疲れが溜まった時こそ注意!「栄養ドリンク」の「買ってはいけない」理由

栄養ドリンクという言葉を耳にすると、多くの人が栄養を補給できる便利な飲料であり、食事の代わりに不足している栄養素を補完することができるという印象を持たれることでしょう。また、疲労回復に特に効果的だと考えている方も少なからずいるのではないでしょうか。

しかし、栄養補給や疲労回復の観点から考えると、果たして栄養ドリンクを購入することが本当に良い選択なのか、疑問を持つ必要があります。この点について詳しくご紹介していきたいと思います。

栄養ドリンクとは

栄養ドリンクには、ビタミン類やアミノ酸、滋養強壮に寄与するとされる生薬、さらには漢方薬由来のエキスなどが含まれています。これらの成分は、疲労回復や健康維持に役立つとされており、法律に基づいて品質や有効性、安全性が保証されています。これにより、栄養ドリンクは一般用医薬品(OTC)、医薬部外品、そして清涼飲料水のいずれかに分類されることになります。

主な成分

この栄養ドリンクには、生薬や漢方、ビタミン、アルコール、カフェイン、アミノ酸などが主な成分として含まれています。

栄養ドリンクでは栄養補給は不十分

栄養ドリンクはその名の通り栄養を補給することを謳っていますが、実際には日々必要とされる栄養を補うには不十分であるという現実があります。

日常生活において必要とされる栄養素には、タンパク質、脂質、糖質、食物繊維、ナトリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、リン、そして様々なビタミンが含まれます。具体的には、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンEなどが必要ですが、これらを栄養ドリンクで十分に摂取することはできません。

栄養ドリンクの危険性

カフェインの効果による倦怠感

栄養ドリンクにはカフェインが含まれており、「眠気がなくなった」や「元気が出た」といった効果を実感することがありますが、実際には疲労感が解消されているわけではなく、カフェインの鎮痛作用によって、一時的に眠気や疲れを感じにくくなっているだけなのです。

さらに、カフェインには依存性や神経毒性があり、過剰に摂取することで中枢神経が過剰に刺激され、心拍数が上昇し興奮状態や不眠症を引き起こす可能性があります。また、カフェインが体内から切れた際には、逆に疲労感や眠気が襲ってくることになります。

糖質の過剰摂取による糖尿病リスクの上昇

栄養ドリンクには生薬が含まれているため、味を良くする目的で香料や大量の甘味料が添加されています。一般的な栄養ドリンクには、スティックシュガー約6本分以上の糖分が含まれることが珍しくありません。

そのため、糖類を摂取すると血糖値が急激に上昇し、一時的に疲れが取れたように感じることがあります。しかし、急激な血糖値の上昇に対抗するために、体はインスリンを大量に分泌します。このような状態を繰り返すことで、糖尿病のリスクが高まるという懸念があります。

アルコールによる疲労感

一部の栄養ドリンクには微量のアルコールが含まれていることがありますが、アルコールは血行を促進し、一種の興奮剤として働くため、疲れが取れたかのように錯覚を起こすことがあります。

しかし、アルコールの効果が切れると、飲む前よりも疲労感を強く感じることがあるため、注意が必要です。また、毎日過剰摂取を続けることでアルコール依存症のリスクもゼロではありません。

栄養補給と疲労回復のために

一日に必要な栄養素をバランスよく摂取することで、効果的な栄養補給と疲労回復を実現することが可能です。

毎日の食事においては、ご飯やパン、麺類などの主食、野菜やきのこ、いも、海藻などの副菜、肉や魚、卵、大豆などの主菜、そして牛乳や乳製品、果物をバランスよく摂取することが極めて重要です。

さらに、適度な運動を心がけ、十分な睡眠を確保することも大切です。忙しさから食事をバランスよく取ることが難しい方や、高齢者で食事量を確保することが難しいと感じる方には、栄養補助食品や栄養機能食品を上手に活用することをお勧めします。また、白湯や牛乳、豆乳、トマトジュース、ビネガードリンクなども非常に効果的です。

栄養補助食品と栄養機能食品とは

栄養補助食品は、食事だけでは必要量を摂取することが難しい栄養素を補うことを目的とした食品で、一般的にはサプリメントや健康食品のことを指します。

この分野において特に法律で明確に定義されているわけではありませんが、食が細くなってしまった高齢者や、咀嚼力の低下により十分な栄養を摂取できない高齢者向けの栄養補助食品も、多くの大手メーカーから販売されています。

その種類は、錠剤やカプセル形式のサプリメントから、飲料、ゼリー、お菓子など多岐にわたります。

栄養機能食品は、「食品」が身体の構造や機能に影響を与える効果効能を表示することが法律上認められていませんが、特例として健康食品の中で「機能性表示食品」「栄養機能食品」「特定機能食品」の3種類は、栄養機能や保険機能を表示することが特別に許可されています。

「栄養機能食品」は栄養補助食品と名称が似ていますが、機能性を表示できる点が大きな違いです。

白湯の効果

約50℃に冷ました白湯を飲むことで、水分補給や血行促進、そして内臓を温める効果が期待できます。

牛乳と豆乳の効果

牛乳や豆乳は、便秘解消や脂肪燃焼などに寄与する効果があります。

トマトジュースの効果

トマトを原料とするトマトジュースにはリコピンが含まれており、疲労の原因となる乳酸を抑える効果があるとされています。

ビネガードリンク

ビネガーに含まれるアミノ酸は、疲労回復や二日酔いの軽減に役立つ効果があります。

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