健康維持のために摂取するのが推奨されるお酢ですが、実際にはさまざまな種類が存在し、料理用や飲用用など多岐にわたって販売されています。
特に、砂糖やだしなどの調味料があらかじめ加えられている調味酢は、手軽に料理に使えることから、テレビのCMや時短レシピとしても広く取り上げられ、非常に人気があります。
しかし、こうした調味酢は本当に健康に良いものなのでしょうか?
ここでは、特に有名なミツカンの「カンタン酢」の潜在的な危険性について考察し、安全なお酢の選び方についてもお伝えしたいと思います。
カンタン酢には添加物が含まれている
カンタン酢の原材料
ミツカンのカンタン酢の原材料を確認すると、以下のように記載されています。
果糖ブドウ糖液糖、醸造酢、砂糖、食塩、レモン果汁、昆布だし / 調味料、調味料(アミノ酸等)、香辛料
果糖ブドウ糖液糖が多い!
原材料は含まれている量が多い順にリストされています。
つまり、カンタン酢はその名の通り酢であるにもかかわらず、「醸造酢」よりも実際には「果糖ブドウ糖液糖」の割合が高いということです!
では、この果糖ブドウ糖液糖とは一体何なのでしょうか?
果糖ブドウ糖液糖とは?
果糖ブドウ糖液糖は、甘味料ではなく自然に存在する糖類の一種です。主にコーンシロップから生成され、果糖とブドウ糖の混合物から成り立っています。
甘味を加えるために、清涼飲料水や加工食品などに広く利用されています。
砂糖(スクロース)と比較すると、血中への吸収が非常に早いため、血糖値を急激に上昇させることがあるとされ、糖尿病のリスクを増加させる可能性があると考えられています。
さらに、過剰に摂取すると中性脂肪として体内に蓄積され、肥満のリスクも高まることが指摘されています。
カンタン酢が良くないといわれる理由
カンタン酢には、果糖ブドウ糖液糖や砂糖が豊富に含まれています。
さらに、アミノ酸調味料などの添加物も含まれています。
料理の時短には役立つといえますが、健康を考えると過剰に摂取するのは躊躇してしまう部分がありますね。
酢の健康効果とは

一般的に健康に良いとされるお酢ですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
安全な選択をすることで、酢には多くの健康効果があるとされていますので、その詳細を紹介していきます。
ダイエット効果
酢に含まれる酢酸の働きによって、脂肪の合成を抑制し、体脂肪の増加を防ぐ効果があります。
血圧を下げる効果
高血圧を下げる効果があるという報告も数多くされています。
血糖値の上昇を緩やかにする効果
酢は食後の血糖値の上昇を緩和する効果もあり、急激な血糖値の上昇が糖尿病を引き起こす可能性があるとされているため、糖尿病予防にも寄与する可能性があります。
疲労回復効果
酢に含まれるアミノ酸やクエン酸は、疲労の原因となる乳酸の代謝を助け、疲労回復をサポートします。
抗菌作用
高い酸性を持つ酢には抗菌作用も期待できます。酢飯や酢漬けなど、酢の抗菌効果を利用して保存性を高める料理が多く存在します。
胃腸の働きを助ける
酢は胃腸の働きを促進する効果も持っています。食欲が減少しがちな夏場に酸味のあるものを食べたくなるのは、実はこうした理由があったのです。
減塩効果
酢を使った味付けにより、料理の旨味が引き立ち、結果として塩分を減少させることが可能です。
自分でも作れる合わせ酢
とはいえ、料理の味付けやピクルスなどに調味酢は非常に便利です。
添加物が多く含まれているカンタン酢を購入する代わりに、家庭にある材料を使って自分で合わせ酢を作ることができれば、安心して使用することができますので、基本的な作り方を覚えておくと良いでしょう。
二杯酢
二杯酢とは、酢1:醤油1の割合で混ぜたものを指します。酢醤油という言葉は、非常に馴染みがありますね。
三杯酢
二杯酢にみりんを加えることで、酢1:醤油1:みりん1の割合で混ぜたものが三杯酢になります。これは酢の物の基本的な配合です。
この基本をもとに、みりんを砂糖で代用したり、酢の量を増やしたり、甘さを控えたりするなど、自分好みの味に調整することができます。
土佐酢
三杯酢にかつおだしを加えたものを土佐酢と呼びます。だしの旨味が加わり、和え物などに利用されることが多いです。
甘酢
甘酢は、酢に砂糖と塩を混ぜて作ります。料理の甘酢あんかけや野菜を漬けた甘酢漬けなどに使用されます。
健康のために選ぶなら黒酢
カンタン酢などの調味酢は糖質が多く含まれており、本来お酢が持つ健康効果は薄れていると考えられます。
健康を重視してお酢を選ぶのであれば、添加物のないシンプルな原材料から作られた醸造酢を選ぶことが重要です。
中でも特におすすめなのが黒酢です。
黒酢とは

黒酢とは、精製されていない穀物を原料としており、長い時間をかけて発酵と熟成を経て作られています。
そのため、他の酢と比較して栄養価が高く、健康効果も優れているとされています。
効果的な取り方
お酢を効果的に摂取するための目安として、1日の摂取量は大さじ1~2杯(15cc~30cc)が推奨されています。
料理に混ぜたり、かけたり、または水やお湯で5~10倍に薄めて飲むなど、多様な方法があります。
直接飲むことは胃腸に負担をかけるため、必ず希釈してから摂取することが望ましいです。
まとめ
その名の通りカンタン酢は手軽に調理に利用できますが、原材料を見てみると人工甘味料や添加物が豊富に含まれており、本来の酢とはかけ離れた存在であると言えます。健康を考えるのであれば、添加物のないシンプルなお酢を選択することが重要です。
コメント
ありがとうございました
カンタン酢を利用することを止めます
ピクルスが食べたいと考えましたが血圧でくすりを飲んでます
血糖値にも余り良くないことがわかりました
ありがとうございました
ナポリタンが作れるとあって楽しみに使ってみましたが、食後舌の左右と先にしびれを感じ、どんな化学調味料が添加されているのかととても気になりました。カンタン酢を使って酢鶏、ピクルスも作ろうと材料も買い込みましたが、ボトルに残った2/3程のカンタン酢は捨ててしまいました。
発信しにくいし圧力もあると思いますが、こういった正しい情報の拡散は本当に素晴らしいことだと思います。