不動産投資用のマンションを買ってはいけない!?

貯蓄から投資へのシフトが叫ばれる現代において、私たちの周りにはさまざまな金融商品と呼ばれるものがあふれています。かつては預貯金にしか目を向けていなかった人々も、今では何か新しいことを始めようと考える方が増えているのではないでしょうか。少子高齢化が進行し、年金の減額が懸念される中で、資産運用を始めることは非常に意義のある行動だと考えています。

しかしながら、選ぶ商品を間違えると、資産を増やすどころか逆に失ってしまうリスクがあることも忘れてはいけません。そこで、今回の記事では特に注意が必要な「不動産投資」について詳しくご紹介いたします。

ぜひ、この記事を最後までご覧いただき、今後の資産運用を考える上での参考にしていただければと思います。

不動産投資とは

まず最初に、不動産投資がどのような仕組みで成り立っているのかを解説していきたいと思います。

不動産投資とは、「不動産を購入し、運用・管理を行うことで、家賃収入や売却益を得る」という仕組みを持つ投資です。最近では、老後の年金対策として注目を集めている資産運用の方法の一つとなっています。

一般的に、不動産は株式や投資信託と比較して資産価値の変動が少ないとされ、ミドルリスク・ミドルリターンの投資として位置づけられています。

不動産投資によって得られる利益は大きく二つに分けることができます。

一つ目は、購入した不動産を他者に貸し出すことで得られる家賃収入(これをインカムゲインと呼びます)です。

二つ目は、不動産の購入価格を上回る金額で売却することによって得られる売却益(これをキャピタルゲインと呼びます)です。

不動産投資のメリット

不動産投資の基本的な仕組みについてお話ししたところで、次に不動産投資のメリットについて詳しく見ていきましょう。

1、安定した収入が得られる

最大のメリットの一つは、安定した収入を得ることができる点です。購入した不動産を他者に貸し出すことができれば、毎月安定した家賃収入が得られます。

2、資産になる

不動産を購入する際には通常、銀行からの融資を受けてローンを組むことになりますが、ローンを完済すれば、その土地や建物はあなたの資産として残ります。

3、節税できる

不動産の購入や維持にかかる費用が、得られる家賃収入を上回る場合には、所得との損益通算が可能です。これにより、所得税や住民税を軽減することができるのです。

4、生命保険の代わりになる

銀行から融資を受ける際には、団体信用生命保険への加入が求められます。この保険に入ることで、契約者がローン返済中に亡くなった場合、残りのローンは保険金によって弁済されます。不動産自体は残りますので、家族に資産を引き継ぐことができるのです。

不動産投資のデメリット

ここまで不動産投資のメリットについて触れてきましたが、次にデメリットについても理解しておくことが重要です。

1、流動性が低い

デメリットの一つは、売却したいと思った時にすぐに売却できるとは限らないという点です。不動産の売却には不動産会社との各種契約が必要で、大きな買い物であるため、買い手を見つけるのに時間がかかる場合があります。結果的に現金化には相応の時間が必要となることが予想されます。

2、維持費がかかる

不動産は時間の経過とともに老朽化が進むため、修繕やリフォームのための費用が定期的に発生します。さらに、築年数が経過した物件は家賃の見直しが必要になることもあります。また、所有することによる固定資産税の支払いも毎年発生します。

3、空室リスク

借り手がいれば家賃収入が得られますが、入居者が見つからない場合は、収入がゼロの状態でローンの支払いだけが続くことになります。そのため、安定した入居者の需要を見極めることが重要です。

4、災害リスク

不動産の資産価値が災害によって減少するリスクも常に意識しておく必要があります。地震や火災などの自然災害は予測が難しいため、地震保険や火災保険への加入は必須です。

不動産投資は本当に儲からないのか?

ここまでで、不動産投資のメリットとデメリットについて詳しく解説しました。それでは、不動産投資は本当に儲からないのでしょうか?

その答えは「否」です。実際に不動産投資を上手く活用し、不労所得を得ている人々が存在することも事実です。

ただし、この記事で伝えたいのは、「資産運用の初心者が軽い気持ちで始めるべきではない」ということです。不動産投資はメリットもあればデメリットも多岐にわたります。地価や環境、また売買の仕組みに関する経営的な知識が必要であるため、安易に手を出すことは避けるべきです。

まとめ:投資のリスクを理解しよう

今回の記事では不動産投資に関する詳細な情報をお伝えしました。決して不動産投資を否定するわけではありませんが、十分な知識を持たないままで行うと、すぐに大きな損失を被る可能性がある資産運用であることは認識しておく必要があります。

不動産投資に限らず、株式や投資信託など、リスクを伴う商品を購入する際には、まずはしっかりとした知識を身に付けることが何よりも重要です。それが、結果的には自分自身の資産を守ることにつながるはずです。

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