2階リビングの住宅を買ってはいけない!後悔するパターンとは?

2階リビングとは、一戸建ての住宅やアパート、マンションのメゾネットタイプにおいて、リビングルームが2階に配置されている住居のことを指します。筆者自身も、3年前に購入した2階リビングの戸建てに住んでいます。実際の体験を踏まえて、2階リビングの利点と欠点について考察してみました。

これから2階リビングを検討されている方々には、ぜひこの記事が参考になることを願っています。

2階リビングにすることになった理由

私たちの家では、一戸建てを購入する際に、「建築条件なし」の土地を選び、地元の工務店に家の設計と施工を依頼しました。希望していた地域で土地を希望価格で手に入れられたのは非常に幸運なことでしたが、気になる点もありました。それは、土地の南側に隣接する敷地に古い塀が約2メートルの高さでそびえていることでした。

工務店の設計士によると、完全に日差しを遮るわけではないものの、1階のリビングでは十分な日光が入らない可能性があるとのことでした。昼間に暖かな日差しが差し込むリビングに憧れていた私にとって、2階リビング以外の選択肢は考えられなかったのが正直なところです。

さらに、もし我が家が1階リビングであった場合、窓から見える景色は「隣の古い塀」だけになってしまいます。そこで、せっかくならば眺めの良い2階リビングにしようと決心しました。

2階リビングの間取りとは?土地30~35坪での実例も紹介

限られた土地の広さで、動線を考慮しつつ空間を有効に活用するには、隣接させた方が良い間取りの選択肢がある程度決まると考えています。例えば、「リビング・ダイニングは2階で、キッチンは1階」という配置では、食事の準備のたびに階段を行き来することになり、非常に煩わしいですよね。

我が家は子どもが小さく、共働きの夫婦ですので、家事の動線も重視した間取りを設計しました。ここでは、私の自宅の間取りを簡単にご紹介します。参考までに、土地の広さは30~35坪(建ぺい率60%、容積率200%)のケースです。

<1階にあるもの>

  • 玄関(横には土間兼シューズインクローゼットあり)
  • 主寝室(約6畳)
  • 子供部屋(約9畳、姉妹のため将来的に分割可能性あり)
  • トイレ

<2階にあるもの>

  • リビング
  • キッチン、ダイニング
  • キッズスペース
  • バルコニー(リビング・キッチン・ダイニング、キッズスペースに囲まれた位置)
  • 風呂、脱衣・洗面所
  • ウォークインクロゼット(脱衣・洗面所に隣接)
  • 2.5階の屋根裏(物置スペース)

このような間取りになっています。

実際に住んでみて、計算通りだったのはやはり日当たりが良く、また眺望も1階と比べて良いという点です。ただし、実際に1階の南側に位置する子供部屋が暗いかというと、晴れた日には穏やかな日差しが入ってくるため、想像していたほど暗くはありませんでした。仮にリビングであったとしても、気にするほどの暗さではありませんでした。

また、2階リビングは眺望が良い反面、外の道路からも家の中が見えやすくなっています。リビングが1階にあった場合でも、庭に小石を敷いたり、ウッドデッキや植物を置くなどの工夫をすれば、良い眺めにできたかもしれないと、後になって考えました。

2階リビングで後悔すること

現在の家に住んで3年が経ちましたが、筆者がすでに後悔していること、また将来後悔するであろうことをお伝えしたいと思います。

2階リビングで既に後悔していること

買い物袋の搬入が大変

階段の上り下りが「良い運動になる」と自分に言い聞かせながら2階リビングの設計を進めましたが、実際にはそれほど楽ではありませんでした。

私たちの場合、買い物は2~3回/週程度で、1回の買い物で1~1.5個の買い物かごを運ぶことが多いです。油や飲料、お米などを含むと、かなりの重さになります。

手がちぎれそうになるほどの荷物を1階の玄関から2階のリビングやキッチンまで運ぶのは非常に体力を消耗します。さらに、自分だけならまだしも、小さな子どもを抱っこした状態では、なおさら大変です。

慣れてきたこともあり、今はそれほど苦には感じていませんが、ふとした瞬間に「これがマンションや1階リビングだったら、どれほど楽だったのだろうか」と考えてしまうことがあります。

小さい子供の動きを見るのが大変

一般的に、赤ちゃんや小学校に上がる前の小さな子どもは、リビングで親や大人と一緒に過ごすことが多いと思います。

我が家では2階リビングで、階段を上がり切ったところがリビングの床の一部になっています。つまり、リビングと階段を遮るドアや仕切りが存在しないため、少し目を離した瞬間にハイハイをする赤ちゃんがそのまま階段へ転落するという危険な状況が生まれかねません。本当に危険です。

そこで、楽天でこちらの仕切りを見つけて対策をしました。(2種類、穴あけ不要)

ベビーゲート 木製 つっぱり型

日本育児 おくだけとおせんぼ スマートワイドWoody (置き型タイプ)

対策グッズは色々とありますが、階段の幅やサイズ、造り(穴あけが可能かどうか)、置き型タイプが設置できるスペースがあるかなどを考慮して選ぶ必要があります。

2階リビングで将来、後悔しそうなこと

思春期以降、子供がリビングに寄り付かなくなる?

広い土地を持っている場合を除き、リビングと子供部屋を隣接させることは難しいのが現実です。物理的には可能ですが、ダイニングやキッチンなどの水回りをリビングの近くに配置することが優先される場合が多いのではないでしょうか。

前述の通り、私の自宅では子供部屋が1階にあり、玄関から「ただいま」と入ってそのまま子供部屋に引きこもることができてしまいます。思春期以降、わざわざ2階へ上がって家族のいるリビングに来てくれるかどうか、正直心配です。

すでに家を建ててしまった私の自宅では後悔しても遅いので、家族全員が居心地よく過ごせるリビングにしようと心がけています。実際に家族が気に入って使っているプレイマット付きのソファはこちらです。

フロアマット付きソファー(Lサイズ:250cm×174cm)

子供部屋に入るにはリビングを通過する必要がある位置にすることで、思春期以降に口数が減っても、「おかえり」や「いってらっしゃい」といった挨拶を交わすことができるかもしれません。

老後の心配

買い物の搬入が大変だということをお伝えしましたが、年齢を重ねることでさらにその困難さは増すことが予想されます。子供が独立した後は、夫婦だけや一人分の食材を買うことになるため、買い物の頻度や量は減るかもしれませんが。

いずれ自分だけでは動けなくなる時期が来れば、リフォームやマンション、高齢者施設への移住を検討することになるでしょう。リフォームを考えても、費用的には1階・2階を総入れ替えすることは現実的ではないため、簡単に取り付けられる昇降機などで対応する予定です。それでも、動けなくなる前に早めにリフォームや移住を行うことは絶対に必要です。

2階リビングは売れない?

いざ手放すことになった際、2階リビングの家は果たして売れるのでしょうか。もちろん、土地の立地や広さ、家全体の間取り設計、売価が影響してくるため、一概には言えないのが実情です。

SNS上での2階リビングに関する評判を見てみると、以下のような意見が寄せられています。

  • 冷蔵庫などの大型家電や家具の搬入が大変だった(ユニックなどを使ってベランダから運び入れた)
  • ゴミ出しの際、階段を下りて運ぶ手間がかかる
  • 宅配便が来るたびにわざわざ降りて受け取るのが面倒
  • 1階より日当たりが良く、明るい室内になる
  • 窓からの景色が素晴らしい
  • 1階は壁が多く、2階は壁が少ないことで耐震的なメリットがある

2階リビングはまだ全体の割合が少なく、不便さが指摘される傾向にあるため、一般的な1階リビングと比較して売れにくい可能性は否めません。

しかし、2階リビングならではの良い点もあり、他の物件とのバランス次第では十分に売れる物件となる可能性もあるでしょう。

2階リビングを購入しても良いケース

「ハウジングセンターで見た2階リビングがとても素敵だった」
「知り合いの家が2階リビングで快適そうだった」
「リビングはできるだけ明るい方が良さそう」
など、漠然とした理由で2階リビングを選ぶことは、後悔につながる可能性が高いです。

ただし、1階ではどうしても日光が入らず暗くなってしまう場合や、敷地が人通りの多い道路に囲まれていて外からの視線が入りやすい場合などでは、2階リビングの方が明らかに優れている選択肢になることもあるでしょう。

そのような状況では、考え方をポジティブに変え、不便な点はあなたやご家族独自の工夫で素敵な2階リビングにしてみてください。この情報が、あなたの住宅選びにおいて少しでも役立てば幸いです。

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