寒さが本格的になってきましたが、この時期になると特に人気が高まるユニクロのヒートテック。
皆さんの中にも、少なくとも一枚は所有している方が多いのではないでしょうか？
しかし、あの暖かさで知られるヒートテックにも、実は注意すべき点が潜んでいます。
なぜユニクロのヒートテックを選ぶべきでないのか、またどのような人々がその購入を避けるべきなのかについて、今回は詳しく掘り下げてお話しします。
そもそもなぜヒートテックは暖かいの？ 化学繊維って
ヒートテックとは、特定の素材名を指し、繊維業界の大手である東レとユニクロの共同開発によって誕生した特別な素材です。
このヒートテックはレーヨンとマイクロアクリルという化学繊維から成り立っており、特にレーヨンの特性が際立っています。体から発生する湿気や水分を吸収し、それを熱エネルギーに変換することで、持続的な暖かさを実現しています。
ヒートテックのデメリットは？
確かに、ヒートテックは非常に暖かいです。
しかし、上述したように、水分を吸収し、熱エネルギーに変換する特性があるため、湿気を吸収しやすく、またその湿気が逃げにくい（つまり、乾燥するまでに時間がかかる）素材なのです。
ヒートテックを洗濯した際に、「あれ、意外と重いな」と感じたことはありませんか？
レーヨンは水分を吸収しやすいという特性を持っていますが、吸収可能な水分の量が限界に達すると、その水分を生地に蓄え込んでしまう性質があります。
そして、身近な水分といえば、そう、ズバリ汗です。
ヒートテックを着用し、温かいデパートやレストランにいる時に、暑くなって汗をかいてしまった経験は誰にでもあることでしょう。
ヒートテックには水分を含むと生地が乾燥しにくいというデメリットがあり、さらに水分を過剰に含んだヒートテックは生地が乾燥するまで機能しなくなるため、汗をかいても暖かくならず、結果として急に体が冷えてしまうという危険な状況になり得ます。
肌の乾燥までまき起こす？
ヒートテックの特性として、水分を吸収しやすいことはお話ししましたが、その特性が肌表面の水分までも奪ってしまうことがあるのです。
特に日本の冬は非常に乾燥しやすいですが、ヒートテックを着用する際には十分な保湿をしないと、肌がカサカサになってしまう危険性があります。
さらに、ヒートテック自体が水分を吸収し、乾燥しにくい性質を持っているため、濡れた生地が長時間肌に付着していることは、肌にとって良い影響を与えないのは明らかです。
アトピーを抱える方や肌が敏感な方は、湿疹や乾燥が悪化する懸念があるため、医師からヒートテックを着用しないように指示されることが多いです。
アレルギー体質の方も、ヒートテックは避けた方が無難です。
本当にヒートテックを着てはいけない人。
ここまでお話ししていると、ヒートテックが危険な衣類のように思えるかもしれませんが、決してそうではありません。
着用する環境を選ぶことで、むしろ快適に暖かく過ごすことができる優れた商品です。
汗をかかない寒い場所にいる場合には、特に適した衣類です。
では、誰がヒートテックを避けるべきなのかというと、汗をかく仕事をしている方々と、自分の不快感を表現できない赤ちゃんです。
大人であれば、ヒートテックを着て汗をかいてしまった場合、温度調整が可能です。
暑くなったり汗をかいた際には、着替えを用意することで対処できます。しかし、赤ちゃんはその不快感を伝えることができません。
昔は暖房のない家が多く、冬も非常に寒かったため、厚着をさせることが一般的でした。
しかし現代では多くの家庭に暖房が整っており、家の中ではTシャツ一枚で過ごせるほどの暖かさを享受しているところも多いでしょう。
そんな中、寒いと思って良かれと思って着せすぎてしまうと、赤ちゃんが予想以上に暑く感じてしまうことがあります。
また、健康な乳児が突然死亡してしまう乳幼児突然死症候群（SIDS）の原因の一つとして、厚着が挙げられています。
同様の理由から、多くの保育園や幼稚園ではヒートテックの着用を禁止しています。
子供たちが汗をかいた際に自らその調整ができないため、必要以上に熱くなり汗をかいてしまうと、その後急に冷えてしまう可能性があるヒートテックは、子供にとっては不適切な衣類と言えるでしょう。
何を着ると一番良いのか？自然素材のコットンって？
ここまでくると、これからの厳しい寒さが続く冬に、いったい何を着れば良いのかと迷ってしまいますよね。
安心して着られる衣類は、ずばりコットン素材です。
コットンは化学繊維ではなく、自然な繊維から作られています。
レーヨンが水分を吸収するのに対し、コットンも同様に水分を吸収します。
しかし、レーヨンとは異なり、コットンは水分を素早く乾燥させる性質を持っているため、汗をかいてもすぐにさらっとした状態を保つことができます。
また、静電気が発生しにくいため、真冬の乾燥が気になる時期にも非常に適した素材と言えるでしょう。
コットン製のヒートテックが存在する！？
肌に優しいのは自然素材のコットンだということが明らかになりました。
では、コットン素材のヒートテックは存在しないのか、調査してみました。
すると、複数のブランドがコットン製の暖かいインナーを販売していることがわかりました。
無印良品をはじめとする多くのブランドから、コットン素材の暖かいインナーが販売されています。
さらに調べた結果、なんとユニクロもコットン素材のヒートテックの販売を開始したことがわかりました。
『生まれ変わった極暖。肌面100%コットン使用で優しい肌ざわり。
通常のヒートテックの約1.5倍暖かい。』というキャッチコピーで展開されています。
ヒートテックのように暖かく、かつコットン製で肌にも優しいのであれば、申し分ありませんよね！
誰が、どのような状況で、いつヒートテックを着るのかを再確認し、安全で快適に暖かい冬を楽しんでください。
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