ダイエットや健康を意識してオートミールを取り入れている方が多いのではないでしょうか。オートミールは、食物繊維が非常に豊富で、便秘の解消や腸内環境の改善に役立つほか、血糖値の急上昇を抑える効果があり、ダイエットにも寄与します。特に朝食にオートミールを取り入れている方が多く、さまざまな美味しいレシピがインターネット上で広く共有されています。
しかし、オートミールに対して「身体に悪いのではないか」という噂も存在します。実際に「オートミール 健康被害」や「オートミール 体に悪い」といった検索ワードが見つかります。では、なぜオートミールが身体に良くないとされているのでしょうか？その理由を詳しく調べてみました。
オートミールとは？
オートミールは、オーツ麦を加工して作られたシリアルの一種です。外皮を残して加工されているため、食物繊維やミネラルなどの栄養素が豊富に含まれており、健康や美容に敏感な人々の間で人気が高まっています。特に、オートミールには水溶性および不溶性の食物繊維がバランスよく含まれており、血中のコレステロールを排出する働きや腸内環境を整える効果など、さまざまな健康効果が期待できます。また、抗酸化作用のあるビタミンEなどのビタミン類も豊富です。
オートミールはグラノーラと混同されやすいですが、グラノーラはオーツ麦に砂糖やメープルシロップなどを加えて甘くし、焼き上げたものです。そのため、オートミールの方が自然な食品に近いといえます。
身体に悪いと言われる理由
フィチン酸
オートミールにはフィチン酸という成分が含まれています。このフィチン酸は、鉄や亜鉛などのミネラルの吸収を妨げることで知られているため、体に悪い影響を及ぼすのではないかと懸念されています。これらの栄養素が不足しないようにするためには、オートミールをバランスの取れた食事の中に取り入れることが重要です。
食べ過ぎると太る
ダイエットに良いとされているオートミールですが、だからといってたくさん食べても太らないわけではありません。「お米よりもヘルシーだから、たくさん食べても大丈夫」と思っていたら、逆に体重が増えてしまったという声も聞かれます。ダイエット食品としてのイメージが強いオートミールですが、実際にはカロリーが意外と高いのです。白米が100gあたり358キロカロリーであるのに対し、オートミールは380キロカロリーと上回っています。さらに、糖質も多めの食品ですので、オートミールだけを食べるのではなく、他の食材と組み合わせて1日1食程度でバランスよく摂取することが大切です。
消化が良くない
実はオートミールは消化にあまり良くありません。これは、豊富に含まれる食物繊維が影響しています。一次に食べる量が多いと、消化や吸収がうまくいかず、時間がかかるため、胃腸に負担がかかることがあります。栄養が豊富でおかゆにも利用できるオートミールですが、赤ちゃんに与える際は、大人よりも少量でも影響を受けやすいため、量に注意が必要です。適量を食べる分には問題ありませんので、食べ過ぎないよう心掛けましょう。
メーカーによっては発がん性が？
ほとんどのオートミールは安全ですが、一部のメーカーでは発がん性が懸念されることがあります。特に、コストコなどで販売されているクエーカーというメーカーのオートミールについては注意が必要です。台湾の食品医薬品局の調査により、クエーカーのオートミールから台湾の法定基準を超えるグリホサート（農薬）が検出されたという報告があります。このグリホサートは発がん性があるとされています。しかし、台湾の基準を超えてはいるものの、日本の法定基準よりは大幅に下回っているという話もあり、過度に心配する必要はないようです。
おすすめの食べ方
オートミールは栄養価が高い食材ですので、正しい食べ方を実践すれば健康に大いに役立つでしょう。それでは、健康的なオートミールの食べ方について見ていきましょう。
適量をまもって食べる
オートミールが消化に良くないという点はすでにお伝えしましたので、無理にたくさん食べると胃腸に負担がかかり、下痢や便秘の原因となる可能性があります。目安としては、1食あたり約30グラム程度が理想です。これを1日1食程度にすることで、胃腸への負担を軽減し、糖質の摂取過多も防ぐことができます。毎食オートミールだけという極端な食事は避けるようにしましょう。
温め調理して食べる
オートミールはそのまま食べることもできますが、ヨーグルトや牛乳をかけて楽しむのも良い選択です。ただし、お腹への影響を考慮すると、温めて食べることをおすすめします。鍋でおかゆやリゾットのようにして煮込むことで、身体に優しく、飽きることなく続けて楽しむことができるでしょう。
まとめ
栄養素が豊富で、ダイエットや健康食として非常に人気の高いオートミールですが、食べ過ぎにはしっかりと注意が必要です。オートミールには鉄分の吸収を妨げる成分が含まれていたり、消化不良を引き起こす可能性があり、下痢などの原因となることもあります。また、特定のメーカーにおいては発がん性のある農薬の残留が報告されていますので、購入時には十分な注意が必要です。安全に食べられる商品を選び、適量を守って健康や美容のためにオートミールを上手に取り入れることができれば、より良い効果が期待できるでしょう。
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