃を超える夏季には冷蔵庫に入れることも選択肢として考えられますが、温度変化によって傷む可能性があるため、基本的には常温保存が推奨されます。

原木自体の保管ポイント
  • 直射日光やエアコンの風が当たる場所は避ける。
  • 冷蔵庫の出し入れなど、温度変化が大きくなる行為は避ける。
切り口の保管ポイント
  • 切り口はカット時に出た余分な脂で覆うか、オリーブオイルを染み込ませたキッチンペーパーなどでカバーする。
白カビが発生した場合の対処法
  • 熟成過程で白カビが発生することはありますが、品質には影響しません。
  • 気になる場合はアルコールを使わず、濡れたタオルやオリーブオイルを染み込ませたキッチンペーパーで優しく擦る。※アルコールを使用するとカビ菌は死滅しますが、同時に生ハムにとって重要な酵母菌も殺してしまい、保護の役割を果たしている表面の脂も失われてしまいます。

まとめ:原木を購入する前に、購入後のことをしっかり考えよう!

今回は、生ハムの原木の購入方法や買うべきでない理由について詳しくまとめました。

インターネットで簡単に購入できる生ハムの原木ですが、食べるまでの手間や保管、そして食べきれないリスクを考慮すると、購入はお勧めできません。

もしどうしても購入したい場合は、保管方法なども考慮し、自分に適した量を選ぶようにしましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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