買ってはいけない?ハンドクリームとは

日常生活の中で、手の乾燥が気になることはありませんか?

季節の変わり目による乾燥に加え、食器を洗ったり、洗濯をしたり、手を洗ったり、さらにはアルコール消毒を行うなど、私たちが何気なく行っているこれらの行動にも、実は手が乾燥する原因が含まれています。手が乾燥してしまうと、手荒れやカサつきといった皮膚トラブルを引き起こすこともあります。

そんな乾燥から手を守るためにぜひとも活用したいのがハンドクリームです。成分や香りによって使い分けができるのはもちろん、最近では見た目が可愛いものも増えており、プレゼントとしても非常に人気の高いアイテムとなっています。

さらに、最近のハンドクリームにはベタつきが気になる方でも使いやすい、さらりとした使用感のものも多く出回っており、男女問わず手軽にハンドケアができるようになりました。

しかし、そんなハンドクリームにも注意すべき点が存在します。今回は選ぶ際に気を付けるべきハンドクリームについて詳しくご紹介します。

 

ハンドクリームとは

ハンドクリームとは、皮膚を乾燥から守り、潤いを与えるためのクリームのことを指します。フェイスクリームやボディクリームと比較して、粘度が高く、油分を多く含んでいるという特性があります。多くのハンドクリームは、凝乳状のテクスチャーであり、紫外線から肌を守るための効果も期待できます。

 

ハンドクリームの正しい塗り方
  1. まず、クリームを手のひらに適量出します。目安はさくらんぼの大きさです。
  2. 浸透を促進させるために、両手を重ねて温めます。
  3. 乾燥が気になる部位を中心に、優しくクリームを馴染ませます。爪の周りなどの細かい部分も忘れずにケアしてあげましょう!

※クリームが少量すぎると、摩擦によって皮膚に負担がかかることがありますので、適量を心掛けましょう。

 

ハンドクリームは、手の乾燥やかゆみを感じたときに塗ることが一般的ですが、普段から手洗いや水作業の後にも塗る習慣をつけることで、効果的な乾燥対策につながります。

また、ハンドクリームの使用期限は製品によって異なるため、必ず裏面に記載されている表示に従って、使用期限を守ることが重要です。表示がない場合には、未開封で約3年、開封後は半年から1年ほどを目安にすると良いでしょう。ただし、劣化しやすいタイプのものもあるため、しっかりと確認することが大切です。

 

目的別!ハンドクリームの選び方

あなたはハンドクリームを選ぶ際、どのような基準で選んでいますか?

香りや見た目、使用感など、重視するポイントは人それぞれ異なるかと思いますが、ハンドケアを目的とする際には、乾燥に伴う悩みや症状に応じた成分が含まれているかどうかを購入前にしっかりと確認することが重要です。

 

湿したい!粉吹きやカサつき ➡ ヒアルロン酸、セラミド、シアバター、ワセリン

強い乾燥を感じる方には、保湿力が高い製品が特におすすめです。特に「ヒアルロン酸」には肌の水分をしっかりと保持する効果があり、非常に優れた保湿成分です。また「ワセリン」は、直接的な保湿効果はないものの、油分が水分を閉じ込めることで乾燥から肌を守ります。

 

かぎれ、ひび割れ ➡ ビタミンC、ビタミンE、グリチルリチン酸

ビタミン系の成分は血行を促進し、治癒効果も高いため、あかぎれに悩んでいる方にはビタミンを含む製品を選ぶと良いでしょう。さらに「グリチルリチン酸」には炎症を抑える効果や鎮痛効果が期待できます。※皮膚トラブルがひどい場合には、我慢せずに早めに皮膚科を受診してください。

 

ワつき、硬くなった皮膚 ➡ 尿素、グリセリン

これらの成分は、皮膚を柔らかくする効果があるため、手だけでなく肘やかかとのガサガサした部分にも使用できます。ただし、「尿素」は刺激が強い成分であるため、敏感肌の方や傷のある部分には使わないように注意が必要です。

 

愛猫家はハンドクリーム禁止?!


ハンドクリームに含まれるアロマオイルや香料、保存料などは、人間にとっては安全性が確認されていますが、解毒が得意でない猫にとっては、それらの成分をうまく分解できず、体に悪影響を及ぼす可能性があるのです。ハンドクリームのついた手や毛を猫が舐めてしまうことで、毎日少しずつ有害物質が体内に入っていると考えると、たとえ少量であったとしても心配になりますよね。

どの程度の量であれば大丈夫という基準もないため、猫に対する安全性が確立されていない以上、できるだけ「使わない」ことや「口に入れさせない」ことを徹底することで、愛猫の健康を守ることができます。ハンドクリームだけでなく、室内でアロマを焚くことも控えた方が良いでしょう。

ハンドクリームを使用しないのが最善ですが、手の乾燥を放置するわけにはいきません。飼い主自身も猫も快適に過ごせるよう、使用時の注意点を以下にまとめました。

 

ハンドクリーム使用時の注意点
  • 塗った後は猫に触れないこと
  • 天然成分や食品由来の成分のものを選ぶこと
  • ハンドクリームの代わりに他の製品を使う(例:馬油、ワセリン、オリーブオイルなど)

 

尿素配合ってなに?本当は危険?!

「尿素」とは、炭素、酸素、窒素、水素の原子から構成される有機化合物で、別名「カルバミド」とも呼ばれています。化学式はDO(NH2)2で、英語では「urea」と表記され、由来は「urine(尿)」から来ています。用途としては、肥料や尿素樹脂の原料、医薬品などに使われます。

ご想像の通り、尿素は尿中から発見されたことが名前の由来ですが、実際に私たちが手にする製品は尿から採取されているわけではないので安心してください。尿素はハンドクリームやボディクリームに配合されることが多く、ゴワついた肘やかかとのような硬くなった皮膚に効果的とされています。

角質を柔らかくし、保湿効果に優れている尿素ですが、その大きな役割である角質の柔軟化は、たんぱく質を溶解してしまうため、傷口や炎症のある部分に使用すると、逆に悪化させてしまう恐れがあります。尿素の副作用としては、ヒリヒリ感、疼痛、掻痒感、灼熱感などが挙げられます。刺激が強い成分のため、敏感肌の方や顔など皮膚が薄い部位には使用しないことを推奨します。特に高濃度の尿素製品には十分に注意が必要です。

尿素クリームを強い乾燥や炎症のある部位に使い続けると、未成熟な角質が増えてしまう(未成熟表皮が角化)ことがあります。そうすると、角層のバリア機能が低下し、正常に働かなくなり、結果としてさらに乾燥を促進することにもなりかねません。また、ターンオーバーが正常な状態(角質が硬くない)であれば、使用しても同様のことが起こります。

肌が柔らかくなることに喜ぶのは最初だけで、そのまま使用を続けていると、何の問題もなかった化粧水にさえ刺激を感じることになり、結果として敏感肌になってしまうのです。それが尿素の落とし穴とも言えます。

成分が強いだけに効果も得られやすいですが、成分の特性をしっかりと理解し、正しく使わなければ、肌のトラブルを改善するどころか、逆に悪化させてしまう可能性があるのです。

尿素を使用する際の注意点としては、「長期使用を控える」ことが重要です。尿素系の製品を使って肌の状態が良くなったタイミングで、保湿系の製品に移行するなど、様子を見ながら使っていくと良いでしょう。ちなみにターンオーバーの期間は個人差がありますが、約1~2カ月と言われていますので、それを目安にするのも良いかもしれません。※ただし、皮膚症状が現れた場合は早めに皮膚科を受診することが肝心です。

 

尿素配合製品の配合量の違い

尿素を配合した製品には、配合量が10%と20%のものが存在し、それぞれ使用可能な年齢が異なります。

  • 尿素10%:3歳以上
  • 尿素20%:15歳以上

基本的には使用年齢に制限はありませんが、20代まではターンオーバーが正常なことが多く、使用することで逆にバリア機能が低下する可能性もあるため、積極的な使用はお勧めできません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?寒い季節や日常生活の乾燥に対抗するための強力な味方、ハンドクリーム。その成分や注意点をしっかり理解することで、より効果的に利用することができるでしょう。日頃から乾燥対策を意識して、手荒れのない、しっとりとしたもちもちの手を維持できるよう心掛けたいですね。

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