アメリカの映画においては、ピックアップトラックが頻繁に登場するのを目にします。日本においても、トヨタのハイラックスが14年ぶりに再発売されるなど、ピックアップトラックの人気は衰えることなく続いています。
私自身も過去にピックアップトラックを購入した経験がありますが、最終的には手放すこととなってしまいました。憧れだけでピックアップトラックを購入することは、いくつかの注意点があることを意味します。実際に、現在も中古市場には多くのピックアップトラックが出回っており、これは使わなくなる人が多いことを示しています。
もし今、ピックアップトラックの購入を検討している方がいれば、もう一度その決断を考え直すことが重要です。ぜひ、この記事を参考にして、購入についてじっくりと考えてみてください。
値段が高い
まず最初に注意すべき点は、ピックアップトラックは生産台数が少ないため、その値段が非常に高くなる傾向があるということです。中古車市場でも、意外と高い価格で取引されることが多いのです。
日本ではピックアップトラックの需要が少ないため、新車で購入した場合、いざ売却しようとすると非常に難しい状況に直面することがあります。また、これらのトラックは海外に輸出されることも多く、安価で買い取られ、海外に流れてしまうこともありますので、これについても注意が必要です。
一方で、ピックアップトラックはその頑丈さが魅力であり、長期間にわたって使用することが可能です。一般的には、30万キロ程度の走行が可能と言われています。購入を検討する際は、長く使うことを前提に考えることが大切です。
日本は雨が多いから
家庭用としての使用を考えているのであれば、ピックアップトラックは非常に不便である可能性が高いです。その理由は、日本の気候が雨が多いことにあります。
私自身も、買い物をした際に荷台に商品を積んでいたところ、突然の雨に見舞われて困った経験があります。特に日用品を荷台に載せている場合、直接雨がかかってしまうのが大きな問題です。荷台用のハードカバーも販売されていますが、高さのある荷物を積むことができないため、非常に不便に感じました。
通常、ピックアップトラックは温暖な地域での使用が一般的であり、雨の多い日本での日常利用には向いていないと言えます。もしピックアップトラックの購入を検討しているのであれば、主に仕事での使用をメインにすることをお勧めします。また、サーフィンなどの趣味を持つ人には、車内が濡れずに済むため便利かもしれません。
燃費が悪い
ピックアップトラックは燃費が非常に悪いため、維持するのが大変になる場合があります。一般的には、燃費は9km/L程度が目安と考えましょう。しかし、この数値を超える燃費を期待するのは難しいでしょう。
さらに、現在のガソリン価格が高騰していることを考慮に入れると、購入を検討する際にはその点も考慮することが重要です。燃費を気にするのであれば、私はディーゼルモデルのピックアップトラックをお勧めします。なぜなら、ディーゼルエンジンは燃費が良く、トルクも十分にあるため、重い荷物を載せても問題なく走行できるからです。中古車市場にはガソリンモデルも多く存在するため、購入を検討する前にしっかりと確認しておくことが大切です。
普段使いは難しい
ピックアップトラックは車体が非常に大きく、運転や駐車が思った以上に難しいと感じることが多いです。さらに、荷台があるためバックでの駐車は手間がかかる作業になる場合があります。
また、荷台は錆びやすいので、他の車両と比べても管理が難しいという特徴があります。例えば、スーパーで購入した食品を荷台に直接載せることはできませんよね。そのため、後部座席に乗せるしか方法がないのですが、ピックアップトラックは通常5人乗りです。家族で買い物に出かける際には、必然的に誰かが後部座席で荷物を抱える羽目になり、ファミリー向けとは言い難いでしょう。
家族旅行などの遠出にも不向きですので、普段使いにはあまり適さないかもしれません。
車検が多い?
普通の乗用車であれば、一般的に車検は3年に1回で済みますが、ピックアップトラックは1ナンバーのため、毎年車検を受けなければなりません。もちろん、車検代は普通車の半分程度で済むものの、面倒に感じる人もいるかもしれません。
ピックアップトラックを購入した場合は、正規代理店や四駆を主に扱っている専門の車屋に車検を依頼するのが良いでしょう。また、同じ業者に継続してお願いすることをお勧めします。この車両は専門性が高いため、取り扱いのない業者に出すと余分な手間賃を取られる可能性があるため、注意が必要です。しかし、頑丈な作りのため、部品が壊れることは少なく、部品交換にかかる費用はほとんど発生しないでしょう。
後部座席が狭い
最後に、私が実際にピックアップトラックを使用して感じたデメリットは、後部座席の狭さです。後部座席が非常に狭いため、家族での遠出には向いていませんでした。また、後部座席が倒せないため、長距離運転には適していないと感じました。
この車は基本的に、仕事で最低限の人数が乗れるように設計されているため、ユーティリティの面ではあまり期待しない方が良いでしょう。家族でアウトドアに出かける際に共通の趣味があれば便利かもしれませんが、日常生活では多くの不便が生じると私は実感しました。時間に余裕があったり、田舎に住んでいる場合には便利かもしれませんが、都会での利用には難しさが伴うと考えます。
まとめ
ピックアップトラックは独特な特性を持つ車であるため、単なる憧れだけで購入を決めるのは避けた方が良いでしょう。日常生活での利用においてはデメリットが多く見られますが、今でも林業や狩猟などのプロフェッショナルには根強い人気があります。
さらに、近年では田舎暮らしをする人が増えており、日常的にそのような作業を行う人も増加しています。これらの点を考慮し、自分自身のライフスタイルに合った形でメリットとデメリットをしっかりと比較しながら、慎重に購入を検討することをお勧めいたします。
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