音楽を楽しむ手段の中でも、CDは依然として重要な役割を果たしています。
近年では、携帯電話の普及が進み、Spotifyをはじめとした様々な音楽配信サービスが新たに登場するようになりました。
その影響もあって、CDの需要はかつてに比べて確実に減少していると考えられますが、CDを主な手段として音楽を楽しんでいる方々も多く存在しています。
そこで今回は、CDに焦点を当てて、CDを購入すべきでない理由について詳しくお話ししたいと思います。
CD生産数
こちらのデータは過去10年間のオーディオレコードやCDの生産実績を示しています。
合計数量の欄を見てみると、CDの生産数は明らかに減少傾向にあることがわかります。
具体的には、2012年と2022年を比較すると、約半分にまで減少していることが確認できます。
この減少の理由は、先に述べたとおり、Spotifyなどの無料音楽配信サービスが普及したことにより、わざわざお金を支払ってCDを購入する必要性を感じなくなったためであると考えられます。
とはいえ、減少しているとはいえ年間で1億枚ものCDが生産されているという現実もあります。このように大量生産されたCDは、最終的にどのような運命を辿るのでしょうか。
CDの大量購入→大量廃棄
皆さんは、自分が購入したCDをどのように扱っていますか。
自分の手元に永遠に残しておきたいと考える方が多い一方で、不要になったCDをメルカリなどのプラットフォームで販売したり、友人に無償で譲渡したりする方もいらっしゃいます。
しかし、最終的に待ち受ける運命は廃棄という結果が多いのです。
このようにCDが大量に廃棄されるのは、CDが大量に購入されているという現実があるからだと考えられます。
まずは、CDが大量に購入される原因についていくつか見ていきましょう。
CDの種類が多い
アイドルグループのCDを購入したことがある方にはおそらくご理解いただけると思いますが、新曲がリリースされると、限定盤や初回通常盤A.B.Cなど、さまざまなタイプのCDが販売されることが一般的です。
収録曲や特典、CDのジャケット写真などが異なるため、購入するものを一つに絞ることが難しくなり、結果として一枚ではなく複数枚購入してしまうことが多いのです。
音楽配信サービスに曲がない
特にジャニーズのアーティストに関して言えることですが、多少の例外はあるものの、新しい曲をリリースする際にCDのみで音源を提供するケースがあります。
つまり、ネット上に音源が存在しないため、曲を聴くためにはCDを入手する以外に方法がないのです。そのため、CDを購入するのはやむを得ない状況とも言えるでしょう。
推しに会いたい
坂道グループや韓国のアイドルグループなどでは、CDの特典として握手会、ハイタッチ会、ミーグリなどのイベント参加券が付いています。ファンはその券を何十枚、何百枚と集めることで当選の確率を高めようとするため、推しに会いたいという気持ちからCDを大量に購入することになります。
曲を聴きたいという動機よりも、推しと時間を共有するためにCDを購入していると言えるのではないでしょうか。この結果、CDの大量廃棄に繋がってしまうのです。
推しに貢献したい
日本国内に限らず、世界中で特定の週に売れたCDやアルバムをランキング形式で発表することが一般的に行われていますが、特に韓国のアイドルグループではこの傾向が顕著です。
ファンの中には、支持しているアイドルやグループがランキングで1位になるためにCDを大量に購入して貢献しようと考える人が多くいます。
そのアイドルが喜ぶ姿を見たい、幸せにしてあげたいという気持ちは理解できますが、環境への影響を全く考慮せずに自分の欲望を優先するのは良いことではないのではないでしょうか。
CD廃棄による環境問題
まず、CDはプラスチックを主な素材として作られています。
プラスチックを処理する際に燃やすと温室効果ガスが発生し、これが地球温暖化の一因となることは、多くの人が知っていることかと思います。
現在、私たちはSDGsという目標を掲げ、自然環境の悪化を少しでも遅らせるために努力しています。地球温暖化を防ぐためには、個々の行動が求められています。
そのような中で、プラスチック製のCDを大量に購入することは、廃棄されたCDを燃やすことによって温室効果ガスが大量に排出され、地球温暖化を加速させる要因となります。
CDだけが環境に悪影響を及ぼすわけではありませんが、地球温暖化を防ぐためには、目に見えないことでも環境に配慮した行動が求められています。
実際に、YGやHYBEなどではCDを製造する際の素材を環境に配慮したものに変更する取り組みを行っている企業もあります。このような取り組みが広がることで、地球温暖化の進行を抑制できるのではないかと考えます。
また、最近ではCDの代わりにデジタルシングルとして配信するアーティストも増えてきています。CDの場合、どうしても温室効果ガスを排出してしまいますが、デジタルシングルとしてリリースすれば、そのような問題は発生しません。
CDの魅力が失われてしまうという意見もあるかもしれませんが、地球の環境問題に真剣に取り組むために、新たな音楽の形を模索していくべきだと私は考えます。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は、環境に配慮されていない素材で作られたCDを購入すべきでない理由についてお話ししました。
この記事を通じて、環境問題に対する皆さんの関心が一層深まることを願っています。
お読みいただき、心より感謝申し上げます!
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