仕事を終えた後にさっぱりとした気分になりたいとき、思わず手が伸びるのが炭酸飲料です。
特に暑い夏の日に飲むと、格別においしさを感じますよね。
子供たちにも人気がありますし、私も外出中に喉が渇いた時にはついつい選んでしまうことが多いです。
しかしながら、多くの人が一度は耳にしたことがある「炭酸を飲むと骨が溶ける」という言い伝えについてはどうでしょうか。
私はずっとそれを迷信だと思い込んでいたのですが、実はこの言葉は必ずしも間違いではないということを知っていましたか?
炭酸飲料が体に良くないということは多くの人が知っていますが、その具体的な理由を理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
炭酸飲料が体に悪影響を及ぼすと言われる理由は何なのか、詳しく調べてみました。
なぜ炭酸飲料は体に悪いのか?
砂糖・人工甘味料による影響
一般的な炭酸飲料には大量の砂糖や人工甘味料が含まれています。
実際、糖分以外の栄養成分はほとんど存在しないと言っても過言ではないほど、砂糖が多く使われているのです。
炭酸飲料にはもともとわずかに苦味があり、それを感じさせないために甘みをしっかり加えているというわけです。
砂糖を摂取すると、血糖値が急上昇し、その結果インスリンが通常よりも多く分泌されることになります。
こうなると、逆に血糖値が急激に下がり、イライラしたり、気分が落ち込むといった症状が現れることがあるのです。
さらに、砂糖は体に炎症を引き起こし、肌の老化を加速させることや、偏頭痛の原因となるとも言われています。したがって、糖分が多く含まれる炭酸飲料を過剰に摂取することは、身体に悪影響を与える要因となり得るのです。
また、最近よく見かける「カロリーゼロでもおいしい」といった宣伝文句の商品には、大抵人工甘味料が使用されています。
人工甘味料とは、その名の通り人工的に作り出された甘み成分のことです。
これらの甘味料は低カロリーでありながら、強い甘みを感じることができるため、ダイエットを意識する人々にとっては魅力的な選択肢とされています。
しかし中には、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めたり、発がん性の疑いがあると報告されているものも存在するため、摂取には注意が必要です。
リン酸の骨・歯への影響
炭酸飲料には添加物としてリン酸が含まれているものが数多く存在します。
リン酸を過剰に摂取すると、骨のカルシウム吸収を妨げる作用があるため、骨がもろくなってしまう可能性があります。
この状態が続くと、骨粗鬆症を引き起こしたり、骨折のリスクが高まることにつながります。
さらに、リン酸を摂取することで尿中のシュウ酸カルシウムが増加し、
余分なシュウ酸カルシウムが膀胱内で結晶化して腎臓結石の原因となることもあるのです。
考えるだけでも痛みを伴う恐ろしい事態ですね。
さらに、リン酸の影響により歯のエナメル質が溶けることも指摘されています。
炭酸飲料を口に含むと口内が酸性に傾き、pHが5.7以下になると、歯の表面を覆うエナメル質が溶解してしまうのです。
この現象は“酸蝕歯(さんしょくし)”と呼ばれています。
酸蝕歯になると、熱いものや冷たいものがしみたり、歯の表面に凹みが見られるなどの問題が生じますので、炭酸飲料をよく飲む方は飲んだ後にすぐ歯磨きをするなどの対策が求められます。
※ペーハー・・・酸性やアルカリ性の程度を示す数値のこと
特に避けたい炭酸飲料
炭酸飲料の中でも特に控えた方が良いもの、それはコーラです。
なぜ、炭酸飲料の代表格とも言えるコーラがそこまで悪者扱いされるのかという理由は、
まず、コーラは他の炭酸飲料と比較して圧倒的に多くの糖分を含んでいるからです。
その量はなんと500mlに対してスティックシュガー19本分に相当します!
コーヒーにスティックシュガー1本を入れるだけでも相当な甘さが感じられるのに、19本も入っているとは驚きの数字ですよね。
砂糖を過剰に摂取すると、体の老化を早めたり偏頭痛の原因になるだけでなく、肥満を引き起こすこともあるため、健康や美容を気にする人にとってはまさに敵とも言えます。
さらに、コーラにはリン酸も含まれているため、骨や歯への影響も心配されます。
腎臓結石や酸蝕症など、厄介な病気の引き金になるかもしれません。
ちなみに、ある歯学関連の研究結果によると、コカコーラよりもペプシコーラの方が酸蝕性が弱いとされています。
それはコカコーラがリン酸のみを含むのに対し、ペプシコーラにはクエン酸も含まれているためです。
また、他の炭酸飲料と比べてもコーラに特に多く含まれているのがカフェインです。
カフェインには集中力を高めたり、疲労感を軽減するという良い効果もあります。
おそらく、あなたも眠気を覚ますためにカフェインを多く含むコーヒーを飲んだ経験があるのではないでしょうか。
しかしその反面、カフェインにはデメリットも存在します。
カフェインは中枢神経を刺激するため、過剰に摂取すると動悸やめまい、不安、不眠といった症状が生じることがあります。
体質によっては、少量でも上記のような症状が現れることもあります。
私自身、カフェインに敏感な体質であるため、普段はノンカフェインの生活を送っています。
このように、コーラは他の炭酸飲料と比較しても、明らかに飲むことに対して不安を覚える要因が多いのです。
したがって、炭酸飲料が飲みたくなった時でも、コーラは避けるべき選択肢と言えるでしょう。
ちなみに、コカコーラのレシピは厳重に守られており、限られた一部の社員しかその中身を知らないそうです。
何が含まれているか不明な点も、不安を感じる要因の一つです。
炭酸飲料に代わるおすすめの飲み物
炭酸飲料の代替としてぜひ試してほしいのがクラフトコーラです。
「え、結局コーラ?」と思われるかもしれませんが、クラフトコーラは非常に健康的な飲み物として知られています。
「クラフト」という言葉には「手工芸」や「工芸」という意味があり、大量生産ではなく手作りや小規模な会社で作られた飲み物を指します。
クラフトコーラは、カルダモン、クローブ、シナモンなどのスパイスやハーブと柑橘系のオイル、アルカリ性食品である黒砂糖などを煮込んで作ったシロップを無糖の炭酸水などで割ったものです。
インターネットで購入できるほか、自宅で手作りすることも可能です。風味はスパイスがしっかり効いていて上品かつ爽やかで、自然な素材から作られているため体にも優しいのが魅力的ですね。
検索すると多くのレシピが見つかりますので、一度作ってみるのも面白いかもしれません。

まとめ
炭酸飲料には多くの砂糖や人工甘味料が使用されており、過剰摂取は精神的な不調や老化促進といった影響を及ぼすことがあることが分かっています。
コーラなどに多く含まれるリン酸は、骨のカルシウム吸収を妨げるため、骨がもろくなり骨粗鬆症などの原因になる可能性があります。
また、炭酸飲料を摂取することで口内が酸性化し、pH値が下がることで、歯が溶けてしまう酸蝕歯になるリスクもあるため、頻繁に飲む人は注意が必要です。
コーラは他の炭酸飲料に比べて砂糖やリン酸、カフェインといった体に悪影響を与える成分が特に多く含まれているため、最も避けるべき飲み物であると言えるでしょう。
一方、炭酸飲料の代わりにおすすめのクラフトコーラは、スパイスやハーブ、柑橘系のオイルなどを煮込んで作られた健康的で爽やかな飲み物です。
インターネットでも簡単に購入できますし、自宅で手作りすることも楽しいですよ。
炭酸飲料を飲んだからといってすぐに体調を崩すわけではありませんが、身体は食べたり飲んだりするもので構成されているため、少しずつ影響を及ぼしていることは確かです。できるだけ体に優しいものを選び、健康的な生活を送っていきたいですね。
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